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1️⃣この記事はこんな方におすすめ
整骨院を経営されている皆様、そして日々の業務に奮闘されているスタッフの皆様、いつもお疲れ様です!
今日のテーマは、整骨院経営において非常に重要な「交通事故患者様の初回対応」についてです。交通事故の患者様は、身体的な痛みだけでなく、精神的な不安や、保険会社とのやり取りなど、多くの悩みを抱えて来院されます。そのような患者様に対して、いかに適切に対応し、信頼を築き、継続的な治療へとつなげていくかは、院の成長に直結する大切なポイントとなります。
このコラムは、特に以下のようなお悩みや目標をお持ちの整骨院経営者・スタッフの方々に向けたものです。もし一つでも「当てはまる!」と感じたなら、ぜひこの先を読み進めてみてください。
- 交通事故患者様の初回対応に不安がある整骨院経営者・スタッフの方々
- 「初めて交通事故の患者様が来たら、何から始めればいいんだろう?」「保険の知識はこれで合っているのか…」といった不安はありませんか?このコラムでは、受付から問診、治療提案、会計までの一連の流れを具体的に解説し、皆様の不安を解消します。
- 交通事故患者様のリピート率を上げ、継続して来院してほしいとお考えの院長先生、スタッフの皆様
- 患者様が「ここに通い続けたい」と感じるような、質の高い初回対応の秘訣をお伝えします。患者様一人ひとりの「痛みを取りたい」という直接的なニーズだけでなく、その奥にある「痛みが取れたら何をしたいか」という本質的なニーズ(潜在ニーズ)を深く引き出すことで、信頼関係を築き、継続的な来院に繋げましょう。患者様は来院される目的や理由、目標があることを忘れてはいけません。
- 交通事故治療に関する専門知識を深め、患者様により良いケアを提供したい方
- 最新の専門知識を学び、患者様に正確に伝えることの重要性を解説します。交通事故治療の認知度を上げるための啓蒙活動も、患者様への継続的な情報提供に繋がります。
- 安定した経営基盤を築き、将来の成長を見据えている整骨院の経営者様
- 交通事故分野での成功は、院全体、会社全体の患者満足度向上につながり、他の分野での成功にも良い影響を与えます。適切な期間や部位で施術を行い、損害保険会社との良好な関係を築くことも重要です。
- 地域で「選ばれる」整骨院を目指し、患者様からの信頼をさらに高めたい方
- 患者様にとって「信頼できる」「安心できる」存在となるための接遇やコミュニケーション術、そして治療コンセプトの明確化と共有がいかに重要かを解説します。地域No.1を目指す上で、患者様、損保会社、整形外科からの信頼を勝ち取ることが最も重要です。
このコラムを通じて、交通事故患者様への対応力が向上し、貴院のさらなる発展に繋がることを願っています。
2️⃣交通事故患者の初回対応とは?
交通事故に遭われた患者様が貴院のドアを開ける瞬間、彼らは身体の痛みだけでなく、精神的な不安、そして先の見えない保険会社とのやり取りなど、様々な悩みを抱えています。初回対応は、単に症状を把握し施術を開始するだけでなく、患者様の抱えるあらゆる不安を解消し、深い信頼関係を築くための最初の、そして最も重要なステップなのです。
この段階で患者様に「この院なら安心できる」「ここに任せたい」と感じていただければ、それが治療へのモチベーションとなり、継続的な来院へとつながります。貴院全体、ひいては会社全体の患者満足度向上にも寄与するでしょう。
では、具体的に交通事故患者様の初回対応はどのような流れで進み、それぞれの場面でどのような目的を果たすべきなのでしょうか?
🔑受付からクロージングまでの一連の流れと目的
交通事故患者様の初回対応は、大きく分けて以下のステップで構成されます。それぞれのステップに明確な目的があり、これらを意識して対応することで、患者様にとって最高の「初回体験」を提供できます。
✅受付(来院時のお出迎え・初期対応)
- 目的: 患者様の緊張を和らげ、安心感を与える第一印象を築くこと。また、スムーズな問診へと繋げる準備をすること。
- 電話での第一声から、実際に来院された際の明るい挨拶、そして問診票をお渡しするまでの全ての瞬間が「おもてなし」の心で満たされていることが重要です。問診票は、患者様のニーズを事前に引き出す画期的なツールです。問診票の記入目的を伝え、記入後は速やかに受け取り、放置しないように意識しましょう。
- 「まずは貴院へ来院いただくことを最優先とし、保険会社への連絡は後回しにするよう促す」具体的なトークスクリプトを用意しておくことも有効です。
✅問診(ヒアリング)と検査
- 目的: 患者様の身体の状態だけでなく、その背景にある真のニーズ(本音)を深く理解すること。そして、患者様自身に身体の問題点と改善の可能性を実感していただくこと。
- 問診は、単に「どこが痛いか」を聞くだけではありません。「治療とは症状を診ることではなく人間を理解することである」という考え方が重要です。患者様の仕事、趣味、家族構成、スポーツ歴など、その方の「バックボーン」を理解し、共感することから治療は始まります。
- 患者様の悩みは「痛みを取ること」という顕在ニーズに留まらないことが多いため、痛みが取れたら何をしたいか、どんな生活を送れるようになりたいかといった「潜在ニーズ」を引き出すことに焦点を当てましょう。例えば、「旅行に行きたい」「スポーツができるようになりたい」といった具体的な目標です。
- 検査は、治療提案の根拠を探る重要な場面です。視覚(鏡や写真)、触覚(圧痛)、体感覚を駆使して、患者様自身に身体の変化を実感してもらい、どこをどうすれば症状が改善するのかを具体的に伝えます。患者様が主張していない身体の不調を言い当てることで、一気に信頼を勝ち得ることができます。
✅治療提案
- 目的: 患者様の症状と検査結果に基づき、身体のプロとしての明確な見解と治療の全体像を提示し、納得して治療に進んでいただくこと。
- 自院の治療計画の全体像を明確に伝えましょう。段階的に治療内容が変わる場合(例:EMSなど)も、このタイミングで全て伝えることが大切です。治療回数や期間など、数字で表せるものは明確に言い切ることで、患者様は安心して治療に専念できます。
- 「患者様にとって最適なメニューである」というプロとしての主導権を握りつつ、患者様の顔色を伺わないスタンスが重要です。
✅治療(施術)と再検査
- 目的: 治療によって患者様に身体の変化を実感していただき、施術者への信頼を確固たるものにすること。
- 施術中は、今何をしているのか、その施術で何が変わるのかを「実況中継」しながら伝えることで、患者様は安心感を持ち、施術の価値を実感しやすくなります。
- 治療後には必ず再検査を行い、治療前後の変化を患者様自身が視覚、聴覚、体感覚で感じられるように伝えましょう。もし変化が起きにくい状況であれば、その理由を丁寧に説明することも大切です。
✅治療計画
- 目的: 患者様が「通える」と感じる具体的な短期目標と、そこに至るまでの治療ペースを明確に設定し、患者様の納得を得ること。
- 身体のプロとしての見解を基に、まずは自院が考えるベストな通院ペースを伝え、その上で患者様の環境(仕事など)を考慮して無理のないペースを探ります。治療の全体像(改善→定着→維持)を提示し、短期的目標を設定することで、患者様は安心して通院を継続できます。
✅会計
- 目的: スムーズで丁寧な会計処理を通じて、患者様が気持ちよく帰宅できるよう配慮すること。
✅クロージング(次回予約の取得)
- 目的: 患者様の来院意思を明確な形で残し、次回の来院を確実にすること。
- カレンダーが見える位置で次回の来院日を決め、設定した短期目標に合わせた回数券やプリペイドなどの商品提案を行うと良いでしょう。あくまで押し売りではなく、患者様自身に選択してもらうスタンスが大切です。
🔑患者様の真のニーズを引き出し、深い信頼関係を築くことの価値
交通事故患者様の対応で最も大切なのは、単に「治癒」を目指すだけでなく、患者様一人ひとりの「人生の背景」に寄り添い、真のニーズ(潜在ニーズ)を引き出すことです。痛みが取れた先に、患者様がどのような生活や目標を実現したいのかを深く理解し、その実現をサポートする姿勢を示すことで、患者様は貴院を「単なる治療院」ではなく、「自分の人生を豊かにしてくれるパートナー」と認識し、深い信頼関係を築くことができます。
このような対応は、患者様の継続的な来院に繋がり、結果として安定した経営にも貢献します。交通事故分野での成功は、院全体の患者満足度向上にも好影響を与え、地域で「選ばれる」整骨院としてのブランド力を高めることにも繋がるのです。
3️⃣対策を取らないとどうなる?放置リスクと現実的な課題
交通事故患者様の初回対応は、単なる手続きや治療の開始に留まらず、院の未来を左右する重要な要素です。もし、この初回対応をおろそかにした場合、どのようなリスクが潜んでいるのでしょうか?想像してみてください。
⚠️患者様の信頼を失い、継続的な来院に繋がらない
交通事故に遭われた患者様は、身体の痛みだけでなく、精神的な不安、そして保険会社との複雑なやり取りに対する心配を抱えて来院されます。初回対応でこれらの不安を解消し、安心感を提供できなければ、患者様は「この院に任せて本当に大丈夫だろうか?」という疑問を抱きかねません。
❌「とりあえずの治療」で終わってしまうリスク 患者様の痛みが一時的に和らいでも、「痛みが取れたらそれで終わり」という意識が残ってしまうと、継続的な治療や、痛みの根本原因を解決するための自費メニューへの移行が難しくなります。患者様の真のニーズ(潜在ニーズ)を引き出せていないと、痛みが取れた後の「旅行に行きたい」「スポーツができるようになりたい」といった具体的な目標に繋がる治療計画を提案できません。
❌リピート率の低下とドロップアウト 患者様が治療の目的や価値を十分に理解できないまま治療が進むと、「この治療は本当に必要なのか?」と感じ、途中で来院をやめてしまう「ドロップアウト」に繋がりやすくなります。これは、患者様の健康状態だけでなく、院の継続的な売上にも直結する問題です。
⚠️経営の不安定化と収益機会の損失
初回対応の質は、直接的に院の経営状況に影響を与えます。患者様の信頼を得られないということは、収益機会を失うことと同義です。
❌売上予測の困難化と経営計画の狂い 安定した患者様の来院がなければ、売上の予測が難しくなり、長期的な経営計画を立てることが困難になります。特に交通事故患者様は治療期間が比較的長くなるケースも多いため、そのリピートが確保できないと、経営の基盤が揺らぎかねません。
❌自費治療・回数券導入の障壁 多くの整骨院で自費治療や回数券の導入が進んでいますが、初回対応で患者様の信頼を得られなければ、これらの高単価メニューを提案しても受け入れてもらいにくくなります。患者様は「価格」ではなく、「治療によって得られる未来」に価値を感じて契約に至ります。この「価値」を伝えきれないと、収益の柱を増やすチャンスを逃すことになります。
❌事業拡大・多店舗展開への影響 安定した収益基盤がないと、新規出店や多角化(美容、トレーニングなど)といった事業拡大戦略も滞ってしまいます。市場が成熟期に入りつつある中で、新しいマーケットの開拓は必須ですが、足元の患者様対応が不安定では、次の一手が打てなくなってしまいます。
⚠️「選ばれない院」としての悪評とブランドイメージの低下
インターネットが普及した現代において、患者様の声は瞬く間に広まります。不適切な初回対応は、悪評として院のブランドイメージを大きく損なう可能性があります。
❌口コミサイト・SNSでの低評価リスク 不満を持った患者様は、Googleマップやエキテンなどの口コミサイト、SNSでネガティブな評価を投稿しがちです。低評価の口コミは、新規患者様の来院意思決定に大きな悪影響を与え、集客の機会損失に繋がります。
❌損害保険会社・提携先との関係悪化 損害保険会社は、患者様の救済という同じ目的を持った「顧客」と捉えるべき存在です。適切な期間や部位で施術を行い、誠実な情報提供を行う院には、損保会社から患者様を紹介してもらえる可能性があります。逆に、不適切な請求や治療期間の延長などがあると、損保会社からの信頼を失い、「あの整骨院は避けてください」といった悪い印象が広まるリスクがあります。整形外科や弁護士との連携(医接連携)においても、信頼関係は非常に重要です。
❌地域での「選ばれる院」からの転落 口コミや評判が悪化すると、地域住民からの信頼を失い、「選ばれる整骨院」としての地位を確立することが難しくなります。
⚠️スタッフのモチベーション低下と人材定着の課題
患者様の離反や経営の不安定化は、院で働くスタッフにも大きな影響を与えます。
❌スタッフのストレスとモチベーション低下 患者様が継続してくれない、成果が出ないといった状況は、スタッフに大きなストレスを与えます。特に、回数券販売など継続を促す場面で患者様に断られ続けると、自信を失い、仕事へのやりがいを見失ってしまう可能性もあります。
❌教育体制の不備露呈と属人化 初回対応のマニュアルが不十分だったり、教育が属人化していたりすると、スタッフによって対応の質にばらつきが生じ、患者満足度の低下に繋がります。これにより、新人の育成がうまくいかず、教育者が不足するという悪循環に陥ることもあります。
❌離職率の増加と採用の困難化 職場環境への不満や成長機会の不足は、スタッフの離職に繋がり、結果として慢性的な人手不足を引き起こします。安定した経営とスタッフの成長機会がなければ、優秀な人材を惹きつけ、定着させることは非常に困難になります。
このように、交通事故患者様の初回対応を疎かにすることは、単に売上が少し落ちるというレベルに留まらず、院の信頼性、収益性、そして未来の成長可能性そのものに深刻なダメージを与えることになります。
4️⃣まず取り組みたい基本的な初回対応対策
パート3で、交通事故患者様の初回対応を疎かにすることによる様々なリスクを見てきましたね。では、具体的に「選ばれる院」になるために、そして安定した経営基盤を築くために、私たちは何から手をつければ良いのでしょうか?ここでは、すぐにでも実践できる基本的な対策を解説していきます。
⭐患者様の不安に寄り添う「聞く力・伝える力」を磨く
交通事故に遭われた患者様は、身体の痛みだけでなく、精神的な動揺や、今後の治療、保険会社とのやり取りなど、様々な不安を抱えて来院されます。この不安を取り除き、安心感を提供することが、信頼構築の第一歩です。
⭕真のニーズを引き出すヒアリング 患者様が「なぜ痛みを取りたいのか」「痛みが取れてどうなりたいのか」といった、痛みの改善の先にある通院目的(潜在ニーズ)を深く聞き出すことが重要です。例えば、「旅行に行きたい」「スポーツができるようになりたい」といった具体的な目標を引き出し、それを治療のゴールとして共有することで、患者様は「この院なら自分の未来をサポートしてくれる」と感じるようになります。質問の際は、「はい/いいえ」で答えられる質問だけでなく、「どんなお仕事をされていますか?」「学生時代は何かスポーツをされていましたか?」など、患者様が具体的に話せるようなオープンな質問を心がけましょう。
⭕「伝わる」にこだわった説明力 治療家にとって最も重要な能力の一つはヒアリング能力であり、その上で「伝わる」言葉で説明する「言語化力」も非常に重要です。専門用語を多用せず、患者様が「見て、聞いて、体で感じる」ことができるように、鏡や写真、触診などを活用して身体の状態を具体的に把握してもらいましょう。また、治療の効果を数値で示したり、「〜をすると、〜のようになります」と具体的に変化を伝える「実況中継」をしながら施術を行うことで、患者様の不安を取り除き、安心感と信頼感を高めることができます。
⭕患者様の「心」に合わせたペーシング 患者様が話すスピードやボリューム、リズムに合わせたり、感情をミラーリング(相手の表情や動きを真似る)することで、患者様は「この人は自分を理解してくれる」と感じ、心を開きやすくなります。わざとらしくならないよう、少しテンポをずらしたり、動作を工夫するなど、自然な形で実践しましょう。
⭐信頼を形にする「治療計画」と「価値提案」
患者様が「この院で治したい」と感じるためには、明確な治療計画と、それに見合う価値が不可欠です。
⭕「全体像」を見せる治療計画 身体のプロとして、患者様の状況(仕事やライフスタイルなど)を考慮しつつ、まずは自院が考えるベストな通院ペースや治療の全体像を明確に伝えることが大切です。治療の段階に応じて内容が変わる場合(例えば、EMS導入など)も、このタイミングで全て説明し、患者様が安心して治療を進められるようにしましょう。
⭕自費メニューの「価値」を伝える 自費治療への誘導は、単に「売る」のではなく、患者様自身がその治療の「価値」を理解し、「受けたい」と自ら思ってもらうことが重要です。自院独自の治療コンセプトや、他院との差別化ポイントを具体的に伝えましょう。紙芝居ツールなど、視覚的に分かりやすい説明資料を活用することも効果的です。サブスクリプションモデルや回数券など、患者様にとって継続しやすい料金プランを提示し、経済的なハードルを下げる工夫も検討しましょう。
⭐離反を防ぐ「継続」と「関係性構築」の仕組み
一度来院してくれた患者様が途中で離反してしまうのは、院にとっても患者様にとっても損失です。継続率を高めるための仕組みづくりは、経営の安定に直結します。
⭕治療効果の「必需品化」 患者様が手に入れた健康が、放置すれば失われる可能性があることを具体的に理解してもらうことで、「この治療は自分にとって必需品だ」と感じてもらうことが重要ですし、人は「失うこと」に痛みを感じやすいものです。治療効果を実感し続けることができれば、患者様は「通い続けたい」と感じ、長期的な関係性につながります。
⭕変化するニーズへの対応 患者様のニーズは、痛みが取れる「急性期」から、再発予防の「慢性期」、さらには健康増進や自己実現といった「長期的な健康目標」へと段階的に変化します。常に患者様が今何を求めているかを意識し、それに応じた治療や提案を行うことで、患者様の満足度を高め、継続的な来院を促すことができます。
⭕定期的なフォローと「次」の案内 患者様との接点を絶やさないことも大切です。ニュースレターの送付、定期的なフォローコール、誕生日DMの送付など、様々な形で患者様との関係性を維持する努力をしましょう。また、治療が一段落する際に「次に何をすればいいのか」を具体的に伝え、次のステップへとスムーズに移行できるような案内を徹底することで、ドロップアウトを防ぎます。
⭐交通事故患者様との「三方良し」の関係構築
交通事故患者様特有の対応として、損害保険会社や弁護士、整形外科との連携は避けて通れません。これら外部機関との良好な関係は、患者様への適切なサポートだけでなく、院の評判にも直結します。
⭕損害保険会社は「敵」ではなく「顧客」 損害保険会社は、患者様の救済という同じ目的を持つ大切な「顧客」であるというスタンスを持つことが重要です。損保会社が敵対視してくるのは、接骨院側が敵対視しているからという「鏡の法則」を理解し、お互いの立場を尊重する姿勢が求められます。
- 損保会社に「紹介したい」と思われる院になるには 適切な期間と部位で施術を行い、施術証明書を毎月発行するなど誠実な情報提供を行うことが信頼に繋がります。また、患者様が来院した段階である程度の治療期間を損保会社に伝えたり、不当な請求を行わない(例: 近接部位を1部位にまとめるなど)ことで、損保会社からの信頼を得て、患者様を紹介してもらえる可能性が高まります。
⭕医科・弁護士との連携(医接連携) 患者様が適切な医療を受けられるよう、整形外科への受診を指導し、月に2~4回程度の通院を促すことが重要です。紹介状には、医師に何をして欲しいのか、患者様の状況(受傷機転から現症まで)が明確に分かるように記載し、誠実な情報提供を心がけましょう。また、交通事故分野に特化した弁護士と連携し、保険会社による不当な早期打ち切りや低い賠償金提示など、患者様が抱える法的な問題をサポートできる体制を整えることも、患者様の安心に繋がります。弁護士に相談する際は、できる限り早いタイミングで連絡し、「紹介」ではなく「相談」という形で情報共有を行うことが推奨されます。
⭐院のブランド力を高める「オンライン評判」対策
インターネットが普及した現代において、オンライン上の評判は新規患者様の獲得に大きく影響します。積極的な対策で「選ばれる院」としてのブランドを確立しましょう。
⭕口コミの「量と質」の向上 Googleマップやエキテンなどの口コミサイトは、新規患者様の来院決定に大きな影響を与えます。口コミ数が多いほど信頼度が増し、検索ランキングにも影響します。良質な口コミは自然に増えるものではないため、患者様から積極的に口コミを書いてもらう施策が必要です。低評価の口コミは、真摯に受け止め、改善に繋げるための貴重なフィードバックとして活用し、誠意をもって返信しましょう。
⭕ウェブサイト・SNSの最適化 ウェブサイトは、院の「顔」とも言える重要な集患ツールです。ファーストビューで「一目でわかる治療コンセプト」「自院の強み」「アクセス・料金表」「電話・LINE問い合わせ」などの導線を明確に設計し、ユーザーが迷わず問い合わせできるようにしましょう。また、ページの表示速度の改善や、スマホ対応(レスポンシブデザイン)もユーザビリティの観点から重要です。ブログやSNSでは、時事ネタや具体的な治療事例、お客様の声などを盛り込み、読者の興味を惹くコンテンツを発信しましょう。
これらの基本的な対策を一つ一つ丁寧に取り組むことで、患者様からの信頼を獲得し、継続的な来院に繋げ、結果として院の経営を安定させ、さらに成長させていくことが可能になります。
5️⃣よくある質問
ここまで、交通事故患者様への対応の重要性や具体的な対策について解説してきました。ここからは、整骨院の経営者様からよくいただくご質問にお答えしていきます。
❓患者様の「真のニーズ」はどう引き出せばいいですか❓
患者様が本当に求めていることを理解することは、信頼関係を築き、治療の成果を出す上で非常に重要です。単に「痛みをなくしたい」という表面的なニーズだけでなく、その痛みが取れた先に何がしたいのか、どんな生活を送りたいのか、といった「真のニーズ(潜在ニーズ)」を引き出すことが大切です。
- 「痛み」のその先にある目的を聞く 患者様は身体の痛みだけでなく、それが日常生活や趣味、仕事にどう影響しているか、そして痛みが改善した暁にどうなりたいかを考えています。例えば、「痛みが取れたら、もう一度旅行に行きたい」「孫と公園で思いっきり遊びたい」「仕事に集中できるようになりたい」といった具体的な目標を質問を通じて引き出しましょう。これが治療の「ゴール」となり、患者様のモチベーション維持に繋がります。
- 「はい/いいえ」で終わらない質問を心がける 患者様との会話では、「お仕事は何をされていますか?」「学生時代は何かスポーツをされていましたか?」など、具体的に話を引き出す「オープンな質問」を積極的に取り入れましょう。これにより、患者様の背景にある生活習慣や価値観を理解しやすくなり、より深い信頼関係を築くことができます。
- 「人間理解」を深める姿勢 治療とは単に症状を治すことだけでなく、「人間理解」であると心得ましょう。患者様の生活習慣、食習慣、運動習慣、仕事内容など、多岐にわたるバックボーンを知る努力が不可欠です。傾聴力(相手が喜ぶであろうリアクションで聴く)や共感能力を磨き、患者様が「この人は自分を理解してくれる」と感じるようなヒアリングを意識してください。
❓自費治療の提案、どうすればスムーズに伝わりますか❓
自費治療は、患者様にとって「価値ある投資」と感じてもらえなければ継続に繋がりません。「売り込む」のではなく、「患者様が自ら受けたい」と思えるような提案が重要です。
- 「価値」を明確に伝える 自院独自の治療コンセプトや、他院との差別化ポイントを具体的に伝え、「この治療を受けることで、患者様自身がどんな未来を手に入れられるのか」をイメージしてもらいましょう。例えば、「この治療で得られる健康は、将来の医療費削減にも繋がります」といった長期的な視点での価値を伝えるのも効果的です。常に治療の「価値」を意識し、価格以上のメリットがあることを理解してもらうことが、患者様が「喉から手が出るほど受けたい」と感じる鍵です。
- 視覚ツールや実況中継を活用する 専門用語を避け、鏡や写真、触診などを活用して、患者様自身の身体の状態や治療による変化を「見て、聞いて、体で感じる」ことができるように説明しましょう。施術中も「今、〇〇の筋肉にアプローチしています。これにより、〇〇の動きが改善されます」と具体的に「実況中継」することで、不安を取り除き、治療の根拠を理解してもらえます。動画による説明も有効で、説明の質を統一し、スタッフの負担軽減にも繋がります。
- 「ダブルバインド」で選択肢を示す 患者様に「選ぶ自由」を与えつつ、意図した方向へ誘導する「ダブルバインド」という心理テクニックも有効です。例えば、保険診療と自費診療のどちらが良いか、あるいはAプランとBプランのどちらが良いかを選ばせることで、患者様が「自分で決めた」という納得感を持って治療に進めます。
- 治療計画と回数券の提示 身体のプロとして、まずは自院が考える最適な通院ペースや治療の全体像を明確に提示しましょう。その上で、患者様のライフスタイルや予算を考慮し、無理のない短期的な目標を設定します。回数券やサブスクモデルなどは、価格のお得さだけでなく、「この治療計画を達成するために、この回数券が最適である」というように、目的達成のための手段として提示することで、スムーズな導入に繋がります。
❓交通事故患者様の「継続通院」を促すには❓
交通事故患者様は、身体の痛みだけでなく、精神的な不安や保険会社とのやり取りなど、特有の悩みを抱えています。継続的な通院を促すには、多角的なサポートと信頼関係の構築が不可欠です。
- 「三方良し」の理念で信頼関係を築く 患者様、損害保険会社、そして整骨院の「三方良し」の関係を目指しましょう。損害保険会社は「敵」ではなく、患者様の救済という同じ目的を持つ「顧客」であるという意識を持つことが大切です。適切な施術期間と部位での治療、毎月の施術証明書発行など、誠実な情報提供を行うことで、損保会社からの信頼を得て、紹介に繋がる可能性も高まります。
- 医科(整形外科)や弁護士との連携を強化する 患者様が適切な医療を受けられるよう、月に2~4回程度の整形外科受診を指導し、紹介状には医師に何をして欲しいか、患者様の状況(受傷機転から現症まで)を明確に記載しましょう。また、保険会社による不当な早期打ち切りや賠償金提示の低さなど、法的な問題に直面した場合は、交通事故に特化した弁護士と連携し、患者様の不安を解消できる体制を整えることも重要です。
- 「必需品化」の考え方で継続を促す 患者様が手に入れた健康が、放置すれば失われる可能性があることを具体的に理解してもらい、「この治療は自分にとって必需品だ」と感じてもらうことが重要です。人は「何かを得る喜び」よりも「何かを失う苦痛」の方が強く感じる傾向があるため、治療を中断することのリスクを伝えることも有効です。
- 正しい知識の啓蒙と個別指導 交通事故に遭った患者様は、保険や補償に関する知識が不足していることが多いです。例えば、加害者側が健康保険の使用を勧めてきた場合でも、患者様自身の健康保険を使うべきではない理由(後遺症への対応など)を丁寧に説明し、加害者の保険を使うべきであることを指導しましょう。患者様が正しい情報に基づいて行動できるようサポートすることで、安心感と信頼感を与え、継続通院に繋がります。
❓Googleマップの口コミ、どう増やして活用しますか❓
現代において、Googleマップの口コミは新規患者様の来院に直結する重要な要素です。積極的に口コミを増やし、効果的に活用することで、院のブランド力を高めることができます。
- 口コミの「量と質」が重要 Googleマップの星評価は、患者様が院を選ぶ際の大きな判断基準となります。評価の総数が多いほど信頼性が増し、マップ検索での上位表示にも影響します。WEB集患数の多い整骨院は、総じて口コミ数が多い傾向にあります。
- 積極的に口コミを促す 良質な口コミは自然に増えるだけでなく、意識的な施策が必要です。
- 院内掲示物:院内の一等地(患者様の目に留まりやすい場所、例:受付やお手洗い)に、口コミを促すPOPや紹介カードを設置しましょう。
- 患者様への声かけ:来院時に患者様から積極的に口コミのお願いをしましょう。
- 既存患者様へのアピール:紹介カードを破棄せず院内掲示物として活用し、「これだけ多くの方から紹介をいただいています」と伝えることで、既存患者様にも口コミや紹介を促すことができます。
- ウェブサイト:自院のウェブサイトにも患者様の声を掲載することで、信頼性を高めましょう。
- 口コミへの丁寧な返信 寄せられた口コミには、必ず丁寧に返信しましょう。
- 高評価の口コミ:感謝の気持ちを具体的に伝え、患者様の喜びや感動に寄り添うメッセージを送りましょう。
- 低評価の口コミ:真摯に受け止め、改善すべき点として捉えることが重要です。謝意を伝え、具体的にどのような改善策を講じるかを返信することで、他の閲覧者にも誠実な姿勢を示すことができます。
- ウェブサイト・SNSの最適化 ウェブサイトは院の「顔」です。
- ファーストビュー:「一目でわかる治療コンセプト」「自院の強み」「アクセス・料金表」「電話・LINE問い合わせ」といった主要な情報を、ユーザーが迷わずアクセスできるように明確に配置しましょう。
- ユーザビリティ:ページの表示速度を改善し、スマートフォンからの閲覧にも対応した「レスポンシブデザイン」を導入することは、患者様の利便性を高め、離脱率を下げるために不可欠です。
- コンテンツ:ブログやSNSでは、時事ネタや具体的な治療事例、お客様の声などを盛り込んだコンテンツを発信し、読者の興味を惹きつけましょう。
これらの質問への対応を強化することで、患者様からの信頼を深め、「選ばれる院」としての地位を確立できるはずです。
6️⃣交通事故の初回対応を成功させるポイントとは?考え方と実行のヒント
交通事故患者様の初回対応は、その後の治療の成否、ひいては院の信頼と成長を大きく左右する重要な局面です。なぜなら、患者様は身体の痛みだけでなく、精神的な不安や事故対応への不慣れという「無知」からくる多くの不利益を抱えているからです。このパートでは、患者様を「守る」という視点に立ち、初回対応を成功させるための具体的なポイントと、それを支える院の仕組みについて深掘りしていきます。
⭐顧客満足度を意識した「おもてなし」の徹底
患者様が初めて院のドアを叩くとき、その胸には「本当に治るのだろうか」「どんな対応をされるのだろう」といった期待と同時に、大きな不安や緊張を抱えています。だからこそ、私たちは単なる「施術」を提供するだけでなく、「おもてなし」の心で患者様の期待を超えるサービスを提供することが不可欠です。
- 共感とねぎらいの言葉かけ 患者様は日常生活で我慢できないほどの痛みがあるからこそ来院しています。受付での第一声から、「雨の中、わざわざお越しいただきありがとうございます」「〇〇が痛い中、当院まで来てくださったのですね」といった共感やねぎらいの言葉をかけることで、患者様の不安を和らげ、安心感を与えることができます。これはマニュアル通りの対応ではなく、心からの「気遣い、慮り(おもんぱかり)、慎重さ」といった「TLC(テンダー、ラブ、ケア)」の精神を表現するものです。
- パーソナルな対応の追求 患者様一人ひとりに寄り添う姿勢は、信頼関係構築の基本です。例えば、過去の会話の小さなエピソードを覚えておく、カルテにメモしておくといった細やかな配慮が、患者様に「大切にされている」と感じさせ、深い信頼に繋がります。
- 料金以上の価値提供 施術料金は単なる「治療効果」に対して支払われるものではありません。そこには「接遇」や、患者様が安心して通院を継続できる「仕組み」、そして「口コミ」といった要素が加わって初めて、その価値が最大化されます。
⭐「患者様主体」の治療コンセプトの明確化と共有
「患者様主体」の治療とは、単に痛みを和らげるだけでなく、患者様が「どうなりたいか」という真のニーズと理想の未来を共に追求することです。この治療コンセプトを院全体で明確にし、共有することで、一貫性のある質の高い対応が可能になります。
- 「真のニーズ」の深掘り 患者様の「痛みをなくしたい」という表面的な訴えだけでなく、その痛みが日常生活や仕事、趣味にどう影響しているのか、痛みがなくなったら何をしたいのか、といった「潜在ニーズ」を引き出すことが重要です。そのためには、「はい」「いいえ」で答えられる質問ではなく、「どんな仕事されていますか?」「普段、困っていることはありますか?」といったオープンクエスチョンを投げかけ、患者様が話したくなる雰囲気を作ることが効果的です。
- 「人間理解」に基づく治療 治療は単なる「症状」を治療するものではなく、「人間」を治療することです。患者様の生活習慣、食習慣、運動習慣、仕事内容など、バックグラウンドを深く理解することで、その人に合わせた最適な治療計画を立てることができます。
- 院全体でのコンセプト浸透 院の理念や治療コンセプトは、経営者だけでなく、全スタッフが「言語レベル」で共通認識を持つことが不可欠です。これにより、どのスタッフが対応しても、患者様は一貫した質の高いサービスを受けられるようになり、院への信頼が揺らぎません。例えば、「再発しない身体づくり」「健康寿命を延ばす」といった具体的なコンセプトを掲げ、なぜそれが患者様にとって大切なのかをスタッフ全員が説明できるように訓練しておくべきです。
⭐自信と覚悟を持った提案で「先生に任せたい」を引き出す
患者様が「この先生に任せたい」と感じる瞬間は、施術者が「身体のプロ」として自信と覚悟を持って、患者様以上に身体のことを理解し、未来を見据えた提案をした時です。
- 検査を通じた納得感の醸成 検査は単に痛みの原因を探るだけでなく、患者様自身に身体の問題点を実感してもらう場です。鏡や写真、圧痛などを用いて「視覚・触覚」で現状を把握させ、左右差や可動域の数値など具体的な数字を提示することで、客観的に自分の身体の状態を理解してもらいます。この時、患者様が自覚していない不調を指摘できると、信頼感は飛躍的に高まります。
- 効果の実証と論理的な説明 施術後は必ず「After」を確認し、治療効果を患者様に体感してもらいます。改善が弱い部分があっても、その理由を明確に伝え、どうすれば改善するのかを補足説明することで、不安を解消し「この治療を続ければ改善する」という期待感を高めます。施術中は「実況中継」のように、今何をしているのか、なぜその部分を治療するのかを細かく伝えることで、患者様の不安を取り除き、治療の根拠を明確に落とし込みます。
- ゴールを見据えた治療計画の提示 身体のプロとして、最適な通院ペースや治療回数を明確に「言い切る」ことが重要です。例えば、「〇〇さんの場合、正常な状態を体が覚えるのに最低3週間必要になってきます。3週間の中で4日に1回が理想ですね」といった具体的な提案は、患者様が自身の回復過程をイメージしやすくなります。
- 「未来」にフォーカスした提案 回数券やサブスクリプションなどの料金プランを提案する際は、単に「お得だから」ではなく、患者様が「治療した後の理想の姿」を手に入れるために、この通院計画と料金が必要なのだ、というストーリーで語りかけることが効果的です。患者様に「選ぶ自由」を与えつつ、意図した選択に誘導する「ダブルバインド」の活用も有効です。
- 「伝える力」の向上 「ヒアリング能力」と「言語化能力」は治療家にとって最も重要な能力です。患者様の「聞く」「聴く」という耳の技術と「共感する」という心の技術を磨き、さらに語彙力、具体性、思いやりを持って伝えることで、患者様の心を開き、信頼を勝ち取ることができます。
⭐経営者とスタッフ間の連携と情報共有で「組織力」を高める
院の成長には、経営者とスタッフが「組織として戦う」という意識を持ち、連携を強化し、密な情報共有を行うことが不可欠です。
- 理念・ビジョンの浸透と共有 経営理念やビジョンは、単なるスローガンではなく、スタッフ一人ひとりの日々の行動の指針となるべきものです。経営方針発表会や社員総会を通じて、業界の動向や会社が目指す方向性を全スタッフに伝え、なぜその目標に向かうのか、自身の仕事がどう会社の成長に貢献するのかを共有することが重要です。経営計画書をスタッフが常に携帯し、行動の拠り所とすることも有効です。
- コミュニケーションの活性化 風通しの良い組織は、スタッフのエンゲージメントを高め、問題解決を促進します。悩みや課題が生じた際、スタッフが一人で抱え込まずに相談できる環境が重要です。特に、「タテ(上司・部下)」「ヨコ(同期・同僚)」「ナナメ(他院の院長、先輩、同部署の仲間)」という多角的な相談ルートを構築することで、精神的安全性が高まり、問題解決に集中できる体制が整います。
- 役割と責任の明確化 組織が拡大するにつれて、各スタッフの役割や責任を明確にすることが重要です。これにより、業務の重複を防ぎ、個々のスタッフが主体性を持って業務に取り組めるようになります。
⭐PDCAサイクルによる改善の継続で質を高める
初回対応の質は、一度仕組みを作ったら終わりではありません。患者様のニーズや市場の変化に合わせて、常に改善を重ねていくことが重要です。そのために「PDCAサイクル」を効果的に回すことが不可欠です。
- KPIによる「見える化」 まずは、初回対応における目標(KGI)と、それを達成するための重要な指標(KPI)を明確に設定します。例えば、初回成約率、2回目リピート率、患者様満足度などが考えられます。これらのKPIを定期的に測定し、「見える化」することで、どこに課題があるのか、何がうまくいっているのかを客観的に把握できます。
- マニュアルによる標準化と改善 初回対応のマニュアルを整備することで、スタッフ間の品質のばらつきをなくし、教育の効率化を図ることができます。マニュアルは一度作ったら終わりではなく、PDCAサイクルの中で常に「ブラッシュアップ」していくことが大切です。例えば、「離反者会議」を開き、マニュアル通りに対応したにもかかわらず患者様が離れてしまったケースを分析し、具体的な改善策をアクションプランに落とし込むことで、マニュアルの精度を高められます。
- 「動画化」による効率と質の向上 同じ内容の説明を何度も繰り返す、スタッフによって説明の質に差がある、伝え漏れが発生するといった課題は、業務の「動画化」によって解決できます。症状説明、美容メニュー紹介、次回予約の取り方、患者教育、スタッフ教育など、様々なシーンを動画で共有することで、統一された質の高い情報提供が可能になり、同時にスタッフの業務効率も向上させることができます。
- 「高速PDCA」の実践 日々の業務の中で、仮説・実行・検証・改善のサイクルをどれだけ早く回せるかが、成長の鍵を握ります。定期的なミーティングや目標管理シートの活用を通じて、常に改善意識を持ち続けることが重要です。
⭐社員の教育と成長への投資が会社の未来を創る
最終的に、院を成長させるのは「人」です。社員一人ひとりの成長が会社の成長に直結するという視点に立ち、教育と成長への投資を惜しまないことが、持続的な発展に繋がります。
- 「成長し輝き続ける」人材の育成 私たちは、「自分の可能性にフタをすることなく、成長し輝き続けていきましょう」というメッセージを大切にしています。新卒の教育を「社会を学ぶ場所」と捉え、社会人としての基礎マナーから院内ルール、専門技術まで、体系的な教育プログラムを準備します。
- 「熱意」を引き出す環境づくり 人の能力に大きな差はないと言われますが、違いを生むのは「熱意の差」です。スタッフが「今日やるべきこと」を「明日」に回さず、情熱を持って仕事に取り組めるよう、会社は成長のきっかけと学びの場を提供すべきです。高額な外部セミナーや勉強会への参加を会社が補助するのも、その一環です。
- フィードバックを通じた育成 評価制度を導入する際は、その目的を「社員の成長」に置くことが重要です。フィードバック面談は、上司が部下の「支援者」として、部下が自ら考え行動できるよう補助する「成長支援の場」と位置付けられます。部下はフィードバックを成長に不可欠なものと心得、積極的に求める姿勢が大切です。
- MVVを軸とした人材定着 ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を軸とした採用・教育・定着の考え方は、人材定着の鍵となります。面接は単なる選考の場ではなく、候補者と会社の価値観をすり合わせる「最初の教育の場」と捉えるべきです。そして、「行動なき理念はただの戯言である」という言葉が示すように、理念に沿った具体的な行動が伴うことで、スタッフのエンゲージメントは高まり、組織は活性化します。
交通事故患者様の初回対応を成功させることは、単に売上を伸ばすだけでなく、患者様、スタッフ、そして地域社会から「選ばれる院」となるための重要な一歩です。ここに挙げたポイントを日々の経営に落とし込み、貴院がさらに飛躍されることを心から願っています。
7. まとめ&交通事故治療で困ったときの相談先
🔑交通事故治療が持つ「社会貢献性」の高さと、その重要性
交通事故に遭われた患者様の心身の苦痛は計り知れません。そんな不安を抱える方々を救済することこそ、私たち整骨院の大きな使命であり、重要な社会貢献です。柔道整復師による健康保険の取り扱いが始まったのは、昭和11年、東京の江東柔道整復師会が先駆者となり、「患者さんの利便性」を追求した結果として認められた「偉業」でした。この歴史的背景からも、私たちの仕事が常に「患者様のために」あるべきだという原点を再認識できますね。
船井総合研究所が提唱する「社会性」「教育性」「収益性」という経営の三本の柱は、まさにこの理念を体現しています。社会貢献性の高い取り組みは、世の中に広く認められ、それが結果として収益性にも繋がり、さらに多くの人々がその取り組みを広げていくという好循環を生み出します。交通事故治療は、まさにこの「社会性」を高く持つ分野であり、真の患者様救済を追求することで、業界全体の明るい未来を築くことに繋がるのです。
🔑初回対応の質が、患者様の継続的な来院にどれほど影響を与えるか
これまでのコラムで何度もお伝えしてきた通り、患者様が「ここに通い続けたい」と感じるかどうかは、初回の対応の質によってほぼ決まってしまいます。単に目の前の痛みを取るだけでなく、患者様が抱える日常生活での不便さ、そしてその先にある「健康で快適な生活を送る」という理想の未来を共有することが何よりも大切です。
そのためには、問診で患者様の潜在的なニーズまで深く掘り下げ、現在の状態から「どうなりたいか」というゴールを明確にすることが不可欠です。また、プレ施術や検査を通じて、患者様自身に体の変化を視覚的、聴覚的、体感覚的に実感していただくことで、治療の必要性と私たち施術者への信頼感を高めることができます。
さらに、治療計画や回数券のご提案も、価格だけに着目するのではなく、「理想の未来を実現するために必要なステップ」として論理的かつ分かりやすく説明することで、患者様は納得して継続を決めてくださいます。こうした一つひとつの丁寧な対応が、患者様との強固な信頼関係を築き、結果として安定した継続来院へと繋がっていくのです。
🔑交通事故治療に関するさらなる学びや具体的な経営改善をお考えの方向け
今回のコラムを通して、交通事故治療の奥深さ、そして経営におけるその重要性を改めて感じていただけたのではないでしょうか。しかし、実際の現場では、患者様対応から保険会社との連携、さらにはスタッフ教育まで、多岐にわたる課題が日々発生します。
「もっと交通事故治療に特化したノウハウを知りたい」「自院の対応を見直して、患者様にもっと満足してもらいたい」「安定した交通事故患者様の集患を実現したい」そうお考えの経営者様へ。
船井総合研究所では、整骨院経営における豊富な知見と全国の成功事例に基づき、皆様の課題解決をサポートするサービスを提供しています。
例えば、交通事故治療の集患、対応、知識に関する実践的なノウハウを凝縮した無料レポートをご用意しております。また、より具体的な経営改善を目指す方には、交通事故専門のコンサルティング(月次支援)をご提供しています。これらは、貴院の目標達成を最短最速でサポートするための「両輪」となるでしょう。
私たちは、単にノウハウを提供するだけでなく、その実行までを伴走し、貴院ならではの「強み」を最大限に活かす支援を心がけています。この変化の激しい時代に、安定した経営基盤を築き、地域で選ばれ続ける整骨院になるために、ぜひこの機会を活用してみてください。
【無料レポートのご案内】 交通事故患者様の集患から初回対応、継続来院を促すための具体的なノウハウをまとめた無料レポートをプレゼントいたします。
【個別相談会のご案内】 「自院の状況に合わせて、具体的なアドバイスが欲しい」「今後の経営戦略について相談したい」といった方は、ぜひ一度、無料の個別相談会をご活用ください。専門コンサルタントが、貴院の課題を深く掘り下げ、最適な解決策をご提案いたします。
今すぐ行動することで、貴院の未来は大きく変わります。私たちと一緒に、より多くの患者様を救い、持続可能な経営を実現していきましょう!
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