リピート率が2倍に!整骨院回数券が継続率に与える効果

2025年9月11日配信

カテゴリ:
整骨院 整骨院経営

Table of Contents

1.こんな方におすすめ

  • 最近、患者さんのリピート率が伸び悩んでいる方
  • 新規の患者さんは来てくれるけど、なかなか定着しないなと感じている方
  • 患者さんのリピート率がなかなか上がらないと悩んでいる方

これからの時代は、新規集患のコストに左右されない、盤石な経営体質が求められます。回数券は、安定した売上予測とスタッフの負担軽減にも繋がり、永続的な院運営の土台を築く一助となります。

このコラムはそんなお悩みを解消する手助けになります! 是非最後までご覧ください。

2.回数券とは?その役割と整骨院経営における重要性

整骨院経営において、「回数券」は、単なる割引チケットとして捉えられがちですが、実はその役割は多岐にわたり、経営の安定化、ひいては患者さんの健康維持に深く関わる重要なツールとなり得ます。

⭐整骨院における回数券の基本的な定義と役割

回数券とは、患者さんが複数回の施術をまとめて購入することで、単回での支払いよりもお得に施術を受けられる仕組みです。これは、いわば「プリペイドカード」のようなもので、患者さんはあらかじめ一定の金額を支払うことで、将来の施術を受ける権利を確保します。

この仕組みの最大の役割は、患者さんにとっての経済的メリットはもちろんですが、院側にとっては患者さんの「継続通院」を促し、治療計画に沿った施術を完遂してもらいやすくなる点にあります。

⭐なぜ回数券が患者さんの「継続」を促すのか

回数券は患者さんが治療の途中でドロップアウトしてしまうリスクを減らし、計画的な通院を促す効果があります。

患者さん自身も「せっかくなら良くなりたい」という気持ちで来院されています。痛みを取り除くだけでなく、「再発しない身体づくり」や「健康寿命を延ばす」といった長期的なゴールを共有し、そのゴール達成には継続的な治療が必要であることを理解していただくことが大切です。回数券は、この「継続の必要性」と「患者さんの健康目標」を繋ぐ架け橋となるのです。

また、患者さんに治療の価値をしっかりと理解し、納得していただくことが、回数券の購入、ひいては継続に繋がります。施術の効果を視覚・聴覚・体感覚で実感してもらうプレ施術や、痛みの原因を論理的に分かりやすく説明するなどの工夫も重要になります。

⭐回数券がサブスクリプション型サービスへの第一歩となる可能性

さらに、回数券は、将来的にサブスクリプション(定額制)型サービスへの移行を検討する際の、非常に有効な第一歩となり得ます。

サブスクリプションモデルは、月額料金を自動的に継続していただくことで、来院ごとに「やめる・やめない」の判断ポイントをなくし、患者さんの通院計画を立てやすくします。また、院側にとっては安定した売上が見込め、数値計画が立てやすくなるという大きなメリットがあります。

3.回数券導入・活用をしないとどうなる?放置リスクと現実的な課題

回数券を導入しない、あるいは導入したもののうまく活用しきれていない整骨院は、実は知らず知らずのうちに経営上の大きなリスクを抱え、現実的な課題に直面しやすくなります。安定した経営と患者さんの健康を両立させるために、これらの課題を深く理解しておくことが重要です。

⚠️新規集患コストの高騰と、それだけでは売上向上が難しい現状

現在の整骨院業界は、施術所の増加や療養費の減少、類似業種の台頭、人口減少といった厳しい時流にあります。このような状況下で、新規患者さんを集めるための広告費(Web集客、チラシなど)は年々高騰しており、多くの院が「集客しても採算が合わない」という悩みを抱えています。

新規集患にばかり頼る経営モデルは、費用対効果が悪化しやすく、安定した売上向上は非常に困難です。これからの「低新患時代」においては、「LTV(顧客生涯価値)を伸ばすこと」が業績を上げていくための鍵となります。回数券を導入・活用しないことは、このLTVを伸ばすチャンスを逃し、いつまでも高騰する新規集患コストの悪循環から抜け出せないリスクを意味します。

⚠️患者さんの痛みが一時的に和らいでも「根本改善」に繋がりにくい課題

多くの患者さんは、急性的な痛みや不調(顕在ニーズ)を抱えて来院されます。しかし、一時的に痛みが和らぐと、「もう大丈夫だろう」と自己判断して通院を中断してしまうケースが少なくありません。これは、整骨院が本来目指すべき「根本改善」や「再発しない身体づくり」、さらには「健康寿命を延ばす」という長期的な治療目標が達成されない大きな原因となります。

回数券がないと、患者さんは毎回の来院ごとに「続けるか、やめるか」の選択を迫られ、途中で通院が途切れてしまいがちです。結果として、症状が改善しきらないまま放置され、再発リスクを高めるだけでなく、患者さん自身も「結局治らなかった」という不満を抱えてしまう可能性があります。

⚠️商品コンセプトと販売手法のミスマッチによる、サブスク導入失敗の落とし穴

回数券や、さらに進んだサブスクリプション(定額制)モデルは、単に導入すれば成功するわけではありません。最も重要なのは、その裏付けとなる「継続型の治療コンセプト」が明確に確立されているかどうかです。

例えば、「痛みが取れたら卒業」という短期的な治療コンセプトのまま回数券やサブスクを導入しても、「なぜ継続する必要があるのか」という患者さんの疑問に答えられず、成果には繋がりません。また、

❌「どんな患者様を、どんな方法で、どれくらいの期間・回数・頻度で、どのような状態にするか」という治療コンセプトが不明確な場合

❌そのコンセプトに合った「商品設計」(回数券の構成や価格設定)ができていない場合

❌スタッフ全員が治療コンセプトを理解し、一貫した説明と対応(初診対応、問診、検査、治療提案など)ができていない場合

回数券は単なる割引券と認識され、患者さんへの価値が伝わらず、期待するリピート率向上や売上安定化には至らないでしょう。結果的に「導入したけど効果がなかった」と、時間と労力を無駄にしてしまう大きな落とし穴となり得るのです。

4.まず取り組みたい基本的な回数券活用対策

ここまでは、回数券を導入しないことのリスクについてお話ししました。では、どうすれば回数券を「単なる割引券」ではなく、患者さんの「健康維持」と「院の安定経営」を両立させる強力なツールへと変貌させられるのでしょうか? その鍵は、回数券の「価値」を最大化する設計と、患者さんの心に響く「提案」の仕組み、そしてそれをスタッフ全員で実現する「提案力」の向上にあります。次の3つのステップで、あなたの院の回数券活用を次のレベルへと引き上げましょう。

🔑ステップ1:回数券の「価値」を最大化する設計

回数券は、患者さんにとって「お得だから買う」というだけでなく、「この治療を受け続けることで得られる未来」への投資だと感じてもらうことが重要です。そのために、回数券自体の価値を最大限に高める設計をしていきましょう。

✅治療コンセプトとの一貫性

あなたの院が「どんな患者さんを、どのような方法で、どれくらいの期間・頻度・回数で、最終的にどのような状態にするのか」という治療コンセプトを明確にすることが、回数券設計の第一歩です。患者さんが目指す「ゴール」を具体的に設定し、そのゴールにたどり着くために必要な通院回数を逆算して割り出しましょう。

✅再現性の高い施術技術

回数券の真の価値は、提供される施術の「質」に直結します。「高効果」な治療を提供するためには、スタッフ全員が安定したレベルで施術を提供できることが不可欠です。技術が属人的で統一されていないと、「人によって言うことが違う」という患者さんの不満につながりかねません。

✅患者満足度最優先の価格設定

価格設定においては、目先の生産性だけでなく、「この価格でこの効果ならお得だ」と患者さんが心から満足できる「価値/価格>1」となる設定が理想です。同じ施術でも、回数を重ねるごとに患者さんが感じる価値は逓減していく「限界効用」という法則があるため、常に「価値づけ」を意識し、工夫が必要です。

✅お得感の明確な演出

患者さんが回数券を購入するメリットを最大限に感じてもらうためには、その「お得感」を分かりやすく伝える演出が不可欠です。都度払いの料金と回数券の料金を比較できるツールなどを活用し、どれだけ「お得になるか」を視覚的に明確に提示しましょう。

✅継続の必要性の言語化

「痛みがなくなったら終わり」と考えてしまう患者さんは少なくありません。治療を継続することの重要性を、患者さん一人ひとりが「自分ごと」として納得できる形で説明できるよう準備しておきましょう。

🔑ステップ2:患者さんの心に響く「提案」の仕組み

回数券の価値がどんなに高くても、それが患者さんに伝わらなければ意味がありません。患者さんの心に寄り添い、信頼関係を築きながら「この治療を受けたい」「継続したい」と思ってもらうための「提案」の仕組みを構築しましょう。

✅徹底的なヒアリングで潜在ニーズを引き出す

患者さんの多くは、表面的な「痛み」という顕在ニーズを訴えて来院されますが、その痛みの奥には「痛みがなくなったら旅行に行きたい」「趣味のスポーツを再開したい」といった、より深い「潜在ニーズ」や「理想の生活」が隠されています。

カウンセリングでは、単に症状を長く聞くのではなく、患者様が「はい」「いいえ」で答えられないようなオープンクエスチョンを用いて、日常生活で何に困っているのか、痛みが取れたら何をしたいのかを丁寧にヒアリングしましょう。この「傾聴」によって潜在ニーズ(本音)を引き出し、「この先生は私のことを本当に分かってくれる」という信頼関係(ラポール形成)を築くことが、治療へのモチベーションを高める鍵となります。問診票にあらかじめ美容やトレーニングなど、自費治療につながる項目を設けておくことも有効です。

✅治療の「見える化」と「納得感」

患者さんが治療に対して納得感を持つためには、自身の身体の状態や治療内容が「見える化」されていることが重要です。

  • 検査で「根本原因」を明確に: 検査は、単に身体の問題点を探すだけでなく、治療提案の「根拠」を患者さんと共有する場です。鏡や写真、骨格模型といった視覚的なツールを活用し、左右差や可動域の数値などを用いて、素人にも分かりやすく身体の状態を伝えましょう。難しい専門用語は避け、患者さんが自身の身体を客観的に認識できるようサポートすることで、根本原因への理解が深まります。
  • 「実況中継」で安心感を醸成: 施術中は、患者さんは何をしているか分からないため不安を感じやすいものです。施術者は「今何をしているのか」「なぜこの部分を治療するのか」「どのように効果があるのか」を細かく「実況中継」しながら進めましょう。これにより、患者さんは治療への安心感を持ち、先生への信頼が深まります。
  • 「プレ施術」で効果を実感: 初診の検査時に、主訴に対して簡単な施術(プレ施術)を行い、その場で小さな変化を実感してもらうことも効果的です。ビフォーアフターを患者さん自身の視覚・聴覚・体感覚で確認してもらうことで、「この先生の治療なら良くなる」という期待感と信頼感を高めることができます。

✅「ゴール」を共有する治療計画

治療の目的は「痛みの改善」だけでなく、「痛みのない理想の生活」の実現です。患者さんと「ゴール」を共有し、そこへ向かうための具体的な「治療ストーリー」を提示することで、継続的な通院の必要性を納得してもらいましょう。

全通院回数、各回の治療内容、通院頻度を明確に伝え、数値を使って「いつまでに、どのような状態になるか」という短期的目標を設定します。治療計画書などのツールを使い、回復の流れを視覚的に示すことで、患者さんは未来をイメージしやすくなります。

✅効果的なクロージングで「選択」を促す

実は、患者さんが「次回も来院したい」という意思は、クロージングの場面に至るまでには、ほぼ決まっています。クロージングの目的は、その意思を明確な「約束」に変えることです。

  • 次回の予約を優先: まずはカレンダーが見える位置で、次回の来院日を決定します。次に、その短期的目標達成に最適な回数券やプリペイドなどの商品をお得感を明確に提示しながら提案します。
  • 「断れないオファー」の活用: 患者さんに「選ぶ理由がない」と思わせるような「断れないオファー」を用意することも有効です。料金提案の際には、最初にプリペイドや回数券を提示し、その後で会員制の説明をするなど、「良い条件を後出し」する流れも効果的です。あくまで患者さん自身の選択を促す「ダブルバインド」を意識し、押し売りにならないように注意しましょう。

🔑ステップ3:スタッフ全員で実現する「提案力」の向上

どれだけ素晴らしい回数券の設計や提案の仕組みがあっても、それを実践するスタッフの力が伴わなければ宝の持ち腐れです。スタッフ全員が高い「提案力」を持ち、一貫した質の高い対応ができるよう、教育体制を強化しましょう。

✅マニュアルの整備と徹底活用

「教育の土台」がしっかりしていなければ、場当たり的な教育では効果が出にくく、失敗につながることもあります。スタッフ全員が、院の治療コンセプトを深く理解し、同じ品質の患者指導ができるよう、マニュアルを整備し、徹底的に活用しましょう。

具体的なマニュアルとしては、知識習得動画・テキスト、各症状ごとの検査一覧、初診対応のためのトークスクリプトや紙芝居ツール、モデルロールプレイング動画、継続率向上のための問診ツール(問診票、再問診表)、問診研修資料などがあります。全ての業務の基本を「経営計画書」「テキスト」「マニュアル」「スクリプト」とし、特に初診対応においては、ステップごとの要点を盛り込んだチェックシートや振り返りシートを導入し、自己評価と上長によるフィードバックを行うことで、スタッフの成長を促しましょう。

✅動画を活用した教育と情報共有

現代の教育において、動画は非常に効果的なツールです。研修動画を全て撮影し、スタッフがいつでも復習できる「動画学習環境」を整えましょう。NotePMのようなナレッジ共有ツールを導入すれば、研修動画の視聴ログ管理や検索、コメント機能によるフィードバックも可能になります。特に、無資格者を採用している院では、常に復習・フィードバックできる体制を整えることが、スタッフの早期戦力化に不可欠です。

5.よくある質問

整骨院経営者の皆様が回数券導入に関して抱えがちな疑問や不安について、よくある質問にお答えします。

Q1. 回数券を導入したのに、なぜか継続率が伸び悩みます…

回数券を導入したのに、思うように継続率が伸びないと感じることはありませんか? 実は、回数券はあくまで「通院を促すためのツール」であり、それ自体が継続率を保証するものではないんです。患者様が「この回数券を使って通い続けたい」と心から思わない限り、継続は難しいでしょう。

継続率を向上させるためには、まず以下の点を再確認してみてください。

  • 明確な治療コンセプトの共有: 患者様は「痛みを取りたい」という思いで来院されますが、その先の「痛みのない身体で何がしたいのか」「再発しない身体づくり」といった、より深い「理想の状態」を共有できていますか? 当院では「健康寿命を延ばす」ことを目的とした治療コンセプトを掲げ、単に痛みを取るだけでなく、患者様の未来の健康を見据えたサポートを大切にしています。
  • 信頼関係の構築と患者教育: 患者様との間に深い信頼関係(ラポール)は築けていますか? 治療の必要性やプロセスの理解が不足していると、回数券のメリットも伝わりにくくなります。特に初診時には、患者様の潜在ニーズ(本音)を丁寧に引き出し、なぜこの治療が必要なのかを分かりやすく伝えることが重要です。
  • 「価値/価格」の認識: 患者様が回数券の「価格」に対して「価値」を感じているかどうかが、継続の大きなカギとなります。もし患者様が「毎回同じような施術で、これ以上の変化を感じないな…」と感じてしまえば、離反に繋がってしまいます。施術後の効果を視覚的、聴覚的、体感覚的に実感してもらい、その都度「価値」を再認識してもらう工夫が必要です。

回数券の導入は素晴らしい一歩ですが、その背景にある「患者様にとっての治療の価値」を最大限に引き出す努力が、継続率向上には不可欠なのです。

Q2. 回数券の適切な値段設定はどうすればいいですか?

回数券の価格設定は、悩ましいテーマですよね。「安すぎると利益が出ないし、高すぎると患者さんが買ってくれない…」と頭を抱える経営者の方も少なくないでしょう。適切な価格設定には、いくつかの重要な視点があります。

  • 「価値/価格」の法則を意識する: 患者様が「この値段で、これだけの価値が得られるならお得だ!」と感じる価格を目指しましょう。単に割引率を提示するだけでなく、回数券で得られる「未来の健康」や「理想の生活」といったベネフィットを明確に伝えることで、価値を高めることができます。
  • 「松・竹・梅」の価格帯を設計する: 全ての患者様に同じ価格帯の商品を提案するのではなく、顧客層に応じた「松・竹・梅」の3つの商品帯を設けるのが効果的です。
    • 梅(入口顧客): まずは当院を知ってもらい、体験してもらうためのお試し価格帯。メイン商品への引き上げを意識します。
    • 竹(メイン顧客): 当院の治療を継続的に受けていただくための中心となる商品帯。継続しやすい価格設定が重要です。
    • 松(上位顧客): より高度な施術や長期的なメンテナンス、特別サービスなどを提供するプレミアム価格帯。高い価値を感じてもらえるような提案が求められます。
  • 分単価と全体像で考える: 施術1分あたりの単価を意識し、価格設定を行うと良いでしょう。また、回数券は治療コンセプトと一貫性のある回数設定にすることが大切です。例えば「根本改善には〇回の施術が必要」という明確な治療ストーリーがあれば、その回数に合わせた回数券は患者様にとって納得感が高まります。
  • お得で通いやすい選択肢として提示する: 回数券は、患者様にとって「お得に通える選択肢」であることを明確に伝えましょう。単発で施術を受けるよりも、回数券を利用することでどれだけ費用が抑えられるのか、具体的な数字を提示することが有効です。

患者様のニーズ、当院の提供価値、そして利益のバランスを考慮した上で、戦略的な価格設定を心掛けてみてください。

Q3. 導入したいのですが、スタッフが回数券の提案に抵抗があるようです。

スタッフが回数券の提案に抵抗を感じている、というケースは少なくありません。スタッフの皆さんが「患者さんのためになる」と心から信じ、自信を持って提案できるようになるためには、経営者としてのきめ細やかなサポートと仕組みづくりが不可欠です。

  • 「なぜ回数券が必要なのか」を深く理解・共有する: スタッフの皆さんは、回数券が「単なる売上アップのため」ではなく、「患者様の健康寿命を延ばすため」「より質の高い治療を提供し、再発を防ぐため」といった、上位の理念やビジョンにどう繋がるかを深く理解していますか? MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を軸に、回数券が患者様、スタッフ、会社にとってどんなメリットをもたらすのかを明確に伝え、共感してもらうことが第一歩です。
  • 商品や技術への自信を育む教育: スタッフが当院の治療技術や回数券の価値に自信を持てなければ、患者様に熱意を持って提案することはできません。質の高い技術研修はもちろん、回数券の具体的な効果や成功事例を共有する勉強会を定期的に開催し、スタッフ自身が「この回数券は患者さんにとって本当に良いものだ」と確信できる環境を作りましょう。
  • 提案スキルの習得と伴走: 「どう話せばいいのか分からない」「断られるのが怖い」といった不安を解消するためには、実践的なトレーニングが有効です。ロールプレイング形式で提案練習をしたり、先輩スタッフが初診対応に同行して具体的なアドバイスをする「伴走指導」を行うなど、提案スキルを段階的に高めていく仕組みを整えましょう。
  • 評価制度とキャリアパスの明確化: 回数券の提案が、スタッフ個人の成長や評価、ひいてはキャリアアップにどう繋がるかを明確に示せていますか? 提案活動が正当に評価され、努力が報われる仕組みがあれば、スタッフのモチベーションは向上します。また、院長やマネージャーといった役職だけでなく、専門職としてのキャリアパスも示し、多様な働き方を認めることで、スタッフは安心してチャレンジできるようになります。
  • 「強制的な環境」で習慣化をサポート: 「知っている」と「できる」の間には大きな壁があります。回数券の提案が「当たり前の業務」として習慣化するまでは、経営者として「強制的な環境」を用意することも有効です。例えば、毎日の朝礼や終礼で提案状況を確認したり、目標設定と振り返りを徹底することで、スタッフ全員で取り組む意識を高めることができます。

スタッフの皆さんは、あなたの「想い」と「ビジョン」を実現する大切な仲間です。彼らが自信を持って患者様と向き合えるよう、ぜひ上記のようなアプローチを試してみてください。

6.まとめ&回数券・継続率で困ったときの相談先

ここまで、回数券の導入から活用における様々な課題と解決策について、具体的な質問形式でお答えしてきました。最後に、本コラムでご紹介したポイントを再確認し、貴院のさらなる成長に向けたサポート体制についてご案内いたします。

⭐本コラムでご紹介した回数券活用のポイント再確認

回数券は、単なる割引ツールではなく、患者様の継続的な健康をサポートし、貴院の安定経営を築くための強力なパートナーとなり得ます。その活用には、以下のポイントが重要でした。

  • 患者様への「価値」伝達の徹底: 回数券の導入効果が伸び悩むのは、患者様が単に「割引」として捉え、治療の「価値」を深く理解していないケースが多いものです。当院の治療コンセプトと結びつけ、「なりたい未来」を実現するための必要性を明確に伝え、施術ごとに効果を実感してもらう工夫が不可欠です。
  • 戦略的な価格設定: 「松・竹・梅」のように複数の価格帯を設定し、患者様のニーズと当院の提供価値、そして利益のバランスを考慮することが、適切な回数券の値段設定に繋がります。
  • 「潜在ニーズ」を引き出す説明力: 患者様への説明が購入に繋がらない場合、患者様の表面的な痛みだけでなく、「痛みがなくなったら何をしたいか」といった深い「潜在ニーズ」を引き出すヒアリングが重要です。専門用語を避け、視覚的なツールも活用しながら、自信と覚悟を持って提案する姿勢が信頼を生みます。
  • スタッフの理解とモチベーション: スタッフが回数券の提案に抵抗があるのは、「なぜ回数券が必要なのか」という根本的な理解が不足している場合が多いです。経営理念やビジョンと結びつけ、患者様への貢献という視点から回数券の意義を共有し、技術研修や提案スキルのトレーニングを通じて、スタッフが自信を持って提案できる環境を整えましょう。

新しい取り組みを「全て自分で整える」のは、時間も労力も膨大にかかり、非常に困難です。時には、2年以上の歳月が必要になることもあります。だからこそ、実践をサポートし、具体的な成果に繋げるための環境が不可欠なのです。

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