出店時の最重要項目「立地」を決める4つのポイント

2023年9月21日配信

カテゴリ：: 開業・出店立地

いつもお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所の隅谷です。

本日は整骨院の出店の際に最重要項目の立地の決め方についてご紹介いたします。

近年、整骨院業界はライフサイクルにおける成熟期に差し掛かっており、市場競争の激化が加速しています。

そして、昨今の整骨院経営において、集客ではWEBマーケティングが主軸になってきています。
オンライン集客のためにSEO対策を行い、検索上位を獲得しなくてはなりません。

しかし、立地が最高に良ければオンライン集客にそれほど依存しなくても良いと言えます。
むやみに出店するのでなくしっかりと商圏や競合を調査し、立地を見極める必要があります。

船井総研では、出店等の経営戦略において他社との差別化を測るための8つの要素を掲げています。

【船井流差別化の8要素】
1．立地
2．規模
3．ストアロイヤリティ
ーーーーーーーーーーーー
4．商品力
5．販促力
6．接客力
7．価格力
8．固定客化力

1〜3は戦略的差別化要素と呼び、すぐに変えることができない要素を指します。

4〜7は戦術的差別化要素と呼び、自らの働きかけで変えることができる要素を指しています。
そして、これら8要素は上から重要な順に並んでいます。

そして新規出店はこれらを1から選択できる唯一の機会です。

中でも立地は、一度決定して出店するとそう簡単には変えられません。
また、整骨院は労働集約型×店舗型のビジネスモデルですので、立地の選定は最重要項目といえます。

そこで、今回は立地の選び方について詳しくご紹介させていただきます。

整骨院経営者の皆様は、店舗を出店した際、何を基準に立地を選びましたでしょうか？
駅からの距離が近かった、コストが安かった、テナントが空いていた・・・
理由は様々あると思います。
どれも間違いではなく立地を選ぶ際に考慮すべき重要な要素です。

ここでは、出店時の物件、立地選びの際に必要な最も基礎的な4つのポイントを挙げます。
① 商圏
② 競合
③ 立地
④ 物件
この4つのポイントについて詳しく説明いたします。

①商圏
商圏とは、その店舗に来院する可能性がある患者様が住んでいる範囲を指します。
周辺環境や地域の活気も重要な要素です。人々が多く集まり、活気のある場所であれば、集客効果も期待できます。

一般的な商圏の比較・分析方法としては、拠点から約3㎞圏内の居住人口を調査し、
人口が多いエリアを候補として考えるべきです。

②競合
近隣に競合する整骨院が存在しないか確認します。
地域で口コミが多い整骨院がある場合、競争が激しい可能性があるため、注意が必要です。

比較方法として、競合分析というものが存在します。
競合分析は、選定したいエリアにおける競合他社（整骨院）の存在と競合店舗の特徴を評価するためのプロセスです。競合分析から得られる情報は、選定した立地における競争力と市場の特性を理解するのに役立ちます。
他社を分析し、他社の競争力を評価します。これは、他の整骨院と比較して、自社の商品やサービスの優位性や違いを明確に把握することを意味します。競合の提供する治療方法、料金設定、サービス品質などを比較しましょう。
また、この際、競合視点を持ち合わせる必要もあります。

③立地
立地は非常に重要で、誘導施設が近くにあることが望ましいです。
整骨院のターゲット顧客が集まる場所を選びます。
駅、大型交差点、バスターミナル、大型小売店、幹線道路交差点、ドラッグストア、スーパーなど、人が集まる施設が考慮されます。
また、交通の便が良い立地を選ぶことも重要です。
公共交通機関（駅やバス停）へのアクセスや駐車場の利便性など、顧客が店舗にアクセスしやすい立地を選びましょう。

比較方法として、立地分析というものがあります。
立地分析は、整骨院が立地する場所自体の特性を評価するプロセスです。これには交通の便や駐車場の有無などの地理的要因が当てはまります。立地分析は、競合分析と組み合わせて、最適な場所を特定するのに役立ちます。

④物件
物件選定には以下の4つのポイントを考慮します。
ⅰ.面積：治療スペース、バックヤード、駐車場の充実度を確認します。
ⅱ.土地形状と建物構造：整骨院を運営するのに適した形状と構造かどうかを評価します。
ⅲ.階層：患者が通いやすいように1階が望ましいです。
ⅳ.間口：通行人から目立つサイズの物件が好まれます。
これらの要点を考慮して、整骨院の開業場所を選ぶ際に、患者様が通院しやすく、競争に強い位置を見つけることが重要です。

以上のように、整骨院の新規出店の際には、大きく4つのポイントがございます。
各ポイントをまとめると、以下のようになります。

① 商圏
約3kmの商圏内に人口が最多である店舗

② 競合
商圏内に競合となる整骨院が少ない店舗

③ 立地
アクセスなどの点でで人が集まりやすい店舗

④ 物件
患者様に快く利用していただける店舗

まとめ

いかがでしたでしょうか？
船井流差別化の8要素の最重要項目である立地についてお伝えしました。

もちろん、この4つだけですべてではなく、様々な要素を考慮して決定しなくてはなりません。
あくまでも目安にすぎませんが、本コラムの内容が新店舗出店へのお力になりましたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

船井総研では経験豊富なコンサルタントによる出店調査や競合分析・立地分析を行っています。
新店舗の出店にご興味のある方、今後の経営戦略についてご相談されたい方はぜひ無料個別相談にお問い合わせください。
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