皆さんこんにちは。
船井総合研究所の小川と申します。
全国350社以上の治療院様をサポートさせていただいている中で、今の整骨院経営者の皆様の頭の中には
「集客が難しくなってきた」「採用が難化している」「地域に競合が増えた」
など、非常に多くの課題があると感じています。
私たち船井総研は現場主義を徹底しており、全国の企業様のデータや成功・失敗事例を元に、現場の実行支援を強みとしています。
今回は、そんな数多くの現場を見てきた私から、今の治療院業界の概況と、持続的成長を実現するための「差別化の8要素」について、経営者の皆様が明日から使える具体的なノウハウを熱量を持ってお伝えさせていただきます。
- 現在の整骨院・治療院業界のライフサイクルと、成熟期に取るべき基本戦略
- 業績を上げ続けている企業が実践している「3つのステップ」
- 明日から着手できる「差別化の8要素」と、その具体的な優先順位
- AI時代を勝ち抜く最新の集客手法と、スタッフ教育の仕組み化
- 分単価やLTVなど、整骨院経営において目指すべき明確な数値基準
▼本コラムの内容は下記動画からもご覧いただけます
整骨院業界の現状と生き残るための基本戦略
どの業種・業界にもライフサイクルというものがありますが、現在の治療院業界は完全に「成熟期」に入っている状態です。つまり、需要と供給のバランスが逆転し始めているんですね。
地域で肩こりや腰痛でお困りの方がいたとして、その解消手段として整骨院、整体、鍼灸院、ピラティスなど様々な選択肢がある中で、供給量(店舗数)が圧倒的に増えています。2024年のデータでは5万件を超え、現在は横ばいになりつつありますが、求められている数よりも供給の方が多いというのが大きなポイントです。
ここで求められる整骨院経営の戦略はずばり「差別化」です。ただ、これは全く悲観する必要は一切なくて、見方を変えれば、地域で信頼を得て業績を伸ばし続ける企業とそうでない企業の「二極化」が進んでいるだけなのです。
▼整骨院業界のライフサイクル
売上を上げるために必要な要素
売上を上げている企業様は、明確なステップを踏んでいます。
一番最初に確認していただきたいのが「施術者の生産性が最大化しているか」です。少数店舗であれば、1人当たり150万円ぐらいの生産性を目指していきたい。多店舗展開している場合でも、この生産性のブレがなく、会社単位で再現性が担保できているかどうかが「ステップ1」です。
これができた上で、「ステップ2」として内部の組織や人材への投資(人的資本経営の推進)を行います。治療の商品は「人」ですからね。そして「ステップ3」として、作り上げた成功フォーマットを元に出店数を増やすドミナント展開をしていくか、もしくは今の拠点で美容やトレーニングなど様々なメニューを付加して1拠点あたりの売上を最大化していくか。行き着く先は、それぞれの企業様の形でコングロマリット化していくというのが大枠の流れです。
肝は「現場任せにしないこと」。最初の成功するモデルは社長がしっかり握って作り込むことが極めて大事です。
成功する店舗フォーマットと「差別化の8要素」
「差別化」というと抽象的ですが、具体的にすると8つの要素(差別化の8要素)に分けられます。
1番から3番(立地、規模、ブランド力)は「戦略的差別化要素」と呼ばれ、すぐには変えられないものです。対して、4番から8番(商品力、販促力、接客力、価格力、固定客化)はすぐに変えられる戦術的な要素です。
ですので、業績を上げる流れとしては「4→5→6→7→8→3→2→1」という順番になります。まずは商品を作って、集客をかけ、適切な接客と価格で継続して通っていただく。そうするとカルテ枚数が増え、地域でのブランド力(3番)がつき、規模(2番)を拡大でき、新たな立地(1番)に出店できる、という好循環が生まれます。ポイントは、これが「点」ではなく「線」で連動していることです。どれか一つが欠けてもダメで、一気通貫している状態が理想です。
▼整骨院が競合と差別化するための8要素

商品力(4番)において極めて重要なのが、「治療コンセプトの言語化」と「施術分単価」です。
まず、スタッフ全員がメニューに対する共通認識を持っているか。「このメニューは誰のどんな悩みを解決し、なぜうちの施術でそれが可能なのか」という、飲食店でいうレシピのようなものを全員で共有しなければいけません。
そしてもう一つ、施術分単価が「170円から200円以上」で設計できているかを確認してください。例えば、3,000円の施術を15分で行えば分単価200円ですが、1万円の施術でも100分かかれば分単価は100円です。この1分あたりの単価の積み重ねが1ヶ月の生産性になります。とても忙しいのに売上が上がらない整骨院経営者様は、この分単価が低くなっている可能性が高いので、まずはここを棚卸ししてみてください。
最新の集客・接客・固定客化(LTV向上)ノウハウ
販促力(5番)において、昨年あたりから急速に重要度を増しているのが「AIを活用できているか」です。
もちろんGoogleの自然検索(SEO対策)も重要ですが、今はユーザーがAIと対話しながら目的の情報を取得する流れになってきています。AI上で皆さんの情報がヒットしなければ、存在しないのと同じになってしまいます。今年中にはこのAI最適化の動線を組んでおかないと、集客数を伸ばすのは厳しくなるでしょう。
また、オフラインの紹介に関しても、カルテ枚数に対して月間「5%以上」の紹介獲得を目指す動線づくりができているかどうかが、整骨院経営の安定化のポイントです。
接客力(6番)を高めるためには、会社としての「基準となる対応」を設けるべきです。
初診対応で必ず話すこと、問診で聞くことなどをマニュアル化し、トークスクリプトを作ります。今はここでもAIを活用し、AIを相手にしたロープレを行うのがおすすめです。先輩が付きっきりで1時間のロープレをするのは生産性が下がります。AIロープレで各自が練習し、最終的に先輩がチェックして合格を出すような、効率的な教育の仕組みを作っていく必要があります。
固定客化(8番)の本質は、離反率を下げること以上に「顧客生涯価値(LTV)を最大化すること」です。人口減少エリアが多い中、1人当たりのLTVを高めることは整骨院経営において必須の課題です。
基準となるKPIとしては、LTV「5万円以上」を目指してください。例えば、月間の顧客単価が15,000円で、平均継続期間が4ヶ月であれば、LTVは6万円になりますよね。自院のビジネスモデルに合わせて、これらの定量的な基準がクリアできているかを確認し、スタッフ全員が再現性を持って価値提供できる状態をゴールに据えていただきたいです。
【無料経営相談のご案内】
今回の「差別化の8要素」、自院ではどこから手をつけるべきか、明確な優先順位は見えてきましたでしょうか?
「分単価の計算はこれで合っているか?」「自院の強みをどう言語化すればいいか?」など、整骨院経営に関するお悩みがあれば、まずは無料相談をご利用ください。
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