年商3000万→5000万を目指す!整骨院の事業戦略の描き方

2025年9月1日配信

カテゴリ:
整骨院 整骨院経営

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この記事はこんな方におすすめ

整骨院経営者の皆様、日々の施術や院の運営、本当にお疲れ様です!「もっとこうなったら良いのに…」「何から手をつければいいのか…」そんな風に感じている方も少なくないのではないでしょうか。:具体的に、以下のようなお悩みや目標をお持ちの方に、ぜひ読んでいただきたい内容となっています。

  • 「あと少しで年商5,000万円に届くのに…」と壁を感じている整骨院経営者の方
  • 売上を安定させ、新規患者様に過度に依存しない盤石な経営基盤を築きたい方
  • 多角的な視点から、売上の柱を増やし、経営を安定化させたいと考えている方
  • 属人化された「ワンマン経営」から脱却し、組織全体で戦える強いチームを作りたい方
  • 保険診療の厳しさに直面し、自費診療への移行や強化を真剣に検討している方
  • 一人治療院・単店経営でも、業界平均を上回る高生産性を実現し、高利益率経営を目指したい方
  • M&Aを視野に入れ、事業承継やさらなる事業拡大を戦略的に検討している方

「年商3,000万→5,000万」を目指す整骨院の事業戦略とは?

年商3,000万円から5,000万円へのステップアップは、単に「売上を増やす」という言葉だけでは語れない、経営の質そのものを大きく変える挑戦です。この壁を乗り越えるためには、これまでのやり方を単に拡大するだけでなく、より戦略的で多角的なアプローチが必要になります。では、具体的に「年商3,000万→5,000万を目指す事業戦略」とは何を指すのでしょうか?

それは、以下のような要素を統合し、整骨院経営を「次のステージ」へと押し上げるための、体系的な成長ロードマップを意味します。

🔑売上構成の変革と高収益モデルの構築

年商3,000万円の段階では、保険診療に依存する部分が大きいかもしれません。しかし、5,000万円を目指すには、保険診療の厳しさを乗り越え、自費診療の強化や多様な収益源を確立することが不可欠です。

✅自費診療の強化: 交通事故患者の減少傾向や保険診療の部位数制限、長期施術の困難化といった業界の課題に対し、自費治療の導入・強化は経営を安定化させる重要な手段です。例えば、骨盤矯正やEMS(電気的筋肉刺激)を導入し、それをベースにした回数券やサブスクリプションモデルを展開することで、継続的な売上を確保しやすくなります。

✅「多角化戦略(コングロマリット戦略)」による収益の柱の増加: 美容(痩身、小顔、脱毛、発毛など)、トレーニング、健康食品販売など、患者様の幅広いニーズに応えることで、売上の柱を増やし、経営を安定化させます。これにより、単価アップやクロスセル(他のメニューへの誘導)が促進され、顧客一人あたりの生涯価値(LTV)を最大化できます。

🔑組織力の強化と「脱・属人化」された経営

年商3,000万円までは経営者一人の力で乗り切れたとしても、5,000万円を目指すには「組織」として戦う力が必要です。

✅幹部・中間管理職の育成: 社長が現場に張り付く「ワンマン経営」から脱却し、信頼できるNo.2や幹部を育成することが重要です。これにより、社長は「未来の業績創り」に集中できる時間と体制を確保できます。

✅明確な役割分担と評価制度: 「ひとりひとりが決められたことを決められたとおりに実行し責任を果たす」組織の基本機能の確立。社員が働きがいを感じ、成長できるような評価制度(定性評価、定量評価)の導入も重要です。

✅理念浸透と企業文化の醸成: 個人のビジョンと会社のビジョンが重なる「共感領域」を創出し、スタッフのモチベーションと貢献実感を高めます。これにより、離職率の低下や採用競争力の向上にも繋がります。

🔑生産性の最大化と効率的なオペレーション

売上アップには「売上=分単価×稼働時間×稼働人数」という考え方が基本です。少ない人数でも高利益率を目指すには、効率性を徹底的に追求する必要があります。

✅施術者非稼働売上の創出: 受付スタッフがEMSの案内や物販に携わることで、施術者の稼働に依存しない売上を生み出すことが可能になります。

✅初診対応・リピート率の向上: 成約率の高い施術者がヒアリングやクロージングを担当できるよう、EMSの活用などで業務を効率化し、TOP施術者が新患対応できる体制を構築します。患者様のニーズを深く引き出し、最適な治療計画を提案することで、リピート率を向上させます。

✅業務の仕組み化とDX活用: 受付業務、予約管理、ブログ投稿、口コミ返信といった「簡単だが面倒な作業」をAI(ChatGPTなど)やデジタルツールで効率化し、スタッフの労働ストレスを軽減します。

🔑戦略的な集患とマーケティングの最適化

安定した売上基盤には、新規患者様獲得と既存患者様のリピート促進の両輪が不可欠です。

✅オンライン集患の強化: Google・Yahoo!広告、MEO(GoogleマイビジネスやYahoo!プレイスの最適化)、SNS(Instagram、LINEなど)を活用し、潜在層から顕在層まで幅広くアプローチします。特に症状別ページの充実や口コミ管理、LINE公式アカウントの活用などが効果的です。

✅オフライン集患も継続: 交通事故に関するアンケートやPOP、啓蒙グッズ、弁護士法人との連携などを通じて、地域における認知度向上と信頼獲得を目指します。

✅コンセプトの明確化と差別化: 自院の「強み」を明確にし、「地域一番化」を目指すことで、競争優位性を確立します。

🔑M&Aを視野に入れた事業拡大戦略

年商5,000万円を超え、さらに次のステージへ進むためには、M&Aも強力な選択肢となり得ます。

✅多店舗展開: 地域一番店を確立した後、ドミナント出店やM&Aを通じて店舗数を拡大していく戦略です。

✅異業種への参入: 鍼灸整骨院経営者が医療・介護分野、美容クリニックなどに参画するケースも増えています。高い採用コストや報酬、理事会運営などのハードルはありますが、本業よりも事業がスケールする可能性も秘めています。

これらの要素をバランス良く組み合わせ、自院の状況に合わせて最適な戦略を描いていくことが、「年商3,000万→5,000万」への道を開く鍵となります。

対策を取らないとどうなる?放置リスクと現実的な課題

年商3,000万円から5,000万円への成長は、多くの整骨院経営者にとって大きな目標であり、同時に「見えない壁」のように立ちはだかることがあります。この壁を乗り越えるための戦略的なアプローチを怠ると、単に売上が伸び悩むだけでなく、経営そのものが不安定になり、やがて立ち行かなくなるリスクも潜んでいます。

ここでは、具体的な対策を講じなかった場合に直面しうる、現実的な課題と放置リスクについて見ていきましょう。

⚠️収益構造の脆弱化と不安定な経営

❌保険診療への過度な依存が続く

  • 現在の整骨院業界は、交通事故患者の減少傾向や保険診療の部位数制限、長期施術の困難化といった厳しい現実に直面しています。こうした「業界の厳しい時流」に適応せず、保険診療に大きく依存し続けると、売上は「徐々に目減りしていく」可能性が高まります。

❌収益源の多様化が進まない

  • 自費診療の強化や、美容、トレーニング、物販といった新たな収益の柱を確立する「多角化戦略(コングロマリット戦略)」を怠ると、特定の収益源の変動に経営が大きく左右されます。例えば、保険診療がさらに厳しくなったり、特定の治療ニーズが減少したりした場合、経営は一気に不安定になるでしょう。

⚠️組織の停滞と人財流出のリスク

❌「ワンマン経営」の限界と経営者への負担集中

  • 年商3,000万円までは経営者一人の力で何とかなったとしても、5,000万円を目指すには組織としての力が必要です。幹部や中間管理職の育成を怠り「ワンマン経営」を続けると、社長一人に「役割・業務量の増加」「成果への圧力」「時流変化への対応」という「ミドルマネージャーの4重苦」が集中し、組織としてスケールアップできない状態に陥ります。

❌スタッフのモチベーション低下と離職

  • 明確な「評価賃金制度」や「教育体制」が不足していると、スタッフは自身の成長を実感しにくくなります。会社と個人のビジョンが重なる「共感領域」がなければ、「自分の為の努力が会社の為にもなり、会社の為の努力が自分の為にもなる」という貢献実感が満たされず、結果として離職に繋がってしまうでしょう。

❌採用競争力の低下と質の低下

  • 即戦力採用から理念共感型採用へ」の転換ができず、自院の理念や文化に共感する人材を確保できない場合、採用競争力は低下します。「採用の失敗は、教育で取り返せない」という言葉の通り、採用段階でのミスマッチは後々の組織運営に大きな悪影響を及ぼします。

⚠️非効率な運営がもたらす機会損失

❌業務の属人化と非効率性

  • 「予約管理」「口コミ返信」「ブログ執筆」といった「簡単だが面倒な作業」が「仕組み化」されずに属人化していると、スタッフの労働ストレスは増大し、院全体の生産性は向上しません。結果として、「優秀な人材にワークが集中する」といった「中核問題」が発生し、業務が滞る原因となります。

❌初診・リピート率の低迷

  • 患者様の「潜在ニーズ、理想の状態を気付かせる」ためのヒアリング力や、最適な「治療計画」を明確に提示する力が不足していると、患者様は「ニーズのずれで初回離反」してしまいます。これにより、安定的なリピートに繋がらず、売上アップの大きな機会を損失することになります。

⚠️マーケティング戦略の陳腐化と集患の限界

❌Web集患への対応遅れ

  • 現代において、Googleアナリティクス(GA4)、Yahoo!広告、Googleマイビジネス(MEO)、SNS(Instagram、LINEなど)といった「オンライン集患」の強化は不可欠です。これらの対策を怠ると、競争が激化する中で「1人当たりの集客コストが高騰していく」だけでなく、潜在的な患者様へのアプローチ機会を完全に失ってしまいます。

❌「差別化」の不明確さ

  • 異業種から見ても「安定したニーズ」がある整体院ビジネスにおいて、「いかに差別化を図るかが重要」です。自院の「強み」や「コンセプト」が不明確なままでは、数多ある競合院の中で患者様に選ばれる理由が少なくなり、集患に限界が生じます。

⚠️事業成長の頭打ちと将来性の欠如

❌M&A・多店舗展開の機会逸失

  • 地域一番店を目指し、その先の「次のステージ」を見据えて「M&A」や「多店舗展開」といった戦略を検討しなければ、事業の成長は頭打ちとなります。結果として、将来的な「事業承継」や、医療・介護分野、美容クリニックなど「異業種への参入」といったさらなる拡大の選択肢を失うことにも繋がりかねません。

まず取り組みたい!年商5,000万円達成のための実践的ステップ

年商3,000万円から5,000万円への飛躍は、ただ日々の業務をこなすだけでは難しいものです。具体的な目標達成のためには、戦略的な思考と、それを着実に実行する「実践的なステップ」が不可欠となります。ここでは、特に優先して取り組むべき5つの施策について、わかりやすく解説していきます。

⭐収益の柱を増やす「商品力」の強化

⭕自費診療メニューの拡充と見直し

  • 年商5,000万円を目指すには、保険診療への依存度をさらに下げ、自費診療を主軸とする収益構造への転換を加速させることが不可欠です。患者様の「痛みを取る」だけでなく、「悩みの改善」や「理想の実現」といった多様なニーズに応えるメニューを開発・拡充しましょう。
  • メニュー価格は、単に高単価にするだけでなく、施術1分あたりの売上である「分単価」を意識した適正な価格設定が重要です。例えば、段階的に分単価を130円から150円、180円、さらには220円、250円と引き上げていくことを検討しましょう。また、単発の施術だけでなく、回数券、プリペイドカード、そして「継続利用」を前提としたサブスクリプションモデルを組み合わせることで、安定的な継続売上と生産性向上を目指せます。
  • EMS(複合高周波)や美容、トレーニング、物販など、整骨院の強みを活かせる周辺領域への「多角化戦略(コングロマリット戦略)」も、新たな収益源を確保する有効な手段となります。

⭕「商品人間」を育てる治療コンセプトの明確化

  • スタッフ全員が自院のサービス(商品)の価値を深く理解し、患者様のニーズに合わせて最適な提案ができる「商品人間」になることが、売上アップの鍵を握ります。
  • そのためには、「どんな患者様を」「どんな方法で」「どれくらいの期間・回数・頻度で」「どのような状態にするか」という治療コンセプトを明確に定義し、全スタッフが同じ言葉で説明できるように徹底しましょう。この「高効果」「適正価格×時間」「全員ができる治療・対応」という3つの視点が商品設計には不可欠です。

⭐人材を「育てる仕組み」を築く組織力強化

⭕「ワンマン経営」からの脱却と幹部育成

  • 年商5,000万円の壁を超えるには、経営者一人の力だけでは限界があります。社長、部長、マネージャー、分院長といった明確な役割分担を導入し、経営幹部を育成する「組織力」の強化が不可欠です。船井総研の事例では、「育成する側の教科書の作成」や「マネージャー育成の継続」が重要視されています。

⭕モチベーションを高める評価・教育制度の導入

  • スタッフが「自分の為の努力が会社の為にもなり、会社の為の努力が自分の為にもなる」と感じられる「共感領域」を創出することが、高いモチベーション維持に繋がります。
  • 専門性、組織人としての行動、管理職としての能力など、階層や職種に応じた評価項目とウェイトを設定した「評価賃金制度」を導入し、適切な対価を還元しましょう。
  • 新人研修、技術勉強会、事故勉強会、栄養勉強会など、目的に応じた教育カリキュラムを整備し、スタッフ一人ひとりの成長をサポートします。採用活動においても、単なる「即戦力」だけでなく、自院の理念や文化に共感する「理念共感型採用」にシフトすることで、組織の純度を高め、離職率低下にも繋がります。採用活動管理シートによる数値管理も必須です。

⭐「生産性」を高めるためのDX推進とオペレーション改善

⭕業務の仕組み化とAI・DX活用

  • 「予約管理」「口コミ返信」「ブログ執筆」といった「簡単だが面倒な作業」は、特定のスタッフに負担が集中しやすく「属人化」の原因となります。これらの業務を「仕組み化」することで、院全体の生産性を向上させましょう。
  • ChatGPTなどの生成AIを導入すれば、これらの業務効率を飛躍的に高められます。また、データ入力のアナログからデジタルへの移行など、**DX(デジタルトランスフォーメーション)**推進を通じて経営の「見える化」を図ることも、意思決定の精度を高める上で重要です。

⭕初診・リピート率最大化のための対応力強化

  • 患者様の「いつ、どこで、何をしていて、どのような動作をすれば痛みがあるか?」といった現状だけでなく、「その症状がなくなったらどうしたいか?」という「潜在ニーズや理想の状態」を深く引き出すためのヒアリング力を強化しましょう。
  • 身体のプロとして、自院のベストな「治療計画の全体像」を明確に提示し、患者様の環境や状況に合わせた「短期的目標」を設定します。説明には「紙芝居ツール」のような視覚的な資料も効果的です。
  • 交通事故患者様に対しては、適切な施術期間や部位での対応、損害保険会社を「敵」ではなく「顧客」と捉えるスタンス、さらには弁護士法人との連携も、患者様の安心感を高め、リピートに繋がる重要な要素です。損保会社は、適切な期間や部位で施術を行い、早く治癒に導き、適正な請求をする接骨院を紹介する傾向があります。
  • 来院後もLINEなどを活用し、患者様へのアフターフォローや自宅でのケア指導を行うことで、継続的な治療意識を維持してもらいましょう。

⭐費用対効果を最大化する「集患マーケティング」戦略

⭕Web集患の最適化と多角化

  • Googleアナリティクス(GA4)やYahoo!広告を活用し、集患戦略の精度を高めましょう。**Googleマイビジネス(MEO)**の最適化も必須で、症例報告や口コミへの返信には、「地域名」「屋号」「症状名」を含めることがMEO対策として効果的です。口コミの数と高い評価は、検索ランキングや顧客の信頼度、来訪意欲に大きく影響します。
  • SEO対策としては、症状ページやブログの継続的な執筆、Webサイトの表示速度改善、**E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)**を意識したコンテンツ作成に取り組みましょう。ホームページのトップページには「一目でわかる治療コンセプト」「自院の強み」「アクセス・料金表」「電話問い合わせ」「LINE問い合わせ」の導線設計が必須です。
  • Instagram、LINEなどのSNS広告は、整骨院業界ではまだ「ブルーオーシャン」となる可能性を秘めており、潜在的な患者様へのアプローチを広げる有効な手段です。

⭕「力相応一番化」を目指す差別化戦略

  • 異業種から見ても「安定したニーズ」がある整体院ビジネスにおいて、「いかに差別化を図るかが重要」です。自院の「強み」や「コンセプト」を明確にし、特定のターゲットに特化した「集中差別化戦略」で「力相応一番化」を目指しましょう。
  • オフライン集患では、院内POP、チラシ、イベントなどを活用し、患者様が抱える「痛み」だけでなく、「予防」や「健康寿命延伸」といった長期的な視点での価値を伝え、他院との違いを明確にアピールしましょう。

⭐経営の「羅針盤」となる計画と管理

⭕明確な経営計画と予算の設定

  • 年商目標達成のために、具体的な「経営計画」を策定し、それに基づいた「予算」を設定します。予算は、経営計画から逆算した必要最低限の数字であり、一度設定したら期中で安易に修正してはなりません。

⭕KPIによる進捗管理と改善

  • 売上、リピート率、集客数、採用数など、事業成長に必要な**KPI(重要業績評価指標)**を明確に設定しましょう。そして、月に2回程度の「予実管理会議」を設け、進捗を定期的にモニタリングします。
  • Googleアナリティクスや採用活動管理シートなど、各種データを活用し、課題の早期発見と改善提案に繋げ、PDCAサイクルを回していくことが重要です。

よくある質問

整骨院経営において、年商5,000万円という目標を達成するためには、日々の経営判断や戦略において、様々な疑問や課題に直面することと思います。ここでは、特に多くの経営者様から寄せられる質問にお答えしていきます。

Q1. 鍼灸の導入を検討していますが、患者様に受け入れてもらうにはどうすれば良いですか?

  1. 鍼灸は非常に効果の高い施術ですが、患者様の中には「痛そう」「怖い」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃいますよね。患者様に受け入れてもらうためには、以下の点を意識しましょう。

✅効果の明確化と教育の徹底: 鍼施術を「当院で最も効果が期待できる施術」と位置付け、スタッフ全員がその価値を深く理解し、患者様に適切に提案できるよう教育を徹底します。

✅ターゲットを絞った提案: 「早く治したい方」や「痛みの強い方」「なかなか症状が改善しない方」など、鍼が特に効果を発揮する患者様への提案を意識しましょう。無理に勧めず、あくまで患者様の選択を尊重する姿勢が大切です。

✅不安を取り除く丁寧な説明: 初診時の問診で、患者様がなぜ鍼を敬遠するのか、その理由を丁寧に聞き出します。そして、実際に使用する鍼の細さ、使い捨てであること、痛みが少ないこと(場合によっては小学生でも施術を受けている例などを交えて)などを具体的に説明し、視覚的に不安を解消しましょう。

✅効果の実感と価値付け: 鍼施術後に症状が劇的に改善した場合は、「鍼施術で回復力が高まったためですね」といった言葉で、鍼の価値をしっかりと患者様に伝えることが重要です。

Q2. スタッフの定着率を上げるために、具体的にどのような制度を導入すれば良いですか?

  1. スタッフの定着率向上は、経営の安定化と成長に欠かせない要素です。以下の3つの柱を中心に、制度構築を進めてみてください。

✅明確な理念・ビジョンと評価制度: 会社(院)の理念やビジョンをスタッフ全員が共有し、自身の仕事がその達成にどう繋がるかを理解できることが重要です。その上で、個人の成果だけでなく、組織への貢献度や人間性も評価する「評価賃金制度」を導入し、透明性のある評価と適切な報酬を連動させましょう。これにより、スタッフは「自分の努力が会社にも自分にも還元される」と感じ、モチベーション向上に繋がります。

✅充実した教育・研修制度とキャリアパス: スタッフが「仕事を通じて成長を実感できる」環境作りは必須です。新人研修から技術勉強会、事故対応、栄養に関する勉強会など、目的別にカリキュラムを整備し、一人ひとりの成長をサポートしましょう。また、明確な「キャリアパス(等級制度)」を提示し、将来の目標(主任、副院長、院長、マネージャーなど)と、それに必要なスキルや役割を具体的に示すことで、長期的なモチベーションを維持できます。

✅良好な人間関係と働きやすい環境: 現場の人間関係が円滑であること、そして社員とその家族が安心して長く働けるような労務環境・福利厚生の改善も重要です。定期的な面談(月2回程度)を通じて、スタッフの課題や成長をサポートし、承認とフィードバックを行うことで、信頼関係を築き、離職防止に繋げましょう。

Q3. Googleマイビジネス(MEO)で効果的に集患するためのポイントは何ですか?

  1. Googleマイビジネス(MEO)は、地域密着型の整骨院にとって非常に強力な集患ツールです。効果を最大化するためのポイントは以下の通りです。

✅口コミの量と質の最大化: まずは「地域一番の口コミ件数と評価」を獲得することを目標に掲げましょう。口コミの数と高い評価は、検索ランキングや潜在患者様の信頼度、来訪意欲に大きく影響します。

✅丁寧な口コミ返信の徹底: 寄せられた口コミには、良い内容・悪い内容を問わず、すべてに丁寧に返信することが重要です。その際、「地域名」「屋号」「症状名」などのキーワードを自然に含めることで、MEO対策としての効果も高まります。ネガティブな口コミに対しても誠実に対応することで、他のユーザーに良い印象を与え、信頼回復に繋がります。

✅スタッフ全員での取り組み: 特定のスタッフだけでなく、院全体で「口コミを集める文化」を作りましょう。スタッフ全員が口コミの重要性を理解し、患者様に自然な形で依頼できるよう、依頼フレーズの統一や成功事例の共有を行うと良いです。患者様には、Google検索エンジンで星をタップするところから口コミ記入まで、具体的な手順を誘導してあげることが効果的です。

✅充実した情報提供: プロのカメラマンが撮影した院内の写真や、スタッフ全員の紹介を掲載することも、信頼感向上に繋がります。また、症例報告を投稿機能で定期的に発信し、最新情報を提供しましょう。Googleマイビジネスの情報を充実させることで、来院に繋がる好循環が生まれます。

Q4. 交通事故患者様への対応で、特に気を付けるべき点や、リピートに繋がるポイントは何ですか?

  1. 交通事故治療は、患者様の心身の負担が大きい分、丁寧な対応がリピートと信頼に直結します。

✅患者様への寄り添いと適切な知識提供: 交通事故に遭われた患者様は、身体的な苦痛だけでなく、精神的な不安や経済的な心配を抱えています。彼らが不利益を被らないよう、整骨院が交通事故治療を提供できること、適切な知識と対応方法を指導・サポートできることを伝えて救済する意識が重要です。

✅遵法精神の徹底と保険会社との連携: 「療養費の受領委任払い」は国民のための制度であり、柔道整復師のためではないことを深く理解し、不正請求は絶対に行わない姿勢を貫きましょう。損害保険会社を「敵」ではなく「顧客」と捉え、長期的な視点でお互いの立場を尊重した関係性を築くことが、スムーズな治療継続に繋がります。

✅きめ細やかな問診と患者管理: 初診時には、事故日、事故状況、痛みの部位、整形外科受診の有無、警察への届出、相手の保険会社名、弁護士特約の有無など、詳細な情報をヒアリングします。診断書の内容と痛みの部位が一致しているか確認し、患者様の状態や通院ペースを一覧で管理することで、適切な治療計画を立て、患者様への具体的な指導内容に活かしましょう。

✅弁護士法人との連携強化: 交通事故の賠償額や治療期間について、保険会社との交渉が必要になるケースもあります。弁護士法人との連携を深めることで、患者様はより適切な補償を受けられる可能性が高まります。弁護士法人心様の事例では、当初提示額の2倍以上の賠償額獲得や、治療打ち切り日の1か月半以上の延長を実現したケースも存在します。また、被害者請求を検討する具体的な場面として、一括対応を拒否された場合や、加害者側の過失が大きく人身傷害特約に入っていない場合、部位数について不利なことを言われている場合などが挙げられます。

Q5. 事業拡大を検討する中で、M&Aはどのような選択肢になりますか?

  1. 整骨院経営におけるM&A(合併・買収)は、単なる事業承継の手段にとどまらず、成長戦略の強力な選択肢として近年注目度が高まっています。

✅整骨院経営におけるM&Aとは?: M&Aは、自社だけのリソース(人員、資金、ノウハウなど)に頼らず、他社の資源を活用して事業を拡大・成長させる戦略です。具体的には、他の整骨院を買収したり、自院をより大きなグループに売却したりする形が考えられます。

✅なぜ今、整骨院業界でM&Aが注目されるのか?: 少子高齢化や広告規制の厳格化、業界内の競争激化、さらには柔道整復師の資格取得者数の減少など、整骨院業界は転換期を迎えています。このような状況下で、自力での成長が難しい、あるいはより早く成長したいと考える経営者が増え、M&Aが活発化しています。M&Aの件数は増加傾向にあり、そのポジティブなイメージも高まっています。

✅M&Aのメリット・デメリット:

  • 譲渡側(売却側)のメリット:
    • 閉院・廃業に伴うコストや労力を避け、スタッフや患者様を継続して引き継ぐことができます。
    • 経営者が引退資金を得られるとともに、もし希望すれば譲渡後も継続して働くことも可能です(成長戦略型M&Aの場合)。
    • 大規模グループの一員となることで、経営ノウハウやシステムを共有し、事業をさらに成長させる機会を得られます。
  • 譲受側(買収側)のメリット:
    • 新規出店と比較して、採用や集患にかかる初期投資や時間を削減でき、短期間での黒字化が期待できます。
    • 既存の顧客基盤やスタッフ、設備を引き継ぐことで、すぐに事業規模を拡大し、シナジー効果(1+1が3にも4にもなる可能性)を生み出すことができます。
  • デメリット・注意点:
    • 譲渡側は、親族や従業員への承継と異なり、従業員や取引先に不安を与える可能性があり、経営方針が変わるリスクもあります。
    • M&Aの交渉やデューデリジェンス(企業価値評価のための詳細調査)には専門知識と時間、コストが必要です。
    • 企業価値を評価する際、回数券が適切に処理されていない(簿外負債の可能性)、オーナー経営者の存在に経営力が依存している、棚卸資産の不適切処理、未払い残業代、税抜での売上計上などがマイナスに影響することがあります。
    • 直近3年間の離職率や採用実績も企業価値に影響を与える重要な要素です。

✅M&Aを検討する際のポイント: M&Aは複雑なプロセスを伴うため、事業承継やM&Aを専門とする税理士やM&Aコンサルタントといったプロフェッショナルに相談し、自社にとって最適な計画を立てることが非常に重要です。相続税評価とM&Aにおける株価評価は相反する性質があるため、計画性がM&Aの成否を大きく左右します。友好的M&Aの実践マニュアルの活用や、M&A後の**PMI(Post Merger Integration:統合作業)**を成功させるポイントを学ぶことも、長期的な成功には不可欠です。

まとめ&売上アップで困ったときの相談先

⭐まとめ

年商3,000万円から5,000万円への飛躍は、単なる治療技術の向上だけでなく、ビジネスモデルの抜本的な再構築、多角的な収益源の確保、そして何よりも「人」を活かし、組織として成長できる仕組みづくりが鍵となります。そして、事業承継やさらなる飛躍のための強力な選択肢としてM&Aがあることを忘れてはなりません。市場の変化を恐れず、常に学び、患者様とスタッフ、そして地域社会に貢献し続ける姿勢が、貴院の明るい未来を切り開くでしょう。

年商3,000万円から5,000万円、あるいはそれ以上の高みを目指す道のりは、決して楽なものではありません。しかし、その飛躍を可能にする「鍵」は確かに存在します。

まず、安定した経営の基盤となるのは、治療技術の向上はもちろんのこと、時代の変化に合わせたビジネスモデルの再構築です。保険制度が厳しくなる中、自費治療の導入高単価メニューの開発は不可欠であり、交通事故治療のように高単価・高頻度の来店が期待できる分野への注力は、収益性の面で大きな意味を持ちます。また、月額制のサブスクリプションモデルは、患者様の継続率向上と安定的な売上確保に繋がり、物販の導入も客単価アップに貢献します。

次に、多角的な収益源の確保も重要です。単一のサービスに依存せず、美容メニュー、ヘッドスパ、足の悩み専門、小顔矯正、発毛治療など、様々なニーズに応えることで、経営の安定と成長を実現できます。

そして何よりも大切なのが、「人」を活かし、組織として成長できる仕組みづくりです。経営者のワンマン経営には限界があり、理念・ビジョンの明確化とスタッフへの浸透、体系的な教育・研修制度の整備、公平で納得感のある評価・賃金制度の構築、キャリアパスの多様化を通じて、スタッフ一人ひとりがイキイキと働き、成長できる環境を作ることが、持続的な発展に繋がります。特に、管理職・幹部育成は組織力の最大化に不可欠です。

また、事業承継やさらなる飛躍のための強力な選択肢としてM&Aがあります。適切なM&Aは、事業承継問題を解決しつつ、新たな成長機会をもたらす可能性があります。

市場の変化を恐れず、「時流適応」と「力相応一番化」を常に意識し、患者様、スタッフ、そして地域社会に貢献し続ける姿勢こそが、貴院の明るい未来を切り開く原動力となるでしょう。

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