なぜ応募が来ない?整骨院の求人票で直すべき5つのポイント

2025年7月23日配信

カテゴリ:
整骨院 整骨院経営

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1️⃣この記事はこんな方におすすめ

日々の施術や院の運営に加えて、「人材」に関するこんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

  • 「求人を出しても、なかなか応募が来ない…」
  • 「せっかく採用しても、すぐに辞めてしまうスタッフが多いな…」
  • 「経験者ばかりに頼るのではなく、新卒や未経験の人材も育てて、院を大きくしていきたいけど、どうしたらいいんだろう?」
  • 「漠然と、これからの時代に合った採用や組織づくりに変化が必要だと感じている…」

もし、一つでも当てはまるなら、このコラムはきっと院長先生のお役に立てるはずです。

整骨院業界では、柔道整復師の増加による供給過多が懸念される一方で、本当に「選ばれる院」になるためには、人材の採用と育成がこれまで以上に重要になっています。採用活動においては、単に頭数を揃える「即戦力採用」ではなく、院の理念に共感してくれる人材を迎え入れる「理念共感型採用」が、組織の純度を高め、長く活躍してくれるスタッフを定着させるために欠かせません。

このコラムでは、求人が来ない、応募が来ても定着しないといった「採用難」の課題に対し、明日から実践できる具体的なヒントをお届けします。経験豊富なスタッフを求めるのはもちろんですが、未経験者でも活躍できるような教育体制を整えることで、院の成長に繋がる可能性も広がります。未来を見据え、「選ばれる院」として持続的に成長していくための第一歩を、一緒に踏み出しましょう。

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2️⃣なぜ応募が来ない?求人票で直すべき5つのポイントとは?

「求人を出しても反応がない…」「来てくれても、なんか違う…」と感じる背景には、求人票そのものに、貴院の魅力が十分に伝わっていない、あるいは求職者の「知りたい」情報が不足している可能性があります。今の採用市場は「売り手市場」であり、求職者は企業を“選ぶ”立場にいます。では、貴院の求人票は、本当に「選ばれる」ための準備ができていますか?

ここでは、求人票で真っ先に見直すべき5つのポイントを具体的に解説します。

理念・ビジョンが明確に伝わっていますか

求職者は、単に給与や福利厚生といった「労働条件」だけでなく、「ここで働く意味」や「この院が目指すもの」に共感したいと考えています。これはまさに「理念共感型採用」という考え方で、組織の純度を高め、長く活躍してくれる人材を定着させるために非常に重要です。

✅「どんな院を目指しているのか?」「どんな価値観を大切にしているのか?」 を、求職者が心から共感できる言葉で明確に示せていますか?

  • 貴院の「理念」は、院や会社があるべき土台の考え方そのものです。これを求職者に伝えることで、単なる労働条件以上の「ここで働く意味」を伝えることができます。面接の場も、この価値観のすり合わせの場と捉えましょう。
  • 例えば、ある整骨院では、創業者が自身の怪我の経験から心身の健康維持の大切さを実感し、「スタッフが成長しながら笑顔で長く働ける会社」「スタッフの人生のターニングポイントになる会社」を目指して院名を「Limitless」と名付け、この想いを大切にしています。
  • 「株式会社ハーツブリッジ」は、「地域と最新の治療技術をつなぐ架け橋になる」という理念を掲げています。このような具体的で情熱的なビジョンは、求職者の心を強く動かすでしょう。

✅「共感領域」を広げる意識を持っていますか?

  • 個人のビジョンと会社のビジョンが重なる「共感領域」を創出することが、スタッフの貢献実感とモチベーションを保つ鍵となります。
  • 「会社は社員を幸せにする」のではなく、スタッフが「幸せになる力を身に付ける」ことを促す、といった深い考え方も存在します。

✅理念の浸透を促す具体的なツールはありますか?

  • 経営計画書」は、院の行動の拠り所となる大切なツールです。これを常に携帯し、朝礼で毎日同じページを見て院長が所感をアウトプットするといった取り組みは、理念浸透に非常に効果的です。

❓具体的なキャリアパスが描けていますか❓

入社後の「成長イメージ」や「将来の選択肢」が描けていないと、長期的なキャリアを意識している人材は応募をためらってしまいます。

✅入社後の具体的なキャリアパスを提示できていますか?

  • 例えば、「経営幹部コース(課長以上)」や「幹部コース(院長以上)」といった昇進の道筋を明確に示し、実績や意欲次第で誰もが経営幹部を目指せるチャンスがあることを伝えることは魅力的です。
  • さらには「社内独立支援コース」を設け、会社に貢献したスタッフが年収1000万円以上稼ぎながら、家族との時間や働き方を自由に選べるような支援を行う事例もあります。社内勉強会や経営指導によるバックアップは、安心してキャリアを築ける環境を示します。

✅多様な働き方への対応は進んでいますか?

  • リモートワークやフレックスタイム制、拘束時間や休日の選択制など、求職者のニーズに合わせた柔軟な働き方の提示は、現代の採用活動において重要な要素です。

❓充実した教育・研修体制がアピールできていますか❓

特に新卒や未経験の求職者にとって、入社後の「学び」や「成長」をサポートする体制は、院を選ぶ上で非常に重要な判断基準となります。

✅教育スケジュールは「見える化」されていますか?

  • 新人教育体制がしっかり整備されていることは、学校側も重視するポイントであり、採用力に直結します。日別、週別、月別の教育スケジュールを「見える化」し、求職者に成長イメージを持たせることが重要です。

✅具体的な学習・研修ツールをアピールできていますか?

  • 研修資料が整備され、研修の品質が向上していることは、求職者にとって安心材料です。
  • さらに、動画マニュアルの整備やナレッジ共有ツール(例:NotePM)の活用により、いつでも予習・復習ができる環境を提供することは、学習意欲の高い人材に響きます。

✅実践的な指導の仕組みはありますか?

  • 教育の基本は「経営計画書」「テキスト」「マニュアル」「スクリプト」といった共通の「型」を持つことです。
  • 朝礼や終礼、院長による技術チェックなど、日常の実務の場での教育も重要です。
  • 患者様を理解することから治療が始まるという考え方や、「新規3つのフォロー」(ケースストック、準備、振り返り)のように、実践を通じて経験値を積み重ね、同じ失敗を繰り返さないための具体的なプロセスを示すことも、教育体制の質の高さをアピールします。
  • 治療が出来て半人前、教育が出来て一人前」という育成への明確な姿勢は、新卒や若手人材にとって魅力的に映るでしょう。
  • また、無資格者でも可能な痩身、ドライヘッドスパ、O脚、薄毛ケアといった専門業態を導入し、それらの教育体制が確立されていることは、採用の間口を広げ、多様な人材の活躍を可能にします。

❓給与・評価制度、労務環境は透明性を持って示されていますか❓

「働く条件」は、応募を検討する上で最も基本的な情報であり、その透明性は信頼に繋がります。

✅給与・評価制度は明確ですか?

  • 給与水準の見直しや賞与制度の導入、福利厚生の充実など、適正な報酬と働く環境を具体的に示しましょう。
  • 評価制度は、単に給与を決めるだけでなく、社員の動機付け、役割分担の明確化、理念浸透、育成の仕組みづくり、優秀な社員の定着、労働環境の強化、採用力向上、生産性アップといった多岐にわたる目的で活用されます。評価項目を「専門性」「組織人」「管理職」といった観点から具体的に設定し、公平・公正な評価を行うための考課者訓練も重要です。

✅働きやすい労務環境を伝えていますか?

  • 労働時間、休日、残業時間、各種手当、社会保険など、具体的な福利厚生を明示し、求職者の不安を解消しましょう。
  • スタッフ満足度向上には、給料や労働時間といった「衛生要因」だけでなく、ミッション達成、成長実感、貢献実感といった「動機付け要因」も不可欠ですが、衛生要因が整っていることは大前提となります。

❓「選ばれる院」としての強みや専門性が打ち出せていますか❓

多くの整骨院がある中で、貴院が「ここでしか得られない経験」や「他の院とは違う価値」を提供できることを明確にアピールできていますか?

✅貴院独自の「治療コンセプト」を明確にしていますか?

  • 「どんな患者様を」「どんな方法で」「どれくらいの期間・頻度・回数で」「どのような状態にするか」「なぜそれは可能なのか」といった要素を言語化し、スタッフ全員が共有できる状態にすることが重要です。
  • 例えば、「むさし鍼灸整骨院グループ」は独自開発の整体や全身バランス調整、キッズスペース、土日祝営業などの強みを打ち出し、「にこにこKARADA整骨院グループ」は多店舗展開、国家資格者による施術、交通事故・むちうち専門、プロスポーツチームとの提携などを強みとしています。
  • 治療は「症状を診ることではなく人間を理解すること」、患者様のバックボーンを理解し共感することから治療が始まる、といった貴院の治療に対する哲学も伝えることで、深みが増します。

✅専門性や差別化ポイントを明確に打ち出せていますか?

  • 美容、交通事故、O脚、薄毛ケアなど、特定の分野に特化する「専門特化型」のビジネスモデルは、業界の成熟期において有効な戦略です。
  • 技術力はもちろんのこと、患者様へのヒアリング力(傾聴力)、分析力、言語化力といったカウンセリング能力の高さも、貴院の強みとなり得ます。
  • ホームページのファーストビューに「一目でわかる治療コンセプト」「自院の強み」「アクセス・料金表」「電話問い合わせ」「LINE問い合わせ」の導線設計を必須とすることも、来院率向上につながります。

✅「第三者評価」を積極的に活用していますか?

  • Googleビジネスプロフィールやエキテンなどの口コミサイトでの高評価や患者様の声は、貴院の信頼性を高める強力なアピールポイントです。低評価の口コミにも真摯に返信し、改善につなげる姿勢を見せることで、かえって信頼度が向上することもあります。
  • 第三者機関や専門家からの推薦の声も、貴院の専門性や信頼性を裏付ける要素となります。

3️⃣対策を取らないとどうなる?放置リスクと現実的な課題

ここまで求人票で貴院の魅力を最大限に伝えるための具体的なポイントをお伝えしました。しかし、もしこれらのポイントを見直し、改善を怠った場合、どのようなリスクが待ち受けているのでしょうか?

採用市場が売り手市場である現代において、求人票の不備や、そこから透けて見える院の体制の未熟さは、単に応募が来ないだけでなく、貴院の経営そのものに深刻な影響を及ぼす可能性があります。ここでは、その「放置リスク」と、貴院が直面するかもしれない現実的な課題を具体的に見ていきましょう。

⚠️人材獲得・定着の困難化:負のスパイラルに陥る

求人票が魅力的でなければ、まず「応募が来ない」という問題に直面します。それだけではありません。

❌「欲しい人材」と出会えない現実:貴院の理念やビジョンが伝わらなければ、それに共感する人材は集まりません。結果として、スキルや経験はあっても、院の文化に合わない人材ばかりが集まってしまい、「なんか違う…」というミスマッチが頻発します。これは組織の純度を下げ、一体感を損なう原因となります。

❌早期離職による機会損失:入社してもキャリアパスが不明確だったり、教育体制が不十分だと感じたりすれば、成長意欲の高い人材はすぐに退職を考えます。特に若手は、将来の成長を見据えて就職先を選ぶ傾向が強く、明確なビジョンや教育がなければ、他院へ流出してしまうでしょう。早期離職は、採用コストの無駄だけでなく、育成にかけた時間や労力も失うことになり、結果的に人手不足が慢性化します。

❌スタッフのモチベーション低下と悪循環:不透明な評価制度や劣悪な労働環境は、既存スタッフの不満を募らせ、モチベーションを著しく低下させます。労働時間に関する「暗黙のルール」や有給が取れない状況は、スタッフの疲弊を招き、結果的に「成果が上がらない」悪循環に陥ることもあります。これは、院全体の雰囲気悪化にも繋がり、さらに採用を困難にする要因となります。

⚠️組織力・治療品質の低下:患者様からの信頼を失う

人材の質や定着の問題は、直接的に貴院の「治療の質」と「組織力」に影響を及ぼします。

❌治療品質のばらつきと患者満足度の低下:教育・研修体制が整っていないと、スタッフによって施術のレベルや説明の質に差が出てしまいます。患者様は常に一貫した質の高いサービスを求めており、ばらつきがあれば不満を感じ、結果として継続率の低下や離反に繋がります。治療の「再現性」が低いと、どのスタッフが担当しても同じ効果が出せないという事態にもなりかねません。

❌教育の属人化と管理職の負担増:もし教育が体系化されていなければ、「見て覚えろ(盗め)」という時代遅れの指導になりがちです。これにより、新人スタッフの成長にばらつきが生じたり、先輩社員の育成負担が増大したり、最悪の場合は、管理職の仕事が「罰ゲーム化」してしまうリスクもはらんでいます。

❌院内コミュニケーションの停滞:明確な理念やビジョン、そしてそれらを浸透させる仕組みがなければ、スタッフ間の価値観の共有が難しくなります。これにより、協力体制が築きにくくなり、組織としてのチームワークが低下。患者様との信頼関係は、社員間の関係性に影響するため、院内での「磨き合い」も生まれにくくなります。

⚠️経営の不安定化と競争力の喪失:市場で埋もれる

採用の問題は、最終的に経営の根幹を揺るがし、競争力の低下を招きます。

❌集客コストの高騰と利益率の圧迫:求人票の質が低ければ、多くの媒体に費用をかけても応募が集まらず、結果として一人あたりの採用コストが高騰します。また、競合が増加する市場において、強みや専門性が打ち出せていないと、患者様を集めるための広告費用も増加しがちです。これは利益率を圧迫し、経営を困難にします。

❌市場における存在感の希薄化:多くの整骨院が存在する中で、貴院独自の「強み」や「専門性」が明確でなければ、「どこにでもある院」として患者様にも、そして求職者にも認識されません。結果として、患者様からの「選ばれる理由」が弱くなり、価格競争に巻き込まれるリスクが高まります。自費治療への移行や高単価メニューの導入も難しくなるでしょう。

❌事業成長の機会損失:人材が育たず、安定した組織を築けなければ、分院展開や新規事業への参入といった、経営を成長させるための機会を逸してしまいます。市場は常に変化しており、新しいビジネスモデルや専門業態が続々と立ち上がっています。これらに対応できないことは、長期的な成長を阻害する大きな要因となります。

これらのリスクは、どれか一つが独立して発生するのではなく、相互に影響し合い、負のスパイラルを生み出す可能性があります。貴院が持続的に成長し、地域に貢献し続けるためには、求人票の見直しという小さな一歩から、組織全体の改善に繋げていくことが不可欠です。

4️⃣まず取り組みたい基本的な求人対策

採用は「ご縁」と言われますが、そのご縁を引き寄せるためには、貴院がどんな場所で、どんな未来を描けるのかを明確に提示することが重要です。貴院の魅力を最大限に引き出し、求職者に響くための具体的なアプローチを見ていきましょう。

🔑自院の理念やビジョンを改めて見直し、言語化・可視化する

貴院が目指す「健康の定義」や「治療プロセス」は、患者様への説明だけでなく、スタッフ間の共通認識としても非常に重要です。スタッフ全員がこれを明確に答えられる状態を目指しましょう。求職者は「企業情報」「仕事内容」だけでなく、「価値観・理念」も重視しています。漠然とした「良い職場」ではなく、「具体的にどんな目標に向かって、どんな価値観を大切にしているのか」を明確にすることで、それに共感する人材を引き寄せることができます。言語化された理念やビジョンは、貴院の「強み」や「専門性」を打ち出す土台となり、組織の一体感を高めることにも繋がります。これにより、「なんか違う…」といったミスマッチを防ぎ、入社後の早期離職のリスクを低減します。

🔑現在のスタッフが描くキャリアパスをヒアリングし、制度設計のヒントにする

求職者が重視する項目には「キャリアパス」や「研修制度・育成方針」が含まれます。既存のスタッフがどのようなキャリアを描きたいのかをヒアリングし、それを制度設計に活かすことは、求職者にとって魅力的な職場であると同時に、既存スタッフのモチベーション向上と定着に繋がります。例えば、技術成長を優先する新人カリキュラムの導入が、早期に目標稼働を達成するスタッフを輩出した事例もあります。また、評価制度の基盤を構築し、個人の評価から集団の評価へ移行する取り組みや、新人の育成基準、管理者の育成を行うことで、組織としての成長を促進している事例もあります。スタッフの「できない」は、「考え方やアイデアの出し方がわからない」だけの場合が多いとされますので、彼らの意見を引き出し、具現化するプロセスは非常に価値があります。

🔑既存の教育体制を棚卸し、強みとしてアピールできる点を整理する

「早期離職による機会損失」の項目でも触れたように、教育体制の不備は人材定着の大きな課題となります。貴院に現在どのような教育体制があるのかを洗い出し、言語化・可視化しましょう。例えば、患者様への説明のために29種類もの紙芝居ツールを使い分け、Googleドライブで共有している事例は、体系化された教育体制の一例となり得ます。これをスタッフの教育にも応用できないか検討してみましょう。新人スタッフの育成基準や、管理職の育成プランを具体的に策定し、社内での基準作りを行うことで、教育の属人化を防ぎ、質の高いサービス提供に繋がります。こうした明確な教育体制は、成長意欲の高い若手人材にとって非常に魅力的なアピールポイントとなります。

🔑スタッフ満足度アンケートなどを実施し、労務環境の課題を洗い出す

「劣悪な労働環境」や「不透明な評価制度」は、既存スタッフのモチベーション低下を招き、採用活動にも悪影響を及ぼします。これらの課題を客観的に把握するために、スタッフ満足度アンケートの実施は非常に有効です。アンケートはGoogleフォームのような無料ツールでも簡単に作成・集計・分析が可能です。匿名での実施や、具体的な項目を設けることで、スタッフが抱える不満や改善点を率直に引き出すことができます。例えば、「労働時間に関する暗黙のルール」や「有給取得の状況」など、具体的な課題を洗い出し、改善に繋げることで、スタッフの疲弊を防ぎ、院全体の雰囲気を向上させることができます。

🔑Googleビジネスプロフィールなどの口コミを積極的に収集・返信し、院の魅力を高める

現代の集客において、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の口コミは非常に重要です。地図検索結果の最適化であるMEO (Map Engine Optimization) 対策になり、オンライン集客を費用対効果良く実現できるとされています。多くのユーザーが店舗を選ぶ際に口コミを重視しており、好意的な口コミを増やすことは売上にも大きく影響します。

口コミ収集とMEO対策のポイント:

✅積極的に依頼する:来店時に直接お願いする。QRコードを活用して投稿ページへ誘導する。フォローアップメールやLINEで依頼する。ただし、金銭や特典と引き換えの依頼はガイドライン違反となるため注意が必要です。

✅タイミングと対象を選ぶ:顧客満足度が高いタイミング(施術直後など)に依頼する。特に交通事故患者様や通院歴の長い患者様など、治療効果を感じていて良い口コミを書いてくれそうな方にお願いすることが推奨されています。

✅質の高い口コミを促す:「来院のきっかけ」「施術後の変化」「印象に残った点」など、具体的な体験を書いてもらうよう質問項目や例文を用意すると良いでしょう。

✅基本情報を充実させる:Googleビジネスプロフィールに住所、営業時間、電話番号、URLなどの基本情報をすべて正確に設定し、「サービス」項目に提供する施術内容(交通事故治療、腰痛、肩こり、頭痛、むち打ちなど)を具体的に記載しましょう。

✅写真を追加する:院の内観、外観、スタッフ、施術風景、患者様とのツーショット写真などを多く掲載する。同業他社よりも多くの写真を設定することが上位表示に影響を与える場合があります。

✅投稿機能を活用する:週に1回以上(最低でも3日に1回以上)定期的に投稿し、最新情報や症例報告を掲載する。投稿には「地域名」「症状名」「施術名」「屋号」などのキーワードを含めることで、MEO効果を高めます。

✅全ての口コミに返信する:ポジティブな口コミだけでなく、低評価の口コミにも迅速かつ丁寧に返信することで、貴院の誠実な対応が伝わり、信頼度が高まります。返信にも「地域名」「屋号」「症状名」などのキーワードを含めるように意識しましょう。

これらの取り組みは、求職者が貴院を検索した際にも目に触れる情報であり、職場の魅力度を測る重要な指標となります。貴院の「顔」とも言えるGoogleビジネスプロフィールを充実させることで、採用と集客の両面で好循環を生み出すことができるでしょう。

5️⃣よくある質問

Q1: 未経験者でも採用できますか?どのような教育が必要ですか?

はい、もちろん未経験者の方でも採用は可能です。特に整体業界では、資格を持たない方でも技術を習得し、早期に活躍できるケースも増えています。例えば、O脚矯正の技術は無資格者でも習得しやすく、入社から3ヶ月で成果を出せるようになった事例もあります。新卒採用の場合、採用コストを抑えつつ、自院の企業文化や価値観を深く浸透させやすいというメリットもありますね。

しかし、未経験者採用を成功させるには、しっかりとした教育体制が不可欠です。教育体制の不備は、早期離職の大きな原因にもなりかねません。

貴院で取り組むべき教育のポイントは以下の通りです。

⭕体系化されたマニュアルの整備

  • マニュアルは、サービスの均一化だけでなく、スタッフが効率的に成果を出すための「攻略本」のようなものです。成果を出しているスタッフのやり方をマニュアル化し、常に最新の状態に更新していくことが重要です。リミットレスでは、経営者自身が多大な自己投資をしてマニュアルを構築しています。

⭕実践的な研修とフィードバック

  • 一度に多くのことを教え込まず、段階的に進めることが大切です。
  • 座学だけでなく、ロールプレイングを通じて「やり方」と「やる意味」を体で覚えてもらうことを重視しましょう。意味を理解していなければ、一時的にできたとしても成果は続きません。
  • 新人スタッフには「ケースストック(症例記録)」、「準備(シミュレーション)」、「振り返り」を徹底させることが、経験値を積み、同じ失敗を繰り返さないために非常に有効です。特に振り返りはPDCAサイクルの中でも最も重要とされています。
  • ハーツブリッジ社の新人教育では、社会人マナーや院内ルールの習得に時間をかけ、具体的なチェック項目を設けている事例もあります。

⭕動画を活用した効率的な教育

  • みつとも鍼灸整骨院では、症状説明、美容メニュー紹介、予約の取り方、患者教育、セルフストレッチなど、多岐にわたる内容を動画で提供しています。これにより、教育の質を均一化し、スタッフは動画視聴中に他の業務(電話対応やカルテ整理など)を進められるため、生産性向上にも繋がっています。

⭕「磨き合い」の文化の醸成

  • 「人は人でしか磨けない」という考え方のもと、スタッフ同士が積極的にフィードバックし合う文化を育みましょう。最初は耳の痛い意見もあるかもしれませんが、それが成長への第一歩となります。

⭕明確なキャリアパスの提示

  • 「早期に目標稼働を達成する新人」が育つカリキュラム導入事例があるように、具体的なキャリアパスを示すことで、スタッフは将来を見据え、モチベーション高く業務に取り組めます。エース副院長候補研修(エー研)のような幹部育成プログラムも有効です。

大切なのは、未経験者だからと諦めるのではなく、貴院の教育にかける「本気度」と「投資」を示すことです。スタッフの成長は、そのまま貴院の成長に直結します。

Q2: 求人広告費をかけずに応募を増やすにはどうすれば良いですか?

求人広告費をかけずに応募を増やすには、貴院の「選ばれる理由」を磨き上げ、それを効果的に伝えていくことが重要です。今の時代は「売り手市場」であり、求職者は単に給与や福利厚生だけでなく、職場環境や成長機会も重視しています。

以下のポイントを参考に、費用を抑えた採用活動を進めていきましょう。

⭕貴院の「理念・ビジョン」を明確に打ち出す

  • 「なんか違う…」といったミスマッチを防ぎ、貴院の価値観に共感する人材を引き寄せるには、理念やビジョンを言語化・可視化することが非常に効果的です。貴院がどんな未来を目指しているのか、どんな「健康」を提供したいのかを明確に伝えましょう。

⭕既存スタッフの満足度向上と「口コミ」の活用

  • 「良い組織には人が集まる」という原則があります。現在のスタッフが「この職場で働けてよかった」と感じる環境であれば、それが何よりの魅力になります。
  • スタッフ満足度アンケートを定期的に実施し、労務環境の課題(例:残業の暗黙のルール、有給取得状況など)を洗い出し、改善に努めましょう。
  • スタッフの定着は、新たな応募者にとって貴院の魅力を測る重要な指標となります。

⭕患者様の「口コミ」を積極的に集め、発信する

  • Googleビジネスプロフィールなどのオンライン上の口コミは、集客だけでなく、求職者が貴院をリサーチする際にも必ず目にします。好意的な口コミは、貴院の「顔」となり、職場の魅力を高める重要な要素です。
  • 患者様へ直接、施術後などの満足度が高いタイミングで口コミ投稿をお願いしたり、QRコード付きのポップやチラシを院内に設置したり、メールやSNSで投稿URLを送ったりと、積極的に収集を促しましょう。ただし、金銭や特典と引き換えの依頼はGoogleのガイドラインに違反する可能性があるため注意が必要です。
  • 寄せられた口コミには全て丁寧に返信することで、貴院の誠実な姿勢をアピールできます。

⭕院内外での「啓蒙活動

  • 既存の患者様との会話の中で、貴院の魅力やスタッフの働く様子、教育体制などについて自然に触れる機会を増やしましょう。
  • 例えば、「当院のスタッフはこんな勉強会に参加して、患者様のために日々技術を磨いています」といった形で、貴院の成長意欲をアピールすることもできます。

⭕キャリアパスの可視化

  • 現在のスタッフにキャリアパスをヒアリングし、それを制度設計に活かすことで、求職者にとって「この院でなら自分も成長できる」という期待感を持たせることができます。

⭕面接を「教育の場」と捉える

  • 面接は単なる選考の場ではなく、貴院の価値観を伝え、共有する最初の教育の機会です。貴院のビジョンと個人のビジョンがどのようにリンクし、共に成長できるか(共感領域)を丁寧に説明しましょう。

これらの取り組みは、求人広告費をかけずに貴院の魅力を最大限に引き出し、質の高い応募者を増やすことに繋がります。

Q3: 応募は来るのですが、採用できたスタッフがなかなか定着しません。どうすれば良いでしょうか?

応募が来るのに定着しないという課題は、採用後のミスマッチや労働環境に原因があることが多いです。貴院の「人財」が長く活躍し、貢献し続けてもらうためには、以下の対策を総合的に講じることが重要です。

⭕理念・ビジョンの浸透と共有

  • 「応募は来るが定着しない」という場合、貴院の理念やビジョンが、求職者に十分に伝わっていない、あるいは入社後の現実とのギャップが大きい可能性があります。貴院が目指す「健康の定義」や「治療プロセス」をスタッフ全員が明確に答えられるようにし、患者様への説明だけでなく、スタッフ間の共通認識として徹底することが重要です。
  • 「ビジョン達成への本気度の低さ」が離職の原因になることもあるため、社長自身が「ビジョン達成にこだわりたい」という強い意志を持ち、それをスタッフと共有する「達成する風土」「仲間や会社に貢献する風土」を築くことが大切です。
  • 面接の段階から貴院の価値観を丁寧に伝え、共感する人材を採用することが、ミスマッチによる早期離職を防ぐ第一歩です。

⭕キャリアパスの明確化と育成計画の実行

  • スタッフが「ここで働き続けたい」と思う大きな要因の一つは、自身の成長が実感できることです。現在のスタッフがどんなキャリアを描きたいのかをヒアリングし、それに基づいた制度設計(例:新人カリキュラム、管理職育成プランなど)を進めましょう。
  • 「教育スピードアップ」は整体事業の展開スピードを高める重要な要素です。特に新人は超好待遇で教育を受けられる「1年間」を有効活用し、集中的な育成計画を実行することが求められます。
  • 日報の活用やロールプレイングの徹底を通じて、スタッフ一人ひとりの能力差を縮め、成長を促すことができます。
  • 「プロは限られた時間内で結果を出す」という意識を浸透させ、時間管理の重要性を徹底することも、プロとしての成長に繋がります。

⭕労務環境の継続的な改善

  • 「劣悪な労働環境」や「不透明な評価制度」は、スタッフのモチベーションを低下させ、離職に直結します。
  • スタッフ満足度アンケートを匿名で定期的に実施し、労働時間に関する暗黙のルール、有給取得の状況など、具体的な課題を洗い出しましょう。
  • 洗い出した課題に対しては、例えば「シフト制による完全週休2日制」や「週休3日」といった多様な働き方の導入を検討したり、既存の制度活用を促す(幹部が率先して制度を利用する)などの具体的な改善策を講じることが効果的です。

⭕スタッフ間の関係性構築と「グッドサイクル」の推進

  • 患者様との信頼関係は、社員間の良好な関係性から生まれます。
  • 社内イベントや懇親会を定期的に開催し(強制ではなく任意参加で)、スタッフ間のコミュニケーションを活性化することで、相互理解を深め、良い人間関係を築きましょう。
  • 「関係の質が良い」と「思考の質」「行動の質」「結果の質」が向上する「グッドサイクル」を意識した組織作りが重要です。
  • 不満や愚痴は、会社の決定基準への無知や、会社への無関心から生まれることがあります。経営の判断基準である「三者の利益に」という考え方(患者様、スタッフ、会社すべてに利益となる選択)を社員全員が理解できるよう、日頃から丁寧に伝えていくことが大切です。

採用後の定着は、採用活動以上に貴院の「組織力」が問われる部分です。スタッフが「ここでずっと働き続けたい」と思える環境を、根気強く作り上げていきましょう。

6️⃣まとめ&求人・採用で困ったときの相談先

皆さま、これまで様々なテーマでお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?一つでも「なるほど!」と感じていただけたなら幸いです。最終回である今回は、コラム全体を振り返りつつ、特に多くの経営者さまが頭を悩ませる「採用」に焦点を当て、その解決策や相談先についてご紹介します。

⭐貴院の「未来」は、今の採用にかかっています!

今の整骨院業界は、皆さまも肌で感じていらっしゃると思いますが、保険診療の厳しさ、競合院の増加、そして何よりも「採用難」という三重苦に直面しています。そんな時代だからこそ、未来を見据えた採用戦略が、貴院の成長を大きく左右する鍵となるのです。

皆さんの院では、どんな人材が、どんな想いを持って働いているでしょうか?そして、これからどんな未来を一緒に創っていきたいですか?求人票は、単なる募集要項ではありません。そこには、貴院の理念やビジョン、働くスタッフの想い、そしてこれから築き上げていきたい「未来」が詰まっているべきです。

採用活動は、まるで会社の顔とも言える大切なプロセスです。求職者は、給与や働き方だけでなく、その企業が持つ価値観や理念、人間関係、キャリアパス、研修制度、福利厚生など、多岐にわたる情報を重視して入社を決めています。だからこそ、採用サイトやSNSを通じて、貴院の魅力を多角的に発信し、求職者に「ここで働きたい!」と思ってもらえるような「情報発信」と「見せ方」が重要になります。

まるで「売り手市場」のような現代の採用環境で、他院に差をつけるためには、ただ人を集めるだけでなく、貴院が「選ばれる」ための要素を徹底的に磨き上げることが不可欠です。

⭐「知っている」と「できる」は大きく違います!

今回のコラムを通じて、採用に関する様々な情報をお伝えしてきました。 「なるほど、そういうことか!」と頭で理解することはもちろん大切です。しかし、「知っている」ことと、それを実際に「できる」ことの間には、大きな隔たりがあります。

例えば、採用サイトの最適化やSNS運用、はたまた母集団形成のための学校訪問など、具体的な行動を起こすには、一つ一つのステップを理解し、実践していく力が必要です。もし、「どうすれば良いのか分からない」「やり方が合っているか不安」と感じたとしても、それは決して特別なことではありません。「知らないのは上司の責任、出来ないなら練習しましょう」という言葉があるように、足りない知識やスキルは学び、繰り返し実践することで身についていきます。

貴院が掲げる理念やビジョンをスタッフ全員で共有し、目標設定と評価のサイクルを回す「イネーブルメント」を構築することは、個人の成長だけでなく、組織全体の生産性向上につながります。マニュアルを整備し、誰もが一定の品質で業務を行える「仕組み」を作ることも非常に重要ですが、最終的には、その仕組みを動かし、より高い成果を生み出す「」の力が不可欠です。だからこそ、現場での実践を通じて学び、成長し続ける「経験学習サイクル」を回していくことが大切なのです。

社内勉強会や研修を定期的に実施し、スタッフ一人ひとりが「できるようになるまで練習する」文化を育むことで、貴院は着実に成長していくことができるでしょう。

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「言っていることはわかるけど、実際うちの院でどこから手をつければいいのか…」「具体的な採用戦略を一緒に考えてほしい」そう感じていらっしゃる経営者さまも少なくないのではないでしょうか。

船井総研は、整骨院業界に特化したコンサルティングチームとして、数多くの治療院さまの成長をサポートしてきました。私たちは、単に売上や規模を追求するだけでなく、社員と顧客が誇りを持てる「グレートカンパニー」を目指す経営を支援しています。これは、「持続的成長」「熱狂的ファン」「社員満足」「独自性」「社会的貢献」という5つの要件を満たす企業のことです。

私たちは、貴院の「」の実現に向けて、数字面の成果を追求するだけでなく、業界の成功事例や最新の情報を提供し、必要に応じて実務代行や業務のルール化・体系化のサポートも行います。

患者様を治癒に導く」という貴院の根本的な価値 を最大化し、社員の皆様が「この会社に入って人生が変わった」と感じるような組織 を共に創り上げていく。それが私たちの使命です。

もし、採用や経営全般で何かお困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。無料の個別経営相談をご用意しておりますし、整骨院経営者向けの最新の勉強会(整骨院交通事故研究会など)についてもご案内できますので、お気軽にお声がけください。

共に、貴院の素晴らしい未来を築いていきましょう!

 

 

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