整骨院は保険が使えなくなる?保険に頼っていると訪れる経営の危機

2023年10月4日配信

カテゴリ:
経営

いつもお読みいただきありがとうございます。
船井総研の境です。

 

近年、整骨院・接骨院の数が非常に多くなっており、街を歩けば整骨院・接骨院の看板がある状態です。整骨院・接骨院は一部の施術に健康保険を使うこともできるため、一般の方にとって最も身近な治療院になっています。

 

しかし、国の方針により保険請求に関する審査が年々厳しくなっています。
実際、整骨院・接骨院を長年利用していた方が今までは保険利用できていた方も、全額自己負担になったという方も多いようです。

 

このままでは整骨院で健康保険が使えなくなってしまうのか?
保険請求が厳しくなっている背景と、今後、整骨院・接骨院がやっていかなければいけない課題を解説していきます。

 

接骨院・整骨院で保険が使えなくなる?

 

◆保険適用の範囲
本来、接骨院・整骨院では骨折、不全骨折、脱臼、打撲、捻挫の5つの症状に限り、施術に対して保険を適用することができます。なお、骨折・脱臼は緊急の場合を除き医師の同意が必要となります。

 

◆一般の方がイメージする整骨院
整骨院は保険が使える場所というイメージが多いです。
広告の検索語句には「整骨院 保険利用」といったワードも見られます。
ですが腰痛や肩こりを始めとする慢性の症状で健康保険を適用した施術を受けることはできません。
残念ながら一部の整骨院では保険が適用されない慢性的な腰痛、肩こりの症状を「腰部の捻挫」と偽って保険請求をしている事案がいくつも出ております。
このような不正請求が増えるにつれ、厚生労働省は不正をした整骨院に対して受領委任の取扱いを中止する厳しい処分を下すことも出てきています。

 

◆柔道整復療養費の推移
接骨院・整骨院を運営するためには、柔道整復師という国家資格が必要になります。柔道整復師による保険請求をして整骨院に支払われることを柔道整復療養費といいます。
令和2年時点の柔道整復療養費の総額は「2,863億円※昨対比-315億円」。
15年近く3,000億円以上で推移してきましたが、令和2年時点でこれを下回り、減少に歯止めがかからない状況となっています。
また、国民医療費は増加する中で、柔道整復療養費のみ減少傾向です。
※厚生労働省HPより引用

 

◆施術所件数の推移
令和2年時点の整骨院件数は「50,364件※昨対比+87件」。

 

過去推移は以下になります。
2014年→2016年:+2,452件
2016年→2018年:+2,053件
2018年→2020年:+287件

 

2018年までは2年スパンで+2,000件以上で推移していたものの、一気に増加幅が狭まっています。
※厚生労働省HPより引用

 

柔道整復療養費が下がる中、整骨院の数が増えていますので1店舗当たりの保険の請求額が下がっていることが容易に判断できます。
では、なぜ整骨院は店舗数を伸ばすことができているのでしょうか?

 

整骨院・接骨院では自費メニューの導入が必須

 

整骨院の数は増え続ける中、療養費が下がっているとなると保険に頼った経営だけでは生き残っていけるわけなく、自費治療が必須になってきます。
逆に独自の自費メニューを導入して顧客に選ばれる状態が作れると他店との差別化となり、多くの顧客に喜ばれる状態を作ることができ経営状態も良くなりやすいです。

 

自費メニュー移行のステップは、以下の流れです。
STEP1 治療コンセプトを定義(明文化)する
STEP2 自費メニューを作成する
STEP3 自費メニューを販売するための準備をする
STEP4 実施と改善のPDCAを回す

 

自費メニューといっても様々なパターンで導入している整骨院が多いです。
・骨盤矯正などの矯正術
・物理療養(電気治療など器具を使った施術。一般的にも販売されているEMSなど)
・運動療法
・マッサージなどの手技療法
・鍼灸(鍼灸師の資格が必要)

 

このような自費メニューを導入する場合や、メニューごとを組み合わせて顧客の問題解決とニーズに合う治療を提供できるかが重要になります。

 

導入手順
自費を進めていくためには進める手順が重要になります。
1. 商品メニュー開発
(ア) 市場ニーズの把握
(イ) 自院の治療コンセプト固め(ターゲット選定)
(ウ) 技術・機械内容の選択・検討
(エ) メニュー価格決め

 

2. 患者に伝わるオペレーション決め
(ア) 初診オペレーション構築
(イ) 2診目以降のオペレーション構築
3. ニーズに合った患者を集める集客
(ア) WEB集客構築
(イ) 自費メニュー利用者からの紹介の仕組みづくり

 

自費メニューを決めて必要な方を集めるとなると時間がかかるイメージだと思いますが、時間をかけてもいいものができるわけではありません。
ここを1~2カ月で準備でき、3か月後には成果が出ている状態を作りたい方はぜひ下記の経営レポートをダウンロードしてみてください。
自費メニューを導入するために必要な考え方、取り組みがまとめておりますので有効活用していただければ幸いです。

 

コラムに関連する無料レポートはこちら

https://lp.funaisoken.co.jp/mt/funai-healthcare/p-jihi-dl.html?txt=%E8%84%B1%E3%83%BB%E5%A3%B2%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E8%87%AA%E8%B2%BB%E3%83%A1%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%EF%BC%81%E5%A3%B2%E3%82%8C%E3%82%8B%E8%87%AA%E8%B2%BB%E3%83%A1%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%81%AB%E3%81%AF%E5%85%B1%E9%80%9A%E7%82%B9%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%EF%BC%81%E3%81%93%E3%81%93%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%AF%E6%8A%BC%E3%81%95%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%8A%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%81%84%E5%95%86%E5%93%81%E8%A8%AD%E8%A8%88%E3%81%AE3%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%97%EF%BC%81&url=https://asset.funaisoken.ne.jp/healthcare/jihi-dl.pdf&_gl=1*1biwtlm*_ga*MTEzMzg0NTA1Ny4xNjUzMjkzMjY2*_ga_D8HCS71KCM*MTY5NTk2NTM4OC42MjYuMS4xNjk1OTY1NTQ0LjAuMC4w#_ga=2.182960038.1214585139.1695965388-1133845057.1653293266

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