目次
1. この記事はこんな方におすすめ
整骨院経営者の皆様、日々の院運営お疲れ様です。
新規集患の競争が激化し、広告費の高騰も続く現代において、ただ患者様に来院していただくだけでは、安定した経営はなかなか難しい時代になってきました。もしかして、あなたもこんなお悩みをお持ちではないでしょうか?
- 「新規集客はできているけれど、なぜかリピートに繋がらず、継続的な売上アップに課題を感じている…」
- 「スタッフの初診対応にバラつきがあり、患者様が次回予約をためらってしまうケースが見受けられる…」
- 「自費治療への移行をさらに高めたいのに、具体的な説明方法やクロージングに悩んでしまっている…」
- 「リピート率向上の重要性は頭では理解しているものの、何から手をつけて良いのか、具体的な方法が見つからない…」
患者様との最初の出会いを次へと繋げるための、実践的な「2つのしかけ」を、この後じっくりと解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
2. 「次回予約」が整骨院経営の未来を創る!その重要性とは?
整骨院経営者の皆様は、日々の施術や院運営で「新規集患」に注力されていることと思います。しかし、ちょっと立ち止まって考えてみてください。せっかく時間もコストもかけて集めた新規の患者様が、一度きりで来院をやめてしまっては、経営は安定するでしょうか?
残念ながら、現在の整骨院業界を取り巻く環境は、かつてないほど厳しさを増しています。新規集患の競争は激化しています。これは、検索の総量が増えていないにも関わらず、広告費用が伸び続けているためです。
このような状況で、新規患者様を集めるだけでは、安定した売上向上にはつながりにくくなっているのが現実です。さらに、整骨院の認知度が高まるにつれて、比較的症状の軽い患者様が増える傾向にあり、継続的な通院に結びつけるのが難しくなる可能性も指摘されています。
では、どうすれば持続的な業績成長を実現できるのでしょうか? その鍵を握るのが、「次回予約」、すなわちリピート率の向上」に他なりません。
「リピートにつながる仕組み」を院内に構築することは、経営の安定化に不可欠な要素です。お得な回数券や会員制度の導入は、患者様の来院頻度を高め、固定客化を促進します。実際、新規顧客獲得コストが上昇している現代において、多くの企業が顧客を特定化・会員化することで囲い込み、採算を合わせる戦略に移行しています。従来の都度払いや治療のみの提供から、LINEでの問い合わせや会員制、物販の定期購入といった形を目指すべきだと提唱されているほどです。
つまり、初回来院時の対応で患者様の心をつかみ、「ここに継続して通いたい!」と感じていただくことが、未来の経営を左右すると言っても過言ではないのです。
3. 次回予約対策を怠るとどうなる?放置リスクと現実的な課題⚠️
ここまでで、「次回予約」の重要性についてご理解いただけたかと思います。では、もし「うちは大丈夫だろう」「新規の患者様がいればなんとかなる」と、この次回予約の対策を怠ってしまったら、どうなってしまうのでしょうか?
それは、残念ながら「目先の売上」だけでなく、あなたの院の「未来」そのものに大きな影を落とすことになります。具体的にどのようなリスクや課題に直面するのか、見ていきましょう。
❌膨大な「機会損失」と新規集患コストの悪循環
リピート率が低いということは、せっかく獲得した新規患者様が「一回限り」で終わってしまうことを意味します。これは、本来得られるはずだった売上が失われる「機会損失」に直結します。想像してみてください。もし患者様が平均5回通院してくれるとしたら、リピート率が低いことで、2回目以降の4回分の施術機会を毎回失っていることになります。
さらに、前述したように新規集患のコストは年々高騰しています。この高いコストをかけて集めた患者様がリピートしないということは、広告費が「打ちっぱなし」になってしまい、費用対効果が極めて悪くなります。まるで、穴の開いたバケツに水を注ぎ続けるようなものです。常に新しい患者様を探し続けなければならず、自転車操業のような状態に陥り、経営が圧迫されてしまうでしょう。
❌スタッフのモチベーション低下と技術力向上の停滞
患者様がリピートしない状況は、現場で働くスタッフのモチベーションにも悪影響を及ぼします。「せっかく一生懸命施術したのに、次に来てくれない」「自分の施術ではダメだったのだろうか…」といった思いは、スタッフの自信を奪い、仕事へのやりがいを低下させてしまう可能性があります。
また、患者様と継続的に関わることでしか得られない「治療の経過を追う経験」や「患者様との深い信頼関係構築」の機会が失われるため、施術者としての技術力やカウンセリング力の向上が停滞する恐れもあります。患者様を治癒に導くという目的の達成が難しくなり、結果として院全体のサービス品質の底上げが困難になるでしょう。
❌患者様の「ドロップアウト」と「価値不認識」のリスク
次回予約に繋がらない原因の一つに、患者様が施術に対して「費用対効果」や「価値」を感じられないという状況があります。整骨院での施術は、一度で劇的に全ての症状が改善するケースばかりではありません。継続的な治療が必要な場合も多く、そのプロセスや効果を患者様が理解し、納得していなければ、途中で来院をやめてしまう「ドロップアウト」に繋がります。
患者様が「なぜ通い続ける必要があるのか」「この治療にはどんな価値があるのか」を明確に理解していなければ、治療計画の途中で「もういいかな」「費用に見合わない」と感じ、残念ながら継続に至りません。これは患者様にとっても、本来得られたはずの健康を取り戻す機会を失うことになり、まさに「負のスパイラル」と言えるでしょう。
❌院全体の収益性不安定化と経営基盤の揺らぎ
上記のような課題が複合的に発生することで、院全体の収益性は非常に不安定になります。常に新規集患に追われ、広告費はかさむ一方で、リピート売上が伸び悩むため、経営基盤が脆弱になってしまいます。
安定した経営を実現するためには、新規患者様だけでなく、既存患者様が「継続して通ってくれる仕組み」を構築し、リピート率を高めることが不可欠です。この基盤がなければ、ちょっとした市場の変化や競争激化で、あっという間に経営が立ち行かなくなるリスクを常に抱えることになります。
これらのリスクを回避し、持続的に成長できる院を築くために、初回来院時の「次回予約」獲得は、まさに最重要課題なのです。
4. まず取り組みたい!初回来院で次回予約を“確実”にする2つのしかけ
ここからは、あなたの院の「次回予約率」を飛躍的に向上させるための、具体的なしかけを2つご紹介します。これらは、単なるテクニックではなく、患者様との信頼関係を深め、継続的な来院に繋げるための本質的なアプローチです。
🔑しかけ1:患者様が「ここに通いたい!」と感じる徹底したヒアリングと信頼関係構築
初回来院時、患者様は身体の不調だけでなく、様々な不安や期待を抱えています。その不安を解消し、「この先生なら、この院なら私の悩みを解決してくれる」と感じてもらうことが、次回予約への第一歩です。そのためには、徹底したヒアリングと信頼関係の構築が不可欠です。
✅カウンセリングの真の目的を理解する
問診やカウンセリングの目的は、単に患者様の症状を聞き出すことではありません。患者様自身も気づいていない「潜在ニーズ」や、痛みが解消された先の「理想のゴール」を明確にすることが、真の目的なのです。
患者様は「腰が痛い」「肩が凝る」といった「顕在ニーズ」を訴えて来院されますが、その痛みの奥には「痛みがなくなったら、もう一度スポーツをしたい」「旅行に行きたい」といった「潜在ニーズ」が隠れていることが多々あります。
「痛みを取る」ことだけにフォーカスするのではなく、「その痛みが取れたら、どうしたいのか」という患者様の日常や未来に焦点を当てて聞き取りを行い、患者様のニーズをどれだけ深く把握できるかが鍵となります。この潜在ニーズと理想のゴールを明確にすることで、患者様は「ここに通えば、私の望む未来が手に入る!」と強く感じ、継続通院へのモチベーションが高まります。
✅患者様の本音を引き出す「傾聴力」の重要性
患者様が自分の本音や潜在ニーズを話してくれるのは、施術者が「自分のことを理解してくれる人」だと感じた時です。そのためには、「傾聴力(ヒアリング力)」が非常に重要になります。
「傾聴」とは、単に話を聞くだけでなく、患者様の「目」「耳」「心=情熱」など全身を使い、真摯な姿勢で相手の状況を理解し、感情に共感する聴き方です。これにより、施術者と患者様の間に「ラポール形成(人間関係構築)」が生まれ、患者様は心を開いてくれます。
ラポール形成には以下の3つのゴールがあります:
- 「私(患者)のことを分かってくれる人」と思ってもらう(理解)
- 患者様自身も気づいていない「潜在ニーズ」に気づかせる(話させる、共感)
- 「この人(先生)の話をもっと聞きたい」と思わせる(信頼)
これを達成するための具体的なテクニックとして、以下の3つが挙げられます:
- ミラーリング: 相手の動作や感情を鏡のように合わせることで親密度を高めます。わざとらしくならないよう、ひとテンポずらしたり、動作を少し変えたりするなど、自然に行うことがポイントです。
- ペーシング: 相手の話し方(スピード、ボリューム、リズム)や感情、考え方にペースを合わせる手法です。特に、相手の五感(視覚・聴覚・体感覚)の優位感覚に合わせて話すことで、より伝わりやすくなります。
- バックトラッキング: 相手の言葉を繰り返す、いわゆる「オウム返し」のテクニックです。これにより「ちゃんと聞いていますよ」という姿勢を示し、理解・共感の意思を伝えます。事実だけでなく、感情を繰り返したり、言い換えたりすることで、より深い共感を示せます。
また、問いかけの際には、患者様に自由に話してもらえる「オープンクエスチョン」を多用し、親密さを深めることが有効です。もちろん、必要な確認事項には「はい・いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンも使い分けます。
これらのヒアリングテクニックを駆使し、患者様の痛みに心から共感し、症状だけでなく「痛みのない未来」を共有することで、患者様はあなたに深い信頼を抱き、「ここに通い続けたい!」と感じるようになるでしょう。
🔑しかけ2:検査で痛みの『根拠』と『改善』のイメージを視覚的に伝える
患者様が「ここに通い続けたい」と感じるためには、単に痛みが楽になるだけでなく、「なぜ痛いのか」「どうすれば良くなるのか」を明確に理解し、納得することが不可欠です。そこで重要になるのが、検査を通じて痛みの「根拠」を伝え、改善の「イメージ」を具体的に示すことです。
✅検査は「根拠探し」と「問題点発見」の場
検査の真の目的は、単に身体の状態を調べるだけでなく、治療を提案するための「根拠」を探り、患者様が自ら主張していない「身体の根本的な問題点」を見つけ出すことです。患者様自身が気づいていない不調を言い当てることができれば、一気に信頼を勝ち取ることができます。
- 五感を活用した「見える化」: 患者様に自身の身体の状態を正しく把握してもらうためには、視覚、触覚などの感覚を最大限に活用しましょう。
- 鏡や写真(視覚):姿勢写真などを使い、施術前後の変化を視覚的に見せることで、患者様は自分の身体の変化を客観的に認識できます。例えば、スマートフォンの写真機能を使って、ビフォーアフターを比較してもらうのも有効です。
- 圧痛(触覚):実際に触診を行い、患者様自身に痛みや不調を感じる部分を認識してもらうことで、「ここが悪いんだ」という納得感を与えられます。
- 具体的な「比較」と「数値」で伝える:漠然とした説明ではなく、左右差、年齢基準、可動域の角度や距離など、具体的な数字や比較対象を用いて、身体の状態がどの程度悪いのかを分かりやすく伝えましょう。
- 専門用語を避ける工夫:難しい筋肉や神経の名称は、患者様がイメージしにくい場合は極力使用を控え、より分かりやすい言葉で説明することが大切です。
✅その場で「効果」を実感させる「プレ施術」
検査で問題点と根拠を伝えたら、次に行うのは「プレ施術(体験施術)」です。これは、実際に治療を行う前に、患者様の悩みに合わせた簡単な施術をその場で行い、すぐに「効果」を実感してもらうための非常に効果的なステップです。
- 即時的な変化を提示: 施術後、患者様に「痛みの場所はどこか?」「治療の結果はどうだったか?」など、施術前との変化を視覚、聴覚、体感覚で実感してもらいましょう。例えば、可動域の改善や、触れた時の痛みの軽減など、具体的な変化を体感させることで、治療への期待感と信頼感を高めることができます。
- 「実況中継」で安心感を: 施術中は「今何をしているのか」「なぜこの部分を治療するのか」などを細かく実況中継しながら進めると、患者様の不安を取り除き、施術の根拠を理解してもらえます。また、身体に触れる前には必ず声かけを行い、不信感を与えない配慮も重要です。
- 「治る」イメージを共有: もし一度で劇的な変化がなくても、「この治療を続ければ改善する」というイメージを持ってもらうことが重要です。変化が起きにくい場合でも、その理由や、今後の治療計画でどのように改善していくかを明確に伝えることで、患者様は「継続すれば良くなる」と納得できます。
このように、検査とプレ施術を通じて、患者様自身に「自分の身体の状態が悪かったこと」「その原因がどこにあるのか」「そして、この治療で実際に良くなる可能性があること」を明確に認識してもらうことで、次のステップである「治療計画」や「次回予約」へとスムーズに繋げることができるのです。身体のプロとして、患者様以上に患者様の身体を理解していると認識させることが肝要です。
5. よくある質問(Q&A)
❓患者様がなかなか心を開いて本音を話してくれません。どうすれば良いでしょうか❓
A: 患者様が心を開いてくれるかどうかは、施術者と患者様の間で「ラポール形成(人間関係構築)」ができているかどうかに大きく左右されます。特に初回来院時は、身体の不調だけでなく、様々な不安や緊張を抱えているため、「この先生なら、この院なら」と感じてもらうためのアプローチが重要です。
効果的なアプローチとしては、以下の点を意識してみてください。
- 「傾聴力」を磨く: 単に話を聞くだけでなく、患者様の「目」「耳」「心」など全身を使って、真摯な姿勢で相手の状況を理解し、感情に共感する聴き方が不可欠です。これにより、患者様は「私(患者)のことを分かってくれる人」だと感じ、心を開きやすくなります。
- 本音を引き出す質問と共感: 患者様は「腰が痛い」といった「顕在ニーズ」を訴えて来院されますが、その奥には「痛みがなくなったらスポーツをしたい」「旅行に行きたい」といった「潜在ニーズ」が隠れています。
- オープンクエスチョン:「何の仕事されていますか?」のように、患者様に自由に話してもらえる質問を多用し、親密さを深めます。
- ミラーリング: 相手の動作や感情を鏡のように合わせることで親密度を高めます。わざとらしくならないよう、ひとテンポずらしたり、動作を少し変えたりするなど、自然に行うことがポイントです。
- ペーシング: 相手の話し方(スピード、ボリューム、リズム)や感情、考え方にペースを合わせる手法です。相手の五感(視覚・聴覚・体感覚)の優位感覚に合わせて話すことで、より伝わりやすくなります。
- バックトラッキング: 相手の言葉を繰り返す「オウム返し」のテクニックです。「ちゃんと聞いていますよ」という姿勢を示し、理解・共感の意思を伝えます。事実だけでなく、感情を繰り返したり、言い換えたりすることで、より深い共感を示せます。
- 患者様の「日常」や「未来」に焦点を当てる: 「痛みを取る」ことだけにフォーカスするのではなく、「その痛みが取れたら、どうしたいのか」という患者様の日常や未来に焦点を当てて聞き取りを行うことが、潜在ニーズを明確にする鍵です。
これらのヒアリングテクニックを駆使し、患者様の痛みに心から共感し、症状だけでなく「痛みのない未来」を共有することで、患者様はあなたに深い信頼を抱き、「ここに通い続けたい!」と感じるようになるでしょう。
❓初回施術で患者様が期待したほどの効果を実感できない場合、どのように対応すべきですか❓
A: 施術後に患者様が期待したほどの効果を実感できない場合でも、そこで信頼を失わないための対応が重要です。
- 即時的な変化を提示する「プレ施術」の活用: 検査の段階で、患者様の悩みに合わせた簡単な「プレ施術(体験施術)」を行い、その場で「効果」を実感してもらうことが非常に効果的です。例えば、施術後に可動域の改善や、触れた時の痛みの軽減など、具体的な変化を視覚、聴覚、体感覚で体感してもらいましょう。
- 実況中継で安心感を高める: 施術中は「今何をしているのか」「なぜこの部分を治療するのか」などを細かく実況中継しながら進めることで、患者様の不安を取り除き、施術の根拠を理解してもらえます。身体に触れる前には必ず声かけを行い、不信感を与えない配慮も重要です。
- 変化が弱い場合の明確な説明と「治る」イメージの共有: もし一度で劇的な変化がなくても、その理由を明確に伝えることが大切です。例えば、「この症状は〇回の施術で改善が見込まれますが、本日は準備段階の施術でした」といったように、今後の治療計画でどのように改善していくかを明確に伝えることで、患者様は「継続すれば良くなる」と納得できます。
- 身体のプロとしての自信と覚悟: 患者様は施術者の「自信」と「覚悟」を見ています。身体のプロとして、患者様以上に患者様の身体を理解していると認識させることで、「この先生に任せたい」という信頼に繋がります。
重要なのは、患者様自身に「自分の身体の状態が悪かったこと」「その原因がどこにあるのか」「そして、この治療で実際に良くなる可能性があること」を明確に認識してもらうことです。
❓次回予約や回数券の提案で、患者様が金額や継続にためらいを見せることがあります。どうすればスムーズに納得してもらえますか❓
A: 次回予約や回数券の提案は、患者様の「理想の未来」と「その実現に必要な治療」が結びついているとスムーズに進みます。
- 「価値」を伝えることにフォーカス: 提案の際に「売り込む」のではなく、自費治療の「価値」を伝えることが最も重要です。患者様が「喉から手が出るほど受けたい」と思えるように、その治療が患者様の抱える根本原因を解消し、理想の未来に繋がることを明確に伝えます。
- 治療計画の「全体像」を視覚的に共有: 症状や初回施術後の改善具合を踏まえ、身体のプロとしての見解(通院ペースや期間)を明確に伝えます。視覚的なツール(治療計画書など)を用いて、段階的な回復曲線や、改善、定着、維持といった治療の全体像を見せることで、患者様は通院の必要性と将来のイメージを具体的に理解しやすくなります。
- 短期的な目標設定と譲歩: まずは自院としての「ベストな通院ペース」をプロの立場から言い切ることが大切です。その上で、患者様の環境(仕事など)を考慮し、「まずはここを目指しましょう!」という短期的な目標を設定することで、患者様は無理なく通院できると感じ、納得しやすくなります(譲歩の姿勢)。
- 料金は「夢を叶えるため」の投資: 回数券などを提案する際は、単に「お得」であることを強調するだけでなく、「夢を叶えるためにはこの回数が必要で、回数券だと通いやすい」というスタンスで、価格ではなく治療後の理想の姿にフォーカスが当たるようにトークを運びましょう。
- 選択肢の提示(ダブルバインド): 選択肢は施術者側で設定し、決断は患者様に委ねる「ダブルバインド」という手法も有効です。これはあくまで押し売りではないというスタンスを示し、患者様自身に決定してもらうことで、納得感が高まります。
クロージングは、それまでのヒアリング、検査、治療提案、治療計画の各段階で患者様の来院意思がほぼ決まっているため、最後の「明確な形での意思確認」の場と捉えることが重要です。
❓患者様の口コミを増やすにはどうすれば効果的ですか?また、ネガティブな口コミにはどのように対応すべきでしょうか❓
A: 現代において、口コミは新規集客の重要な判断基準となっており、その数と質は検索ランキングにも大きく影響します。
⭕口コミを増やす効果的な方法:
- 積極的な声かけと依頼: 来院された患者様に対して、直接口コミ投稿をお願いする声かけが最も効果的です。特に「満足度アンケート」を実施し、良い評価をくださった患者様に協力を依頼するのも良いでしょう。
- キャンペーンの実施: 「口コミ投稿で○○円OFF」「特典プレゼント付き」など、患者様にメリットのあるキャンペーンは、口コミ数を飛躍的に向上させます。
- 「共有したくなる」体験の提供: 患者様が思わず「他の人にも知らせたい」「広めたい」と感じるような、質の高いサービスやホスピタリティを提供しましょう。例えば、施術後の身体の変化を一緒に確認したり、丁寧な言葉遣いや親身な対応は、質の高い口コミに繋がりやすいです。
- 手軽な投稿手段の提供: 院内にQRコードを掲示したり、SMSやメールで投稿フォームへのリンクを送るなど、患者様が手軽に口コミを投稿できる環境を整えましょう。
- 既存の販促物での活用: ホームページに「お客様の声」ページを設け、手書きの口コミを写真で掲載するなど、リアルな患者様の声を活用することで、高い信憑性を生み、新規顧客の来院を促します。集客用のチラシにも活用できます。
⭕ネガティブな口コミへの対応:
ネガティブな口コミは避けられないものですが、真摯な対応は逆に信頼を高めるチャンスです。
- 迅速かつ真摯な返信: 口コミには、良い評価・悪い評価問わず、店舗側から真摯に返信することで信頼度が高まります。特にネガティブな口コミに対しては、放置せず迅速に対応し、誠意を伝えることが重要です。
- 内容を具体的に謝罪・改善策を提示: 批判的な意見であっても、それは「店舗の品質向上のための貴重なフィードバック」と捉え、真摯に受け止めましょう。具体的な問題点に対して謝罪し、改善に向けた具体的な行動や心構えを伝えることで、他のユーザーにも誠実な姿勢が伝わります。
- 感情的にならない: 返信は常に冷静かつプロフェッショナルなトーンで行い、感情的な反論は避けましょう。
- 社内での共有と改善: ネガティブな口コミは、社内で共有し、今後のサービス改善に活かす重要な機会です。
口コミの数が多く、評価が高い店舗は、視認性の高い人気店として評価され、検索ランキングにも大きく影響しますので、日々の地道な取り組みが大切です。
6. リピート率向上と高収益化を成功させるポイントとは?考え方と実行のヒント
「次回予約を確実にするための2つのしかけ」や、その実践における具体的な疑問にお答えしてきました。しかし、一過性の「しかけ」やその解決策だけでは、持続的なリピート率の向上や高収益化は実現できません。
整骨院経営を成功に導くためには、目の前の患者様への対応はもちろんのこと、組織全体としての「考え方」と、それを具体的な「実行」に落とし込むための多角的な視点が必要です。
ここでは、患者様との関係性構築から、サービスの質、そして組織運営に至るまで、整骨院経営者が今、最も注力すべきポイントを「考え方」と「実行のヒント」に分けて解説します。
⭐患者様の「心」と「未来」に寄り添う関係性構築
「痛みを取る」ことは整骨院の使命ですが、それだけでは患者様の心をつかみ、長期的な関係を築くことは難しい時代です。患者様の表面的な「痛み」だけでなく、その奥にある「願い」や「未来」に寄り添うことが、リピートに繋がる最も重要なポイントです。
考え方: 患者様を単なる「症状」や「顧客」として捉えるのではなく、「痛みがない未来で何をしたいのか」という、その方の「人間」そのものを深く理解する姿勢が重要です。そこには、不安や願望といった様々な感情が存在します。私たち施術者は、患者様のそうした心の機微に寄り添い、真に「信頼できるパートナー」としての関係性を築くことを目指しましょう。
- 「傾聴」と「共感」の徹底:
- 患者様の話を表面的に聞くだけでなく、「目」「耳」「心」など全身を使って、真摯な姿勢で相手の状況を理解し、感情に共感する聴き方が不可欠です。
- 相手の動作や感情に合わせる「ミラーリング」、話し方やペースに合わせる「ペーシング」、相手の言葉を繰り返す「バックトラッキング」といったNLP(神経言語プログラミング)のヒアリングテクニックは、患者様とのラポール(信頼関係)形成に非常に有効です。
- 特に「痛みがない未来で何をしたいか」という潜在ニーズを深掘りするオープンクエスチョン(例:「何の仕事されていますか?」)を多用することで、親密な関係を築きやすくなります。
⭐「価値」を最大化する施術と治療計画
患者様が「ここに通い続けたい」と感じるには、施術そのものの「質」と、それが自身の「理想」にどう繋がるかという「価値」を実感してもらうことが重要です。
考え方: 施術は、単に目の前の痛みを和らげるだけでなく、根本的な原因を取り除き、再発しない身体作りを目指す「本質的な価値」を提供することです。この価値を患者様自身が「体感」し、「納得」して初めて、継続的な来院に繋がります。
- 「プレ施術」による即時効果の体感:
- 検査の段階で患者様の悩みに合わせた簡単な「プレ施術(体験施術)」を行い、その場で「効果」を実感してもらうことが非常に効果的です。
- 施術後に可動域の改善や、触れた時の痛みの軽減など、具体的な変化を視覚、聴覚、体感覚で体感してもらいましょう。
- 「実況中継」と「明確な説明」で不安を解消:
- 施術中は「今何をしているのか」「なぜこの部分を治療するのか」などを細かく実況中継しながら進めることで、患者様の不安を取り除き、施術の根拠を理解してもらえます。身体に触れる前には必ず声かけを行い、不信感を与えない配慮も重要です。
- もし一度で劇的な変化がなくても、その理由を明確に伝えることが大切です。「この症状は〇回の施術で改善が見込まれますが、本日は準備段階の施術でした」といったように、今後の治療計画でどのように改善していくかを明確に伝えることで、患者様は「継続すれば良くなる」と納得できます。
⭐スタッフと組織を育てる「人財育成」の仕組み
どんなに素晴らしい施術や計画があっても、それを実践する「人」が育っていなければ、安定した高収益は望めません。スタッフ一人ひとりの成長が、クリニック全体の成長に直結します。
考え方: 優れた患者様サービスは、成長し、長く働ける「優秀なスタッフ」によって提供されます。スタッフが「この会社に入って人生が変わった」と感じるような、キャリア形成と自己実現を支援する組織づくりが、高い患者満足度と経営安定の基盤となります。
実行のヒント:
- 明確な「理念・ビジョン」の浸透:
- 会社の存在意義や目指す未来(理念・ビジョン)を全スタッフと共有し、全員が同じ方向を向いて仕事ができるようにしましょう。経営計画発表会などを通じて、業界の現状や会社の未来を定期的に伝え、スタッフの役割を明確に認識させることも重要です。
- 「ビジョン達成への本気度」を高めることが、組織の再構築と成長の鍵となります。
- 「教育体制」の整備と「キャリアパス」の提示:
- 新人研修から始まり、日々の業務における技術・接遇指導、ロールプレイングを徹底する「教育スケジュール」を見える化し、早期戦力化を促します。
- スタッフが自身の成長を実感できるような「中長期キャリアプラン」や「昇格基準・評価基準」を明確に示し、モチベーションを維持させましょう。「主任」「院長」「経営幹部」といった具体的なステップ や、「社内独立支援コース」など、多様な選択肢を提示することで、スタッフは自身の未来を描きやすくなります。
⭐経営の「見える化」と変化への対応
整骨院経営を安定させ、さらなる成長を遂げるためには、現状を正確に把握し、外部環境の変化に柔軟に対応する「経営力」が不可欠です。
考え方: 現代社会において、市場や顧客のニーズは絶えず変化しています。「変化しないことは退化」という認識を持ち、現状を「見える化」して課題を特定し、常に改善サイクルを回し続けることが、持続的な成長への道となります。
- 「KPI」による数値管理の徹底:
- 売上、リピート率、離反者数、新規患者媒体別来院経路など、主要な経営指標(KPI)を明確に設定し、定期的に進捗を管理しましょう。
- KPIは単なる「数字」ではなく、最終目標を達成するための「通過点」であり、その「意図」や「論理」をスタッフと共有することが大切です。これにより、スタッフは目標に対する意識を高め、自律的な行動を促すことができます。
- 「口コミ」の積極的な活用と対応:
- GoogleビジネスプロフィールやYahoo!プレイスなどのオンラインプラットフォームを活用し、患者様への「口コミ投稿のお願い」を積極的に行い、口コミ数を増やすことが重要です。「口コミ投稿で○○円OFF」などのキャンペーンも効果的です。
- 口コミはユーザーの信頼度を高め、検索ランキングにも大きく影響します。
- ポジティブな口コミには感謝の気持ちを込めて返信し、ネガティブな口コミには迅速かつ真摯に謝罪し、改善策を提示することで、逆に信頼度を高めるチャンスに変えましょう。
- 寄せられた口コミは、手書きのものを写真でホームページに掲載したり、集客用のチラシに活用するなど、積極的に販促に利用しましょう。
7. まとめ&次回予約率向上で困ったときの相談先
ここまで、整骨院経営において、なぜ「次回予約」がこれほどまでに重要なのか、そしてその予約率を高めるための具体的な秘訣について、じっくりと掘り下げてきました。いかがでしたでしょうか?多くのヒントや気づきが得られたなら幸いです。
次回予約率の向上は、一朝一夕で成し遂げられるものではありません。しかし、患者さん一人ひとりのニーズに真摯に向き合い、最高の治療と感動的な体験を提供し続けることで、患者さんは自ら「ここに通い続けたい」と感じ、あなたの院の強力なファンになってくれるはずです。そして、その積み重ねこそが、あなたの整骨院が地域で唯一無二の存在となり、持続的に発展していくための盤石な土台となるでしょう。
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