交通事故分野で生き残るためには○○が必須

2020年2月26日配信

カテゴリ:
経営

「柔道整復師の先生方の多くは、医師の内情や考え方をご存じない」
そう話すのは、整形外科で20年勤務経験のある整骨院経営者様です。

唐突な切り出しではありますが、交通事故分野で生き残っていくにあたり、核心を突いたお言葉でしたのでここに引用させていただきました。
どうか、このまま読み進めるにあたって、上記を頭の片隅においていただければと存じます。

いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所の小川です。

弊社には、日々、全国の整骨院経営者から交通事故分野において、下記のようなお問い合わせをいただきます。

◆整形外科、損保会社と上手く付き合っていく秘訣が分からない
◆交通事故集患のためにHPや広告にお金を投資しているが、成果が出ない
◆他院と比較して、交通事故新規数が少ない
◆年々、交通事故の新患数が減少している
◆交通事故新規数に毎月波があり、安定しない
◆交通事故患者様の来院が毎月1~2名以下である

弊社では、整骨院の会員制勉強会として、整骨院交通事故研究会を運営しております。
具体的には、交通事故分野に注力して業績アップを図っていきたい経営者やグループ院の交通事故責任者の方が参加され、年に5回勉強会や情報交換会、弁護士や整形外科医師を招いての有識者会議を行っており、会員様の中には、

・4院で安定的に700万/月の交通事故売上を誇る整骨院グループ
・1院3名の規模で交通事故新規が毎月10~15名来院する超高収益型整骨院
・人口7万人弱の市に店舗を構えながらも、「請求単価90,000円」「平均通院回数15回/月」「交通事故売上300万/月」を安定的に達成する整骨院
等といった、業界平均とは大きくかけ離れた実績を誇る企業様も多数在籍しております。

おそらく、ここまでお読みいただいた皆様は、
「いやいや、何か特別なことをしているんでしょ、、」
「ウチは規模が小さいからちょっと、、、」
「かなりお金をかけているんじゃないの?」
といったことをお考えになるかと思います。

確かに、特別なことを行っている企業様もございますし(研究会内で会員様にお伝えしていること自体がある種特別と言えるかもしれません)、投資といった意味で販促費をかけている企業様もいらっしゃいます。

ただし、交通事故分野において実績を残し続けている整骨院様はある1つの共通点がございます。

それは、「信頼のおける整形外科と連携できているか否か」です。

これは、全国約250社の成功事例を基に、はっきりと断言できることです。

では、なぜ、今の時代に医接連携が重要なのでしょうか?

ここからは、ある整骨院様の事例を基にご説明させていただきます。
例に挙げさせていただきますのは、愛知県清須市のいけむら接骨院様で、
情報は以下の通りです。

①エリア:愛知県清須市(人口6.9万人)
②施術者数:3.5名
③月商:601万/月
④施術者1人当たり生産性:171万
※2019年10月~2020年1月平均
⑤交通事故売上:267万/月
※2019年10月~2020年1月平均
⑥自賠責1人当たり単価:90,000円/月
⑦自賠責平均通院回数:15回/月

いかがでしょうか?
交通事故分野において突出した実績を持たれているのがお分かりかと思います。
そして、いけむら接骨院様の最大の特徴は、「信頼のおける整形外科と4件連携できていること」です。
整形外科と提携する上でのメリット大きく分けて下記の6点です。

こと交通事故分野においては、①と②が最重要の項目となります。

まず、整骨院で交通事故の治療をするためには、医師が患者様の症状を診断し傷病名を判明させなければいけません。
整形外科では、初診で整形外科的検査を行い、また、レントゲンやエコーを使い、患者様の症状を正確に診断していただけます。
つまり、整形外科に通っていいただくことで、打撲なのか骨折なのか、どこに異常があるのかという整形外科的所見から正確な判断をしてくれます。

また、整形外科と整骨院を併院している患者様に対して、整骨院で正しい治療が行われているかを判断してくれます。
整形外科で診断書を書いていただけることで、「何か月も治療をしているけど、全然痛みが取れず、実は骨折していた」という最悪のケースを避けることができます。
そして、患者様は正しい治療を、安心して受けることができます。

では、どのように整形外科と連携を行えば良いか?ですが、大前提として抑えなければいけないのは、医師の世界では数字やデータが全てであるということです。
すなわち根拠がない治療に関しては、認められないため、治療の根拠を示した上で患者様のご紹介ができているか?がポイントとなってきます。
この前提を抑えた上で、

①整形外科的な基礎知識を持つこと

→検査法、評価、治療法、整形外科的な処置、正しい情報提供書・経過報告書・回答書の書き方など。

②近隣の整形外科をリストアップすること

→自院の近隣の整形外科をリスト化し、連携候補先を選出する。

③②のリストを基に、一般の患者様と共に、整形外科にお伺いすること

→ここが最重要です。良くある間違いとして、お中元をお送りしたり、患者様のみを整形外科にお送りすることがあると思うのですが、それでは不十分です。

なぜなら、ドクターの下には、常日頃から沢山のお中元やお歳暮が届きますし、患者様のみをお送りしたところで、誠意は伝わりません。ドクターの立場になった際に、顔も素性も良く理解していない柔整師に好意を抱くことができるでしょうか?
ですので、「整形外科の診療時間内に」「患者様と一緒に」「自分の時間(院の営業時間)を使って」「自らの足で」ご訪問する姿勢を持つことが外してはならないポイントです。
ドクターも柔整師と同じ人間です。患者様ファーストなのは当たり前。
心理学でも「単純接触効果(繰り返し接触すると好意度や印象が高まる)」という考え方がありますが、顔をしっかりと合わせてお互いのことを地道に理解していき、何度も真摯にき合うことで、「この柔整師であれば信頼できる」という信頼に繋がります。

④③を繰り返し、信頼関係が構築できたタイミングで、交通事故の患者様をお送りすること

→一般の患者様をお送りし、信頼関係を構築できたタイミングで交通事故の患者様をお送りすることにより、「整形外科に患者様を送り、帰ってこないリスク」を防ぐためです。

⑤可能であれば、医師の出ている学会や研究会に出席すること

※懇親会は必ず出席する

の順で、連携を進めていきます。
いけむら接骨院様の場合、この地道な積み重ねが整形外科と4件との提携に繋がり、その結果、

上記のような実績に繋がっています。

全国の接骨院の中で、いけむら接骨院様のような高い集患・対応の実績を持つ企業はありますが、そういったところの先生方は、往々にして、整形外科医の内情を良くご存知です。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」と言われるように、もちろん敵ではないのですが、真の意味で交通事故分野で生き残る≒真の意味での医接連携を実現するためには、相手を良く知ることは大切です。
また、今後、自賠責保険を扱っていく上で、医接連携は外せないテーマであることは自明です。

当コラムでは、医接連携のノウハウについて、一部ご紹介させていただきました。
より詳細な内容をお知りになりたいという方は、下記をご覧ください。

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