整骨院開業でよくある“失敗例”と成功するための準備5ステップ|プロが徹底解説

2025年7月2日配信

カテゴリ:
開業・出店 新規出店・分院

1. この記事はこんな方におすすめ

  • 「いつかは自分の院を持ちたい」と、密かに夢を描いている柔整師のあなた
  • 同僚や先輩が次々と独立するなかで、「自分はこのままでいいのか?」と揺れている方
  • 開業は“ゴール”ではなく“スタート”だと知り、本当に失敗しない方法を探している方

開業。それは、柔整師にとって一つの大きな節目です。

しかし、それと同時に「こんなはずじゃなかった」と後悔する人が後を絶たないのも事実。

本記事では、実際の失敗談や成功事例を交えながら、整骨院開業を成功に導くための考え方と準備のコツをストーリー仕立てでお届けします。

「開業したい。でも不安だらけ」そんなあなたにこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。

2. あの頃の自分へ──整骨院開業を甘く見ていたあの日の話

「技術もあるし、患者さんとの関係もいい。だったら、自分の院を持ってもうまくいくだろう。」

そう考えて開業に踏み切る方は、本当に多いです。

そして、初日は「夢が叶った」と目を輝かせていた先生が、1ヶ月後にはこうつぶやくことになります。

「思ったよりも患者さんが来ない…」

「お金の流れがシビアすぎて、精神的にキツい」

「スタッフの採用と教育って、こんなに大変なの?」

実際に現場で多く見られるのは、「開業=自由になれる」という幻想にとらわれ、現実の準備が不足したままスタートしてしまうケースです。

「もっと事前に知っていれば防げたのに…」という後悔の声を、私たちは何度も耳にしてきました。

逆に、開業前からきちんと「現実と向き合い、戦略を持って動いていた方」は、開業後の成長スピードがまるで違います。

このコラムでは、そうしたリアルな“分かれ道”を事例を交えながらご紹介していきます。

3. なぜ、整骨院開業で失敗してしまうのか?

整骨院業界専門のコンサルタントとして、これまで数多くの開業相談・サポートに携わってきました。

開業を決断する先生方には、それぞれの夢や信念があります。

「地域に根差した治療院をつくりたい」「家族との時間を大切にしながら働きたい」「雇われではなく、自分らしい経営がしたい」──。

ですが現実は、「やってみたら想像以上にうまくいかない」というケースも少なくありません。

実際にご相談を受けるなかで、開業に失敗してしまう方には、いくつかの共通点があることが見えてきました。

❌【パターン1】立地や家賃だけで物件を決めてしまう

たとえば、ある先生は「駅から徒歩5分で人通りも多いし、家賃も手ごろ」と即決。

しかし実際に開けてみると、近隣には大手チェーン院や整形外科が並び、競合に埋もれてしまいました。

なぜか?

理由はシンプルで、「誰をターゲットにして、どんな価値を提供するのか」という戦略がないまま、表面的な条件だけで物件を選んでいたからです。

❌【パターン2】“なんとなく良さそう”なコンセプトでスタート

「腰痛専門にした方がいいって聞いたから」「なんか最近美容系も流行ってるから」──

こんな曖昧な理由でメニューを決め、広告やHPもそれっぽく作っていく。結果、伝えたいことがぼやけてしまい、集患がうまくいかない。

「誰に・何を・なぜ」届けたいのか?

この“軸”がないと、マーケティングもブレてしまいます。

❌【パターン3】「開業すれば自然と患者は来る」という誤解

これは特に多いです。

技術には自信があるし、今の職場でも評判は悪くない。だから「自分の院を持てば、自然に患者さんは集まるだろう」と思ってしまう。

でも実際は、開業初日から誰かが見つけて来てくれるわけではありません。

この時代は、「認知される努力」なしに患者さんの流入は起きないというのが現実です。

そして、見落とされがちなのがもう一つ。

それは、施術者から経営者への“視点の転換”ができていないことです。

整骨院を経営するということは、治療技術だけでなく、

  • 数字を見る力(売上・利益・固定費)

  • マーケティングの知識

  • スタッフマネジメントや人材育成

  • 法人手続きや資金繰りの管理

といった、まったく新しいスキルセットが求められる世界に飛び込むということです。

ここを理解しないまま「技術さえあれば何とかなる」と突き進むと、結果的に心身ともに追い込まれてしまうケースも珍しくありません。

私たちがこれまで見てきた成功院長は、

「開業する前から“経営者の視点”を学び、数字と向き合い、自分なりの戦略を持っていた」

そんな共通点を持っています。

夢を叶えるためには、「やりたいこと」だけでなく、「成功させるために必要なこと」に目を向ける勇気が必要なのです。

4. 本当に大事なのは、開業前に“この視点”を持てるかどうか

整骨院の開業を成功させる上で、最も重要なのは「テクニック」や「お金のかけ方」ではありません。

それよりも先に持つべきなのが、**“全体を俯瞰する視点”と“戦略的な思考”**です。

言い換えれば──

「院を開くこと」ではなく、「院を成功させ続けること」を見据えられるかどうか。

ここがあるかないかで、開業後の行動が180度変わってきます。

具体的には、こんな問いを立てられているかどうか?

  • 自分が開業する地域の人口動態や競合状況は?

  • ターゲットとなる患者像はどんな人か?

  • その患者が「ここに来たい」と感じる理由は?

  • 最初の半年でどのくらいの売上・集患が必要か?

  • 開業から3ヶ月以内にやるべき施策の優先順位は?

これらを整理したうえで開業に臨む先生は、実際に「準備段階で8割が決まる」と言っても過言ではないほど、スタートダッシュがスムーズです。

✅ある成功事例より

開業前にしっかりと商圏分析とコンセプト設計を行った先生は、

開業初月から黒字化し、半年後には月商150万円を安定的に突破。

共通していたのは、“理想の院をイメージした1日”を描いていたことでした。

・何時に誰が来院して

・どういう会話をして

・どんな導線で施術が行われて

・スタッフはどこにいて

・どんな表情で患者さんが帰っていくのか?

この一連の「開業後の理想の流れ」を細かくシミュレーションしていたのです。

逆に、準備不足だったケースでは…

「とにかく開業が目標!」と勢いで始めてしまった先生は、

いざ開けてみると、広告出稿・HP制作・スタッフ教育など、すべてが後手にまわり、

「やることが多すぎて、施術に集中できない…」と悩む事態に。

開業前の時点で、「開業後の運営」を見据えて動けるかどうか。

これこそが、失敗を未然に防ぐ最大のカギです。

戦略を持つことは、希望を持つこと。

迷わずに進むための“地図”を、今のうちに描いておきましょう。

5. 失敗しない整骨院開業のための具体ステップ

──業界専門コンサルが語る「再現性ある開業設計フレーム」

整骨院の開業は、“熱意”と“理想”だけでは成功できません。

必要なのは、戦略と仕組みで「結果が出る環境」を作り込むことです。

ここでは、私たちが実際に現場で成功事例を積み重ねてきた中で確立した「勝ち筋のあるステップ」をご紹介します。

✅ステップ1:「立地選び」は“人口”ではなく“ニーズ密度”で判断せよ

整骨院開業における最大の誤解の一つが、「人が多ければ成功する」という発想です。

確かに人通りは重要ですが、**本当に見るべきは『ターゲット患者のニーズが集中しているかどうか』**です。

例えば──

  • ファミリー層の多い郊外エリア → 小児整体・産後骨盤矯正

  • 高齢化が進む住宅街 → 慢性腰痛・自費の歩行機能改善プログラム

  • オフィス街・駅近 → 夜間営業、クイック施術、回数券導入

このように、地域特性と施術コンセプトのマッチング精度が、開業後の集患効率を大きく左右します。

開業地選定では、「500m商圏分析」や「GISデータ(年齢・所得・住居区分)」に基づいた定量判断が重要です。

当社では、実際にこれをエリアMAPと患者ペルソナに落とし込み、数字ベースで比較検討する支援も行っています。

✅ステップ2:「資金計画」は“初月黒字”ではなく“半年戦える体力”が基準

整骨院の収支構造は、初月から黒字化するモデルではありません。

多くの院では「投資先行・売上後追い型」です。

▼目安となる開業資金(目標月商80〜100万円の場合)

  • 内装・医療機器・什器類:300〜500万円

  • 広告制作(HP/LP/MEO)+初期出稿費:80〜150万円

  • 人件費・家賃など固定費の3〜6ヶ月分:200〜300万円

  • その他備品・法人設立費・初期在庫など:50〜80万円

ここで大切なのは、「運転資金」を含めて必要額を試算することです。

“いざという時の余白”が、冷静な判断力を保つ鍵になります。

また、資金調達方法としては以下が主流です:

  • 日本政策金融公庫(新創業融資制度)

  • 地方銀行・信用金庫

  • 補助金(小規模事業者持続化補助金など)

融資面談では、事業計画書の“数字の根拠”を問われることが多いため、ここでも専門家の支援は有効です。

✅ステップ3:「差別化コンセプト」は“症状”ではなく“ライフスタイル”で設計する

多くの整骨院が「腰痛・肩こりに対応しています」と謳う中で、差別化の鍵を握るのは**“生活者の文脈”に寄り添う設計**です。

たとえば──

  • 「仕事帰りに10分で楽になりたい」

  • 「赤ちゃん連れでも通いたい」

  • 「週1回だけで根本改善したい」

これらの“患者の願望”を明確に言語化し、それに応える「導線設計・空間づくり・サービス提供」ができるかが成否を分けます。

おすすめは「ビジョンマップ」と呼ばれる手法。

これは、理想の患者像が1日どう過ごして、どのようにあなたの院にたどり着くかを時系列で描き出す戦略思考法です。

これを元にHPやチラシのコピーを作成すれば、「この院は自分のための場所だ」と感じてもらえるようになります。

✅ステップ4:「集患設計」は“開業日から逆算して60日前に仕掛ける”

整骨院の開業は、「集患の準備が整っている人から勝ち始めるゲーム」です。

最低限必要な導線は、次の3本柱です:

  • Googleビジネスプロフィール(MEO対策)

  • ホームページ・LP(SEO・広告ランディング)

  • LINE公式アカウント(リピート導線)

加えて、今はInstagram・TikTokといったSNSからの導線も効果的です。

開業前から“中の人の顔”を出し、ファンを作っておくことで、開業時の“初速”がまるで違います。

失敗例で多いのが、「HP完成が開業後になる」「広告用素材がギリギリで間に合わない」といった段取りの遅れです。

集患準備は“開業2ヶ月前にはスタート”が鉄則です。

✅ステップ5:「採用と教育」は“理念と仕組み”で回す

最後に盲点になりがちなのが、スタッフ戦略です。

1人院で始める場合でも、早期に受付スタッフや施術補助者を入れるケースが増えており、「人を巻き込む力」が経営の持続性を左右します。

  • 採用時には「理念面談」→院のビジョンを共有

  • 教育は“マニュアル化”+“OJT”の二軸で設計

  • モチベーション維持には“数値目標+評価制度”の導入が有効

私たちはよく、「技術はあとから教えられるが、共感は後から作れない」と伝えています。

“何をするか”より、“なぜやるか”を一緒に語れる仲間を集めることが、長く続く院経営の要です。

以上の5ステップを、順番とロジックを持って組み立てれば、「成功する開業」は決して夢物語ではありません。

感覚に頼らず、数字と構造で支える。それがプロの設計する“負けない開業”です。

6. よくある質問(Q&A)──開業準備中の先生から寄せられるリアルな声

整骨院の開業支援を行う中で、これまで数百名の先生方からご相談を受けてきました。

その中でも、特に多く寄せられる“開業前に抱えやすい悩み”をピックアップし、プロの視点から解説します。

Q1. 開業にはどれくらいの資金が必要ですか?

A. 平均的には500〜1,000万円。ただし「何に・どれだけかけるか」で大きく変わります。

内装や設備にどこまでこだわるか、広告にどれだけ初期投資するか、スタッフを雇うかどうか──。

ポイントは、「固定費」と「初月の赤字リスク」をどう見積もるか。

最低でも3ヶ月分の運転資金は確保しておくと安心です。

Q2. 自宅の近くで開業したいのですが、大丈夫でしょうか?

A. 「通いやすさ」と「市場性」を天秤にかけて判断しましょう。

通勤の負担を抑える意味で「自宅近く」が選ばれやすいですが、ターゲット層が存在しない・競合が密集している地域だと集患に苦戦するケースも。

理想は、「生活圏内にある“ターゲットが集中する商圏”」を選ぶこと。

必要なら、プロのエリア分析を活用しましょう。

Q3. 開業時にチラシってまだ効果あるんですか?

A. 地域によっては非常に有効。MEO・SNSと組み合わせることで効果倍増します。

「ネット全盛の時代にチラシ?」と思われがちですが、**“認知ゼロの状態から知ってもらう”**という意味で、開業初期には重要な施策です。

特に高齢者層やファミリー層には有効で、ポスティング・新聞折込・地域イベントでの配布など、戦略的に活用しましょう。

Q4. 開業前にやっておくべき集客施策は?

A. 最低限「MEO・HP・LINE」は仕込んでおきましょう。

開業後すぐに来院があるかどうかは、「認知獲得が事前にできていたか」が鍵です。

  • MEO(Googleマップ)登録

  • 予約導線(LINE or クラウド予約)

  • ホームページ・LPの完成とSEO対策

  • SNS(Instagramなど)でのプレ情報発信

これらを“開業の2ヶ月前から仕掛ける”のが、成功する先生の共通点です。

Q5. 「技術だけじゃダメ」と聞くけど、何を学べばいいの?

A. 経営視点・数字感覚・伝える力。この3つを意識して学びましょう。

整骨院経営者は、施術者であると同時にマーケターでありマネージャーでもあります。

特に重要なのは、

  • 売上・利益・原価率・広告費など「数字の見方」

  • スタッフ採用・教育・シフトなど「チームづくり」

  • SNS・HP・チラシなどでの「伝え方と打ち出し方」

一つひとつは難しくありませんが、「誰に教わるか」で吸収スピードが大きく変わります。

7. 一人で悩まなくて大丈夫。相談すべきタイミングと相手とは?

「開業は自分の責任でやるもの」

「誰にも迷惑をかけたくないから、相談せずに進めたい」

そう考える先生は少なくありません。

ですが、実際に多くの先生が口を揃えて言うのが──

「もっと早く相談すればよかった」

という言葉です。

✅整骨院開業は“専門性の高い設計”が必要なプロジェクト

整骨院の開業には、

  • 法人・届出・保険手続き

  • 内装・機器の選定と交渉

  • スタッフ採用と就業規則

  • ホームページ・MEO・チラシなどの集患戦略

  • 立地選定と資金計画

  • 売上・利益モデルの構築

など、多岐にわたる専門領域が絡んできます。

これをすべて“独学”で進めるには、あまりにも負担が大きすぎます。

✅開業準備のフェーズ別「相談すべきタイミング」

  • 開業1年前〜6ヶ月前:

    → 方向性の整理/資金調達の計画/エリア・物件の相談

  • 6ヶ月〜3ヶ月前:

    → ロゴ・内装設計/広告戦略・媒体設計/採用方針の確定

  • 3ヶ月前〜直前:

    → MEO・HP・チラシ・SNS導線の仕込み/開業日イベント・口コミ施策準備

このタイミングで「誰かに壁打ちできる環境がある」かどうかが、精神的な安心感と行動スピードに直結します。

✅「無料相談」でいい。まずは一歩目を踏み出そう

私たちは、これまで300院以上の開業支援を行ってきた実績から、

・その人のビジョンに合った設計

・失敗リスクを減らす優先順位設計

・集患の仕組みを現実的に整える方法

を、ひとりひとりの状況に合わせてご提案しています。

無理な営業は一切なし。

「まだ漠然としているけど…」という段階でも構いません。

今、頭の中にある“モヤモヤ”を言語化するところから、整骨院経営の第一歩が始まります。

8. まとめ──未来の自分が、今の選択を誇れるように

整骨院の開業は、人生の中でも大きな決断です。

「自由な働き方がしたい」「理想の治療院をつくりたい」「家族との時間を大切にしたい」──

どんな想いも、間違いなく尊く、実現する価値のあるものです。

ただし、理想を“現実”に変えるには、戦略と準備、そして支えてくれる伴走者が必要です。

これまで多くの先生方を見てきて、はっきりとわかっていることがあります。

成功する開業には、「偶然」ではなく「設計された流れ」があるということ。

そしてもうひとつ、

開業の良し悪しは、「最初の3ヶ月」で決まるということ。

「いま何をすべきか」が明確になれば、迷いは減り、行動の質が変わります。

その結果が、1年後・3年後の経営の安定につながります。

✅無料開業相談のご案内

「まだ情報収集中…」という段階の先生にも、

まずはご自身の状況と希望に合った“考えるヒント”を持っていただきたく、

無料相談をご用意しています。

どんな開業も、最初の一歩は「相談してみる」ことから始まります。

未来のあなたが、「あのとき、あの一歩を踏み出して本当に良かった」と思えるよう、

私たちは、これから整骨院開業を目指すすべての先生の味方でありたいと思っています。

研究会一覧

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