【即戦力獲得】中途採用のポイント

2023年12月8日配信

カテゴリ：: 経営コンサルティング

いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所の隅谷です。

今回は、整骨院の中途採用についてご紹介させていただきます。
現在、柔道整復師の業界離れや国家資格合格者数の減少により柔道整復師の総数は減少しており、採用難が続いています。
その中でも即戦力である中途社員の採用を行いたい方も多いのではないでしょうか？

・経験のある中途社員の採用に注力したい
・稼働がきつく即戦力が欲しい
・教育にコストをかけられない

という整骨院経営者様はぜひお読みください。

中途採用のメリット

中途社員に即戦力というイメージを持っている方は多いと思います。
具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

■短い採用期間で獲得が可能
中途採用は応募から入社までを最短1か月ですますことが可能です。
新卒採用は年単位で動かなくてはならず内定を出した後も入社までに一年程のタイムラグがあるのに対し、中途社員の採用は即獲得、そして即戦力として活躍が可能になります。

■基礎技術、患者様対応が定着している
中途採用の柔道整復師は前職で臨床経験が豊富であることが多いです。
そのため、保険診療などを中心に即座に担当可能で、勤務初月からの成果も期待できます。
また、中途採用者は前職で患者対応の経験があるため、即戦力として売上の目安が立てやすいこともメリットとして挙げられます。
そして、基本的な整骨院の業務知識も既に持っているため、その分の教育コストを削減することが可能です。

■管理柔整資格
中途採用者には管理柔整師資格を持っている方もいます。
店舗展開を考えている経営者様にとって、この管理柔整資格は大きな利点となります。
新卒社員の場合、院長になるには少なくとも3年間の実務経験が必要なのに対し、管理柔整師資格を持っている中途社員を採用することで即座に院長候補として活躍させることができます。

いかがでしょうか。
このように中途社員の採用には多くのメリットが挙げられます。

中途採用のデメリット

ここまで中途社員採用のメリットについてご紹介させていただきました。
しかし、中途社員採用もメリットだけではありません。
新卒採用と比較した際にデメリットになる点を挙げさせていただきます。

■給与が高くつく
やはり、転職をされる方は、給料アップを求めている場合が多いです。
前職の活動内容にもよりますが、評価制度の等級においても「新人」に当てはまらず、スタートの時点である程度の役職、給与を与えなくてはならない場合があります。
しかし、適切な評価ができていれば、これは大きな問題にはなりません。
メリットでもお伝えした通り、中途採用には新卒採用ほど教育にコストはかかりません。
そのため、採用した中途社員が相応のパフォーマンスを発揮しているのであれば、コストの問題は払拭できるでしょう。

■前職の癖が残ってしまっている
皆様の院には決まった理念・治療コンセプトやマニュアルはございますでしょうか？
大手企業様や独自技術を持った整骨院様は特に作りこんでいる場合は多いかと思います。
しかし、転職してきたスタッフはこれらの方針に従っていただけない場合があります。
これは、文字通り前職の癖が残っており無意識で行っている場合や、腕に自信があり自分の治療方針を持ってしまっている場合があります。
これらの場合は自社の方針に矯正するのが難しい、あるいはかなりの工数がかかることがあります。

このように、中途社員は即戦力であるがゆえに生じるデメリットも存在するため、これらの点を考慮して採用・育成計画を経てなくてななりません。

中途採用の見落としがちなポイント

ここで、中途採用を行う際に必要なポイントをお伝えいたします。
結論から申し上げますと、それは、「転職者側の視点に立つ」という事です。

どういうことかと思われるかもしれませんが、求人募集や面接の際の打ち出し方にこの視点が必要になります。

採用経験のある経営者様は、過去に自社の強みのみを全面的に押し出してしまっていませんでしたでしょうか？
企業側は、転職者が何に困っているかを理解しなくてはなりません。

整骨院の転職理由に多いものは以下のような理由です。

①労働環境が悪いから
②給与や福利厚生に不満を感じているから
③やりがいが感じられないから
④人間関係が悪くなったから

①や②の悩みを持っている持っている方に、成長環境や技術力を全面的に打ち出した募集をかけても反応率は上がらないでしょう。
このような方には、シンプルな労働時間や給料の打ち出し方が有効です。
一方で、③や④の悩みを持った方には院の環境や院の雰囲気をお伝えするのがよいでしょう。

そして、これは募集や面接の際のみならず、すべてのフローにおいて転職者が何を求めているかは注視しておく必要があります。
労働環境、給与、成長環境などすべてを網羅した求人募集は難しいですので、今の転職者、そしてボリュームゾーンが何を求めているのかを常に考え、キャッチアップしていく必要があるというわけです。

具体的な行動指標

では、中途社員を雇うには実際にどのような方法があるでしょうか。
新卒採用の場合、学校訪問で学校との関係性を構築し、年単位で学生を追っていくのがメインになってきます。
一方で、中途採用の場合は求人サイトの活用がメインになってきます。

掲載課金型や成果報酬型、無料のものなど数多くの求人サイトがございますので、自社の目的にあったサイトを選ぶことが重要です。

そして、流れとしては採用サイトから応募してきた転職者と以下のフローでやり取りを行います。

①求人サイトの登録
②履歴書の審査
③採用面接の実施
④内定

このように、中途採用であれば企業説明会等のイベントを実施する必要がなく、少ない工数で採用が可能になります。

※①求人サイトの登録では、以下の項目を含める必要がございます。
■代表あいさつ…経歴、学生へのメッセージ
■企業理念…企業理念、ビジョン
■会社説明…事業内容、企業概要、特徴(強み)
■働く環境について…研修制度、院内風景、社内イベント、福利厚生、入社後のイメージ
■募集要項…中途社員向けのもの
■お知らせ…最新情報やブログ
■スタッフインタビュー…様々な役職の声
■店舗一覧
■お問い合わせ先